トレードオフ―上質をとるか、手軽をとるか

  • プレジデント社
3.55
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レビュー : 182
  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833419369

作品紹介・あらすじ

戦略とは捨てることなり。iphone、スターバックス、COACH、キンドル、フェデックス、新聞、格安航空会社、ATM…大成功してのち大失敗した商品、大成功しそうでしなかった商品、すべて「トレードオフ」で説明できる。

感想・レビュー・書評

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  • 上質か手軽か、どちらかでなければならず、どちらでもない「不毛地帯」にいてはいけない。便利な概念だとは思うけど、第1章だけ読めばいい。
    最初は切れ味が良いと思うが、テクノロジーの進歩やターゲットの選び方などでどんどん相対的になっていき、「あとづけでどうとでも取れるんじゃないのか?」と思ってくる。
    とくに、インサイトといえばいいのか、消費者がなぜその商品を選んだのかにかんする洞察が薄っぺらい。iPhoneは空港のチケット受取り行列でできるやつと思わせるから、電気スーパーカーは無音でハリウッドのパーティーを後にすれば格好いいから。むろんおどけてそれを言っているのだろうけど、それじたいが、なんかオヤジギャグのようなセンスの悪さを感じる。
    あと、本について「上質」を目指さなければならないと最後に多少ロマンチックに力説しておきながら、本の表紙で著者名よりも、「ビジョナリー・カンパニー」の著者のジム・コリンズ(が絶賛し序文を書いていること)のほうが大きく出ているのは、いただけないね。

  • サブタイトルにあるように「上質」をとるか、「手軽」をとるかの指南書
    そのどちらでもない状況を「不毛地帯」と呼び
    そのどちらも手にしようとすれば「幻影」となる
    本書でしつこいくらいに説いているのがそのトレードオフ(二者択一)であり
    上質かどうか、手軽かどうかの基準は、テクノロジーの進歩によって絶えず引き上げられていく

    興味深いのは電子書籍も電気自動車も新しい産業の始まりは手軽とも上質とも呼べない不毛地帯からのスタートであったこと

    本から離れ現在の吉野家・すき家・松屋による牛丼値下げ戦争は手軽の戦いと言えます
    どこか一社でも上質への経営転換をしない限り牛丼業界は不毛地帯から脱出しないのではないか?

    検索エンジンで見ると
    Yahoo!はホームページから知りたい情報を網羅しています
    Googleは検索窓ひとつだけの極めてシンプルな構造でしかない
    そのどちらにも住み分けがキチンと出来ていて新しいイノベーションを見つけない限り他社の付け入る隙がないのである

  • 上質とは愛される事であり、手軽とは必要とされる事である。

  • 手軽さを取るか、上質を取るか。中途半端は一番良くない。戦略とは捨てること。

  • 上質か手軽か。上質とは愛されることであり、手軽さとは必要とされることである、との言は蓋し至言と言える。ポーターの集中/差別化/低価格化の競争戦略が言及されることが多いが、直感的に異業種間競争を考える際にはこちらのフレームの方が実用的と感じる。

  • 上質さと手軽さ。
    目指すべか方向のヒントが沢山盛り込んであります。

  • 13.8.17 プレジデント 2013.8.12号

  • ジム・コリンズの本かと思って手に取ってしまいました。この装丁は限りなく詐欺に近いと思います。

    内容はというと、「フラット化する世界」ほど難しく書いてないけど、ビジネス界でいま起きている現象を一通りおさらいするにはいい本です。こうした本は陳腐化しやすいので、早めに読みましょう。

  • 上質か手軽かのどちらかを極める事が最も効果的なブランディング手法だと言う事を、欧米の良書らしく多数の事例紹介とともに繰り返し発信していておもしろい。iPhoneもこれからの戦略次第ではあっという間に「不毛地帯」に陥ると予測していて興味深い。ただ、巻末解説(内田和成氏)の数ページが最も簡潔でまとまっている。

    ・リーダーはなにをすべきかだけではなく、何をすべきでないかにも細心の注意を払う
    ・上質の頂点か、手軽の頂点か、どちらかひとつの軸で一番になれば市場に君臨できる
    ・人とのつながりを代表する社会的な価値は何よりも大きな意味を持つ
    ・上質=経験+オーラ+個性(愛されるか)
    ・手軽=入手しやすさ+安さ(必要とされるか)
    ・新しいテクノロジーは既存の成功商品の10倍の上質ないし手軽さを実現しない限り世の中の注目をひくことはできない
    ・手軽さはオーラや個性を打ち消す役割を果す
    ⇒アウトレットでの値引きを繰り返すCOACH
    ⇒ラグジュアリー業界のマクドナルドはありえない
    ・目的のはっきりした撮影と、身の回りのふとした瞬間をカメラに収める行為は根本的に異なる市場を形成している
    ・モバイルで大切なのは上質さではなくつながりを生む力
    ・オーラ依存ビジネスは儚い結果に終わる可能性が高い
    ⇒クロックス
    ・「上質と手軽」の選択5箇条
    ?テクノロジーの進歩を見落とさない
    ?目新しいかどうか、時流に乗っているかどうかよりも、上質と手軽のさじ加減が大事
    ?上質と手軽のどちらをどれだけ重視するかは顧客層ごとに異なる
    ?商品やサービスを小さく生むと、小回りが利くためテクノロジーの進歩や競合他社の動きに対応しやすい
    ?新しいテクノロジーは必ずと言っていいほど不毛地帯で産声をあげる
    ・オープンソースモデルのオンライン教科書に可能性を感じる(共感)
    ・「グーグルが世界最高の教授陣100人を引きぬいてサイバー大学を開校し、広告を収入源にして学費をタダにすれば高等教育の世界をいとも簡単に揺るがせるだろう」
    ・本は物理的な媒体というよりも書き手の精神世界への扉だ
    ・キンドルのメインユーザーは40〜50代

