彼をさがして (プラチナ文庫)

著者 :
  • フランス書院
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本棚登録 : 129
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829625033

感想・レビュー・書評

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  • 記憶喪失モノ。
    下僕のように相馬に尽くしていた勝倉。ある日交通事故に遭って相馬と出会ってからの記憶をなくしてしまう。そのまま同棲生活を続けていたが、記憶をなくした勝倉はまるで別人の傍若無人な暴君で相馬は限界を感じる。
    しかし、今の勝倉の中にもこれまで相馬に相対してきた彼の片鱗があって・・・。
    後半は記憶を取り戻した代わりに記憶をなくしていた時期を忘れていた勝倉が自分が相馬にどう接していたか想像して真っ青になる話。
    いやー、なかなか面白かった。
    記憶をなくす前と後では別人格の勝倉が。
    初めて恋人の本性を知った相馬の戸惑いもわかるし。
    表紙からもしや3Pモノかと思ったけど、そうではなくて別人のような勝倉なのですね。

  • 記憶喪失もの。このひとこんなんやったんや…を知ってからのあれそれがおもしろいなぁ〜。まぁあるよな…恋人やからこそ見せてへん一面とか性格とか…笑。そういう意味ではリアル。

  • 好きになることと、好きでいることなんかをじんわり考えた。 
    それにしても
    表 紙 に 騙 さ れ た w 

  • 記憶喪失もの。攻めがある日事故に遭い記憶をなくし、今までと性格が変わってしまった。そんな攻めを受け止められずお互いすれ違う。ありのままのお互いを受け入れ、好きだと再確認するお話が読んでてふわっと気持ちが温かくなる。

  • 記憶喪失もの。
    恋人なのにお互いを名前じゃなくて苗字で呼んでるところは「?」って思ったけど、それ以外は気になるところもなく良い話だった。
    文章も絵も良い。
    性格が豹変したほうの攻めも俺様すぎではあるけど、かっこいい。

    相手の大切さを実感する、って素晴らしい。
    私も、実生活でも忘れずにいたい。

  • 記憶喪失もの。下僕同然だった恋人が交通事故をきっかけに
    傍若無人の傲慢男へ変わってしまって・・・というお話。
    性格が違いすぎて、本当に同一人物かwと何度も思いましたが
    変わるきっかけも書かれているので、矛盾は感じなかった。
    後半の攻から視点も面白かったw

  • 可もなく不可もなく、といった感じ。
    記憶障害によって、本性が見えたり、今まで見えていなかった部分の性格が露になる、というところまでは納得できるのだけど、それによって変化するお互いの性格が、やや不自然な気が。
    「実はすでに幸せだった」というメッセージ自体は好きなのだけれど、どうしても、不自然さが拭いきれず、なんとなく感情移入できないまま不完全燃焼のような形で読了。
    琴線にがりがり触れてくれるBL作品に出会うのは、至難の業ですね。

  • わんこ型×猫型サラリーマンの記憶喪失モノ。
    勝倉も、相馬も、もどかしささえ愛しい綺麗なお話。
    そういや、私、これ雑誌で読んで好きだったのよ…。
    高宮氏の繊細なイラストがとても合っていていい感じ。

  • 記憶喪失もの

    受け様に甘々な攻め様が記憶を失って、別人の様に変わってしまうお話
    それから、記憶が戻ったけれど、受け様が変わってしまってて、戸惑う攻め様のお話の二本立て

    受け様の、心情が細かく描かれてて、良かったです

    もう、下げられてしまいましたが、プラチナのサイトに掲載されていたサイドストーリーも、ナイスでした

  • 記憶喪失ものといえば、木原音瀬センセの「COLD SLEEP」が秀逸ですが、この作品もちょっとスゴイんですよ。

    ごく普通のリーマンでノンケの相馬は、精悍で二枚目エリートサラリーマンの勝倉に拝み倒されて、恋人として同居しています。「下僕になる」と言った勝倉の言葉に押され仕方なく付き合い始めたものの、相馬は甘やかされるのが心地よくて、だんだんワガママな女王様に。
    そんなある日、勝倉が事故で記憶喪失になってしまいます。しかも、それまで優しくてへタレだった彼が一転、傲岸不遜なジコチュー男に豹変!でも、それが相馬以外に見せていた勝倉の本性だったわけです。
    変わってしまった勝倉に落胆し怯えながらも、相馬は今までいかに大切にされてきたか、やっと気がつき反省します。
    そして失った記憶を取り戻してもらおうと、一生懸命つくし始めるんですが…


    記憶が戻る戻らないというのも気になるところだけど、このストーリーで深いなぁと思うのは、人というのは相手のどこを見て好きになったり、愛したりするのかという主題があるところです。
    相馬は、自分に下僕のように仕えて、優しく愛してくれていた恋人を追い求め、目の前にいる勝倉の存在を認められません。目の前にいる彼にいろいろ努力して尽くすのは、全て、消えてしまった勝倉を取り戻すためです。
    記憶を失った勝倉にしてみれば人格全否定であり、不愉快で苦しいに違いありません。

    互いに葛藤し、別人のようになった勝倉に戸惑いながらも、相馬は次第に今まで見えていなかった大切なことに気付いていきます。記憶を失おうが、横暴になろうが、勝倉は勝倉なんですよね。そう思いきれた相馬は人間的にとても成長しています。

    書き下ろしの「彼をさがして」があることによって、いっそうテーマがはっきりした形になっています。こちらは記憶が戻ったけど、記憶喪失になった3ケ月のことはすっかり忘れてしまった勝倉の視点で物語が進行します。
    今度は勝倉が相馬の態度の変化にあたふたします。
    Hの時の相馬の様子が変わったことに悩んだり、友人との仲を疑って嫉妬してみたり、笑いを誘いながらもせつなくなってしまうくらいの、勝倉の心情が描かれています。

    エロ的にも優れてます。下僕の勝倉と俺様の勝倉のHの豹変ぶりに翻弄される相馬にはツボった。

    ただの薄っぺらでベタな記憶喪失モノじゃないですよ。だから、萌えも大量、読後は満足です。

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