- Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
- / ISBN・EAN: 9784833419666
感想・レビュー・書評
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「物欲なき世界」の米国版といった感じ。
内容には賛同するが、表現が過剰で長い。
半分くらいのボリュームでテンポ良く展開して欲しかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主にアメリカ国内の事例で、これまでの消費のトレンドと毛並みの異なるサービスやプロジェクトとそれに関わる人たちを紹介しながら世の中の志向が変わってきていることを伝える一冊。誰もが、意思をもって、より希望を感じるお金と時間の使い方をすることで、そのサービスは育ち好循環が生まれていっている。取り上げられていたのは地域通貨の話や地産地消にまつわる話、親子の読み聞かせを促進するプロジェクトなどなど。自分たち、お客さま、地球環境の三方良しのプロジェクトを顧客である自分たちは選ぶことができ、そういう消費が世の中の動きを加速する。政治よりもそっちの方が結局自分たちにできることとしては大きいのかもしれない、とも思った一冊でした。
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単なる所有のための購買から、価値観を求めた購買へ。 親切、思いやり、親しみ・・・。より多くからより良くを求める。アメリカ各都市で起こった購買行動の変化を取り上げ、解説。
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リーマンショック後の不況から発生するアメリカの消費動向、ライフスタイルの変化。浪費社会、大企業マーケティングから、身の丈にあった消費社会への移行。グローバリゼーションのお膝元で、地域を中心としたコミュニティにシフトしていく過程が興味深い。
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視点は良い。実際に、自分自身の実感とも合っている。
だけれども、本としての構成は良くないと思う。「都合の良い事例のカタログ」のように見える。基本的な価値観が同じ私ですらこうなのだから、もっと懐疑的な人にとってはよりそうだろう。
これは、数字が足りないからだ。
冒頭でBAVというマーケットリサーチのデータベースを誇示しているが、あまり役立っているように見えない。
企業と消費者を区別するのは本書の趣旨ではないだろうけど(そもそも消費者ではなくて顧客と認識するように言っているが)、やはり、企業と家計は分けた上で、企業は利益や売上といった数字と比較するべきだと思う。ビジョナリーカンパニー流のやり方がいいだろう。
家計は、BAVでもいいけど、この本にあるような事例の積み重ねでもいいかもしれない。
あと、この中間にあるような、ブルックリンのピクルスみたいな事例は、のせない方がいいと思う。それは好ましい生き方ではあるが、解決策ではない。
本当は、ブルックリンのピクルスみたいなのは、生き方の問題ではなくて、解決策であるべきなのである。行き着く先はそこになるだろう。
しかしそれはもうちょっと長いスパンでみた時の話だ。
今は、もうちょっと短いスパンで、数字に基づいた分析をするべきだろう。
たぶんそれが、ごっちゃになっているから、「いいことを言っている割には、全体として不満が残る」という結果になってしまっていると思う。 -
世界の幸せの基準が確実に変化している、それを実感させる一冊。
リーマンショック、大震災、無差別テロなどの経験を通じ、今を自分らしく、助け合い、つながり、自然のめぐみの大切さ、それを求めることが幸せにつながることを感じ始めている。今まさに世界は幸せの基準のシフトチェンジをしている。これから世界がつながり、ともに助け合い、平和に導かれるイメージが沸く一冊で勉強になった。 -
出版は2011年。2022年に読んだので、内容が既知のものになっていて、面白く感じないのだと思う。
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変化が現実のものであることを感じている。大きな流れは地方にも来ているし、地方こそ独自の変化があって良いものだと思う。
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米国がここまで、シフトしている状況が興味深い。
ただ、日本人としては当たり前なことも多く、やはりいままでが異常だったと思ってしまう。 -
図書館のリサイクルコーナーにあった本の中から適当に拾ってきて読んでみたシリーズ
2000年代後半の世界的な金融危機、その後の不況を経験して、多くの人々が自分の生活・価値観・消費を振り返り、危機前とどう変わったのかということをケーススタディで紹介している。
もはや10年前の本であるが、不況を経験して非常に先進的な生活様式に切り替え始めているなと知ることができる。環境面でも地域のつながりの面でも。
こういう大失敗→反省・改善→成功(経済成長)があるのがアメリカのいいところ。
翻って、日本をみてみると、1990年代初頭にバブルがはじけてからこの国、国民は何を学んだのだろうか。そこから同自分たちの生活や消費を変えていったのだろう。国・企業に頼らないで自分たちで何とかしていこうという気概がどのくらいあるのだろうかと考えると、なかなかアメリカのようにはいっていないような気がする。100年に一度の危機といわれた金融危機をアメリカはものの数年で回復する経済的、国民的強さがあるのに、日本はだらだらと回復してるのかしてないのか、する気があるのかないのかわからない状況が続いているのではないかと思えてならない。
という、なんか本書の内容とはあまり関係ないけど我が国を憂う気持ちが強まる本であった。
まあ、本書では地域コミュニティの結束が強まったとあるが、そんな中、数年後にはトランプ大統領が生まれたりするんだから興味深い。
でもアメリカはなんだかんだ世界1位の座に今後も長らく君臨していくことだろう。
っという久しぶりにまとも?なレビューである。