  • 自社サービスに照らしながら考えると面白い。なぜこんな機能がないのか、上質さあるいは手軽さがないのか、これらがトレードオフにあり、両立を目指しても互いに打ち消しあう。対処としてはブランドを分けることが想定される。

  • 「上質」or「手軽」は、個人の生き方(稼ぎ方)にとっても、1つの指針となりうると思う。2つを両立させようとすると破綻する。

  • 本書は、「商品において上質か手軽かはトレード・オフの関係にある」「それはどっちつかずではダメで成功するためにはどちらに寄せる必要がある」ということを、数々の事例をもとに説明している本である。
    というか、本書はアメリカ的なベストプラクティス本なので、本書の大半のページはその事例で埋め尽くされている。

    着眼点としては「上質と手軽はトレード・オフ」「どっちつかずはダメ」ということに尽きる。その上でどちらを選択するか。その選択をするための5カ条(着眼点)なども紹介されている。

    iPodの事例など事例はけっこう面白いものも多いが、あくまで事例なので興味があるところだけ読んで、他は読み飛ばしてもかまわない。
    個人的には、上質・手軽・不毛地帯等の用語の説明と選択の5カ条を読んで、事例をつまみ食いすれば十分といった内容でした。

  • 手軽か上質=「必要とされる」か「愛される」か
    非常に面白い。
    訳者がブルー・オーシャン戦略の訳者ということもあり何か通じるものを感じる。

  • 鈴木敏文さんが絶賛されていたので、ちょいと読んでみた。
    上質を取るか手軽さを取るか…。
    愛されるか必要とされるか…。
    当たり前のことなんだけど、なかなかできないんだよね。
    紹介されている企業の中で、テスラを絶賛していたが、今は苦境に立たされている。
    なかなか難しいもんです。

  • ビジネス用語としてよく耳にする”トレードオフ”なのですが、この本では副題の”上質をとるか、手軽をとるか”というメインテーマでアメリカの発祥のグローバル企業であるアマゾン、スターバックスコーヒー、アップル等の企業が取った戦略を分析してます。

  • 「上質か手軽か」の二者択一。上質=愛されること、手軽=必要とされること。手軽さ(手に入りやすさ)は、上質さのオーラを消す。

  • ケビン・メイニー『トレードオフ――上質をとるか、手軽をとるか』(プレジデント社、2010年)を読んだ。著者の主張では、成功する商品のポジショニングは「上質」か「手軽」かの一方を追求したものだという。二兎を追おうとすると中途半端になり、一兎をも得ない不毛地帯に陥る。

    「上質」で成功した商品が拡大戦略によって「手軽」へと進出する際には、まとったオーラが剥離しないための工夫が必要だ。たとえばAppleは、iPodのブランドが陳腐化する前にiPhoneを世に出した。「手軽」から「上質」への進出成功例は同書では挙げられていないが、たとえばユニクロによる機能性衣類(ヒートテック)の販売が思い浮かぶ。また、破壊的イノベーションの製品は一般的に手軽→上質の道筋をたどるだろう。

    ただし、一方を追求したからといって成功が約束されているわけではない。上質では成功しなかった例として、IBMのUNIXであるAIXが挙げられている。AIXは同書によれば「極上」だが、.COMバブルの際にはSolarisに市場を席巻されてしまった。その後IBMはLinuxを採用し、手軽さを加えていく。私は必ずしもAIXが極上とは思わない(同じIBMならOS/400のほうが優れていると思う)のだが、同様な例としてNEXTの商業的挫折を想起した。

    ところでIBMのLinux戦略については、夜間学校の第一四半期の講義で興味深い話を聞いた。IBMの技術理事だった講師の話では、IBMがLinuxを採用したのは対Sunであって、対Microsoftではなかったという。だから、Windows版に代わるLinux版のクライアントソフトを作成してほしいという顧客からの要望は断っていたそうだ。この講義では、3層アーキテクチャ提案の裏事情など、めったに聞けないIBMのビジネスの本音が聞け、非常に楽しかった。

  • ものが売れる(ヒットする)為には、上質であることを勝負するのか、手軽にできることを勝負するのか。両立は夢の世界。テーマはこれに尽きる。
    この件に関して、具体例を挙げ論述、結果論に見えなくもない、が、事実が語る、と考えればそうかも。

  • 心を鬼にして上質さとどちらかひとつに賭けようとする者は、煮え切らないものよりも大きな成果を手にする。

  • 世のサービスは、上質か、手軽かの2つに区分され、どちらに振れるかでビジネスの成功と失敗のカギを握っている。事例とともにそれぞれが語られており、納得度が高い内容。

    ・消費者は絶えず上質か、手軽のどちらか一方を選びとっている。

    ・テクノロジーの進歩はこのどちらも押し上げていく。

    ・上質さも手軽さも秀逸ではないサービスは不毛地帯に追いやられる。

    ・上質さと手軽さ両面で卓越するのは不可能だ。

    ・上質の頂点→iPhone、
    手軽の頂点→ウォルマート。

    ・上質さと手軽さをめぐるほかの条件が同じ場合、社会的価値を加味することでサービスへの期待があがる
    (iTunesは自分一人で聞くから高いと思うが、着メロは人に聞かれるのでたかいとは思わない)

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