- Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784829685907
作品紹介・あらすじ
ふつうってなに
まともってなに
これはいけないこと…?
《BL界の鬼才・はらだが描く
衝撃の禁断愛、ついに解禁――》
かつて、近所のにいちゃんに手を出され、
現場を母親に見られてしまったゆい。
それを境に、いつも遊び相手に
なってくれていたにいちゃんは姿を消し、
親からは過保護なまでの監視を
受けるようになってしまった。
あれから時が経ち、
にいちゃんを忘れられないゆいは、
ある日もあてもなく街を徘徊し、
そして、ついに再会の日がくる――。
しかし、久しぶりに会ったにいちゃんは、
昔のような優しいにいちゃんでは
なくなっていて……。
感想・レビュー・書評
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これは最高の文学です。
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なるほど、問題作と言われてる意味が分かった。
問題作というより、問題提起作。
はらださんにしては、優等生なお話。
最後に現実と向き合って、向き合いきれない葛藤がちゃんとあるのが好き。
まいちゃん好きだなー。
良いお話でした。 -
問題作だよー、とは言われてたけど、なるほど問題作。どう受け取っていいのか分からずに今は持て余してしまうので本棚で眠ってもらっていつか読み返してその時今とは違う何かを思うことを期待する。
児童虐待の話なのでどの部分に共感するかで視点というか映る世界が変わるお話だと思う。子供に手を出す大人は生かしちゃおけないのは当然としても、作中最も報いを受けて欲しいのはにいちゃんのご実家よなって思う。元凶のおじさんもむごたらしく死んで欲しいけど先方の子供達に罪はないので難しい。
メンタルが弱いことは加害の免罪符にはならないし、被害者のメンタルの強さを以て罪一等減ずることが出来るわけでもないけど、世間に同調する体裁を保ちつつも世間に受け入れられることのない自我を内に保ち続ける強さはこの理不尽な世界で生きていく上で必要なのかもしれない。
壊れたものは直らないけど、壊れたものを治そうと粉々に砕くよりは、壊れたまま生きていく方が笑顔に近づくジレンマ。
自分を受け入れることのない、一番大切なものと矛盾する存在であっても、切り捨てることは容易ではないよねという残酷さが水菓子の代わりに置かれている。 -
初見では理解不能な理不尽な世界観
最初は主人公はゆいだと思って読んでた
にいちゃんが酷いクズのような気がしたのに
何回も読んでしまった
何度も読むうち、だんだん自分の中のゆいへの気持ちも変化してきた
にいちゃんはゆいを愛しく思ってはいるようだけど、ゆいと一緒にいても心から安らいでいない
成長してからのゆいに、BLで絶対ある「かわいい」も「好きだよ」も言わない、超情けなくて、身体はしっかりしてて、Web系の仕事をしてそうな、実家が裕福そうな、にいちゃんがすごく気になる。親に救い・理解を求めるにいちゃんが切なくて、親子関係もう少し知りたいし、こんな目に合わされてもにいちゃんから離れられないゆいの気持ちが分かってきたような気がするし、こんなトラウマを抱えたにいちゃんをただ変えようとするのか、無かったことにするのか、親としてどう接するのが良いのか、本当に難しい。
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作中にはいろんな感情があって、これを読んだ人の数だけのいろんな意見(賛否両論)があって、それも含めてすごく面白いなと思った
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聖書です