鈴木敏文の「話し下手でも成功できる」

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レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833419345

感想・レビュー・書評

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  • 事例が入っていて分かりやすい・・・でも、途中から話し下手の話題は何処にという感じ

  • 話下手でも成功できる、というタイトルだが、中身は行動経済学の実践事例を中心とした人の行動に焦点をあてた本。鈴木敏文氏のインタビュー内容と、著者(勝見明氏)の解説とで構成されてます。

    人は、保守的で変化を好まない、また非合理な行動をとるものだ、という前提を認識すること。その認識の上で「どうしたら人を動かすことができるのか」の仮説をしっかりと立て、その仮説を検証し、行動レベルを上げていくことが大事。人を動かすのは、結局のところ「働きかけ方」の創意工夫次第である。ってのがざっくりした趣旨かな。

    関わりのある業界の話なので、非常に共感する点が多かったです。流通業に携わる人には、1度読んでおいて損はない本。

    以下、印象に残ったとこ
    ・格好つけて借り物の話はしない。自分で理解できてない話はNG。
    ・話し手の親切は聞き手のうんざり。自我延長に注意。
    ・理解させるには、相手の頭の中に、共通のテンプレートを構築する。
    ・見えないロスより見えるロスを意識してしまう(プロスペクト理論)
    ・見える客のみ意識し、可能性のある未来の客は無視しがち。
    ・参照点に引きずられた判断になってしまう(アンカリング効果)
    ・玄人ほど判断が凝り固まり限界をかってに作る(確証バイアス)
    ・新人もすぐに職場環境にそまり、半玄人に変身するもの。
    ・「顧客の為に」はえてして自己都合のいいわけになりがち
    ・顧客の立場で考えるのが正しい。顧客の立場で良いと思うことは、現時点での非常識であってもやらなければならない。
    ・人は挑戦して失敗するよりも、挑戦しない失敗を後悔するようになる。
    ・一生懸命やっても成果が出ないのは、1歩踏み込んだ行動をしないから。一生懸命働いていることは挑戦しないことへ言い訳にすぎない。
    ・挑戦して失敗するリスクよりも、挑戦しないで留まることの方がリスク。
    ・買ってもらえない時代では、理屈より心理が大事。
    ・洋服下取りセール(保有効果の逆転)
    ・消費税5%還元セール(時代の流れ、マスコミの煽りの利用)
    ・顧客は自分の選択について納得できる理由を求めている。(良い訳)
    ・人は端よりも真ん中の値段を好む。松竹梅の見せ方。
    ・選択肢を絞り込むことで、選好の迷いを緩和させる。
    ・顧客の満足度は常に上がる。そのハードルに挑戦し続ける必要がある。
    ・してもらった満足よりも、してもらえなかった不満足が印象に残る。
    ・消費者はいま無いものには欲しいとは答えられない
    ・気持ちの世界にある客に理屈の世界で接してはならない
    ・できないと考えるのは自分で限界をつくり自己正当化してるだけ
    ・答えを出せない上司ほど丸投げする。丸投げと権限移譲のはき違え
    ・過去の延長でなやることを考えるのでなく、未来のあるべき姿から考える
    ・君はどうしたいのかと問い続ける
    ・懸命に行き当たりばったりに生きる
    ・失敗しても逃げてはいけない、そこからまた始める

  • 期待以上に教訓盛り沢山。

  • ・お客様のため、ではなく、お客様の視点
    ・選択肢は多ければいいのではない。選ぶ理由を提供する
    単なる安さではなく、フェアプライス。
    ・一発狙いより、小刻みにヒット

