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- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784832806108
感想・レビュー・書評
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(途中)
北海道と名付けた松浦武四郎の知床紀行を現代文に編集してくださっている本。
1・2回目の紀行ではアイヌの人々の案内で知床を海からめぐる。
海からのメモの面白さは時間空間を越えて想像を巡らせるので、時刻表を読むのに似ているかもしれない。googleマップみながら、現在の地図と照らし合わせながら読むと楽しい。川の名は松浦さんが記録したままのものが多い。
私は北海道には合わせて2か月ほどしか滞在したことがなく、しかも冬を知らないのだけれど、住んで、陸から2泊3日かかるという知床岬へ行ってみたいと思ってしまうほどだった。
戦略には地理が必要だが、松浦の紀行や記録によって、交流を重ねたアイヌの人々を苦しめることに繋がらなかったか気になった。しかし一方では、記録・文書化・保管と継承ができたともいえる。現地に分け入るフィールドワークのジレンマがあったのか、どのようなものだったかは、もう少し調べたり、追って『アイヌ人物誌』も読もう。
江戸末期、エカテリーナ二世の命を受けたゴンチャロフの『日本渡航紀』では、アイヌの人々についての記述は冷たいものだったが、現地の人々の洒落まで当時の様子が活き活きと伝わるこちらは温かみがある。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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