青年寄宿舎舎友会
青年寄宿舎とは札幌農学校―北海道大学の所有地内に建てられた私設学生寮で,その創立は1898(明治31)年であり,有名な恵迪寮よりも古い。北大付属植物園と道路一本へだてた,都心に在った。この寄宿舎は日本を代表する植物学者・宮部金吾教授の指導下に学生達のリベラルで且つ節度のある生活・運営スタイルを確立し,学内では「禁酒禁煙」の寮として知られていた。107年の歴史を刻み900名余を輩出,惜しまれて2005年に閉寮したが,学生達が書いたものとしてはレベルが高い『日誌』や『雑誌』が多数保存されていた。明治期以来の北大生の生活や思想を書きとめ,膨大な頁数に上るこの『日誌』が本書のオリジナル資料となった。
青年寄宿舎舎友会はこの寄宿舎の元舎生達の同窓会であるが,会則では,会員の親睦・研鑽と共にこの寄宿舎の資料についての調査研究・出版支援も目的に掲げる。舎友会は本書の出版のために編集委員会を組織すると共に,委員会の作業を支援してきた。
「2013年 『宮部金吾と舎生たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」