禅と言語ゲーム

著者 :
  • 法蔵館
2.25
  • (0)
  • (0)
  • (1)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 9
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784831872036

作品紹介・あらすじ

謎のテクスト「禅問答」の不思議なコミュニケーションをウィトゲンシュタイン哲学ですっきり読み解く。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 論理的には理解できないように思われる禅の公案や禅問答のもつ意味を、ウィトゲンシュタインの言語ゲーム論やシュッツの現象学的社会学の知見を応用することで明らかにしようとする試みです。

    著者は、宗教的言語と日常言語の言語ゲームとしてのちがいについて議論をおこない、分別智から無分別智への移行によって禅のことばが異なるしかたでとらえられることになるという主張を展開しています。

    ただ、本書の議論は、宗教的言説それ自体が生じる根拠(もしくは無根拠=無底)には踏み込まず、禅において見られる言説を言語ゲーム論の観点から見るとどのように解釈できるかということを示すにとどまっており、やや表層的な分析に終始しているように思えました。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

大正大学文学部教授。
1956年、愛媛県生まれ。1984年、筑波大学大学院博士課程哲学・思想研究科単位取得退学。博士(文学)。専門は宗教学・宗教哲学。1990年「日本宗教学会賞」受賞。
主な著書に、『悟りの現象学』法藏館 1992、『言語ゲームとしての宗教』勁草書房1997、『対話する宗教――戦争から平和へ』大正大学出版会2006、『宗教と〈他〉なるもの――言語とリアリティをめぐる考察』春秋社 2011、『宗教哲学論考――ウィトゲンシュタイン・脳科学・シュッツ』明石書店2017、『増補 宗教者ウィトゲンシュタイン』法蔵館文庫 2020など。訳書に、A・キートリー『ウィトゲンシュタイン・文法・神』(同文庫、近刊)など。その他、共編著書など多数。

「2021年 『シュッツと宗教現象学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

星川啓慈の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×