  • ○平易に自分が知っていることだけを話す
    顧客のためにではなく、顧客の立場で考える。話すときも常に聞き手の立場で話すことを基本とする。

    ○身近な事例や例え話を盛り込む
    同じことを話していても、事例や例えをその都度変えることで、相手に新鮮な印象を与えることができる。

    ○話の中に数字を入れると親切度が増す
    単に結論だけ言われてもピンとこないが、数字が入ると不思議と印象に残り、自分なりに考えるようになる。

  • 作者がイトーヨーカドーの鈴木敏文社長に取材したものをまとめたもの。タイトルからプレゼン本かと思ったが、得意の心理学を活かした鈴木流行動経済学についてのお話。全編を通して、徹底してお客様視点で考えることと。勉強になる隠れた良書。
    【黄金の5分間】
    ●徹底して顧客視点でモノを考えること
    ●いちばんよくないのは、付け焼刃で借り物の話をすること
    ●本当の競争社会とは、目まぐるしく変化する顧客のニーズが変化する社会
    ●メタ認知とは「認知に対する認知」、つまり、ある事態に直面したとき、それに対する自分の認知活動を一段上から見て、自らモニターし、整理すること
    ●どうすれば相手を動かすことができるか。相手が動くまで繰り返し続けること
    ●世の中の事象は「要素」と「構造」から成り立つ
    ●形式知とは言葉や数字、データなどで表せる。暗黙知とは言葉や文字で表すことが難しく、個人が色々な経験の中からもつもの
    ●人間は誰しも革新的な部分と保守的な部分を持っており、自分のこととなると保守的になる
    ●人間には自己差別化したい心理と同時に、人と同じでありたいと思う心理の二面性があります
    ●その商品があれば売れたのに、なかったことで生じるロスを「機会ロス」。売れ筋を絞り、大量発注することで機会ロスを最小化する
    ●需要が増大したら供給も増大させて均衡を保つことを「拡大均衡」
    ●人間は同じ金額でも利得から得る満足や喜びより、損失から受ける不満足や苦痛のほうが2~2.5倍大きく感じるとする「プロスペクト理論」
    ●経済は感情で動く はじめての行動経済学
    ●NYのタクシー運転手はなぜ儲かる日に早く仕事をきりあげるのか
    ●行動経済学では、論理的な処理手順を意味「アルゴリズム」直感を使うなどの簡便な判断方法を「ヒューリスティクス」
    ●サンプルの大きさを無視し、いわば、一事が万事と思い込んでしまう。ヒューリスティクスによるバイアスで、行動経済学では「少数の法則」
    ●行動経済学の生みの親、心理学者のカネーマンとトヴェルスキー
    ●アンカリング効果
    はじめに示された情報によって出発点が固定されると、その情報のあとにでてくる情報に比べて受け手が重みを持ってしまうこと
    ●誰もが無能に達するまで昇進するという法則「ピーターの法則」
    ●フレーミング効果
    人はものごとの提示され方や表現のされ方によって選択が大きく変わる
    ●人は端っこの値段より真ん中の値段を好む
    「極端の回避性」といわれるヒューリスティクス
    ●売り手は商品が多くしたがるが、お客様は望んでいない
    ●行動経済学「参照点」
    買い手の参照点はどんどんあがるが、売り手の参照点はその場にとどまり、ギャップが広がる
    ●改善の手を休めない
    ●あるべき姿の追求
    ●セブン&アイ4原則
    品揃え、鮮度管理、フレンドリーサービス、クリンネス
    ●目的と目標を明確にする
    目的とは未来のイメージ
    ●仕事には、WILL CAN MUST
    ●君はどうしたいのか

  • セブンイレブンの会社経営とは、すなわち「感情経済学」。大学の経済学部の生徒や、個人経営者もぜひ読んでほしい一冊。鈴木敏文氏の名言『売れないのは不況だからではなく、お客の心の変化を理解してないから』によって、私の魂に火がつきました。

  • ■概要
    ワタクシの敬愛するセブンイレブンの鈴木会長の本。
    消費者の購買行動と行動心理学について解説した本。
    顧客とは、顧客を知るとは何かーーーっ!

    ■仕事に活かせる点
    今週の登録が「渋すぎ技術・・・」(マンガ)だけってのも、ねぇ、ということで、もう1冊読みました。

    曰く、
    「買ってもらえない時代には、理屈よりも心理が大事」
    「「キャッシュバック」や「下取り」は「値引き」と同じ様で違う」
    「「20%引き」より「消費税5%還元」のほうがヒットする」
    「消費者は今無いものについては欲しいとはいえない」

    「人は端の値段より、真ん中の値段を好む」
    「人はしてもらった満足よりされなかった不満足を大きく感じる」

    「顧客は自分の選択について「納得できる理由」を求めている」
    「大切なのは顧客に対して「選ぶ理由」を提供できていること」
    「顧客の満足とコストとの調和点を限界ギリギリまで追求する」

    「世の中には「理屈の世界」と「気持ちの世界」がある。気持ちの世界で買い物をする顧客に対して理屈の世界で接すると、途端に顧客は離れていく。理屈は多くの場合、売り手の都合を正当化しようとするものである。」

    鈴木さん偉大な経営者の一人だと思いますが、常に原理原則がぶれず、一貫しているところに強みを感じますね。(はっせー)

    ◆はっせーさんに続いて読みました
    「パートやアルバイトを時給800円のコストと考えないから長く働いてくれる」
    「コストではなく、ともに利益を生み出していくメンバーと考えるから仕事を任せていく」

    メンバーにどう仕事を任せていくか、どうしたらチャレンジしていくチームが作れるか、ここから考えてみたいです。(ふじ)

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著者プロフィール

ジャーナリスト
1952年生まれ。東京大学教養学部教養学科中退後、フリージャーナリストとして経済・経営分野を中心に執筆。企業組織経営・人材マネジメントに詳しい。

「2017年 『全員経営』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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