日本はこうして世界から信頼される国となった〜わが子へ伝えたい11の歴史

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  • プレジデント社
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833420235

作品紹介・あらすじ

ペリー来航、吉田松陰、エルトゥールル号遭難、日露戦争、日米戦争、特攻、新幹線…など11の歴史を通して、私たちの先祖の生き方とは何かを見つめ直す、新たな日本人論の試み。

感想・レビュー・書評

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  • この時期、この本に出会えたのは喜びです。
    日本国、日本人の誇りを取り戻せる本。
    自虐観の歴史を学んできた人には、ぜひ読んでもらいたい本です。
    父親から息子に語る形式で11の歴史を語っています。
    読み進めると熱い物が込み上げます!

    ■1890年エルトゥールル号遭難
    ■1905年日露戦争日本海海戦
    ■1958年ダットサン210北米上陸
    ■1703年赤穂浪士討ち入り
    ■1853年ペリー黒船来航
    ■1919年人種的差別撤廃提案
    ■1941年日米戦争開戦
    ■1951年マッカーサーの証言
    ■1964年東海道新幹線開通
    ■1859年吉田松陰死す
    ■1944年特攻

    ■1890年エルトゥールル号遭難
    イラン・イラク戦争でのトルコによる日本人脱出の話。
    恩送りということばで語られています。

    ■1941年日米戦争開戦
    戦争にまつわるテーマでは、様々なところに、人種差別に対抗する日本、独立を維持するための日本が語られています。
    さらにアジアの発展に貢献した日本
    また、原爆使用に対する考え方
    自分の想いと重なります!

    ■1944年特攻
    そして、特攻...
    「自分の生命よりも尊いものがある」
    彼らが守りたかったもの。彼らの想いが伝わってきます。
    さらに、筆者の想いとして
    「今を生きる私たちは、確かに、特攻隊の人々から「未来」を託されている」
    「彼らにだけではない。長い日本の歴史の中で、おびただしい数の命から、「未来」を託されているのだ」

    当時の人々の想い、願いに恥じない様な生き方が出来ているのか?
    毎年この時期にふり返るべきことだと思います。

    とってもお勧め!!

  • とにかく、飽きない。
    時間を忘れるほど常に興味がひきよせられながら読めた。

    歴史を学ぶ意義を日本という国を題材にして伝えている。
    難しい事柄であるにもかかわらず、スッと頭に入るその文章構成力と無駄の無い文章力は素晴らしい。

    すごく勉強になったし、一教師として歴史の教え方を改められる本であった。

  • 近現代において、日本が果たした役割、それを支えた国民性を、11のエピソードを用いて述べた著作。
    白眉は、知覧特攻平和会館を描いた第11章だが、日露戦争の勝利が、その後の世界に与えた影響について述べた第2章も秀逸。
    とかく自虐史観、戦争犯罪が強調されがちな日本の近現代史だが、極端な日本礼賛に走ることなく、極力冷静かつ客観的に、日本が果たした役割と、現代の日本人が「今」をつないでいく責務を主張することに挑戦した良書。

    印象に残ったのは以下の箇所。
    ◆私たちが、今受け継いでいる世界中からの信頼も、先人たちの思いと行動の上に築かれていることを忘れてはいけない。(P.76)

    ◆「事を論ずるには、当に己の地、己の身より見を起すべし」 何かを議論する時は、己の身、つまり自分の力でできることを言いなさい。己の地、自分の立場で為せることから言いなさい。(P.202)

  • 父親がやさしく息子に語りかける形式でわかりやすく丁寧に、日本人が内外に誇れるエピソードが書かれています。

    『自分の国を愛する』
    こんな当たり前のことができない人たちがまだまだ日本にはたくさんいるようですが、このような良書がどんどん増えているのは、とてもいいことですね。

    個人的には、吉田松陰と新幹線のエピソードがお気に入りです;^_^A

  • 日本は海外で最も信頼されている国、メイドインジャパンや日本のシステムが、こうも人気が高く、愛される理由はすべて先祖の歴史の中にある。

    マスコミや知識人?の影響で、日本国内では、自虐的歴史感がはびこっている。

    紹介されていた歴史の断片は、過去の日本人からの恩義を忘れずに恩を返してくれた、トルコ人の気概。

    人種差別の思想と帝国主義が当然の時代に、アジアを当前のように植民地化していた欧米諸国やロシアから何がなんでも独立を守り、日露戦争に完全勝利した、小国日本はアジア諸国に勇気を与えた。
    また、敗戦国のロシアにも恥辱を与えず、敗者をも敬う日本人の気質。

    自動車後進国だった日本がアメリカに挑戦し、現代ではトヨタ、日産、ホンダなど世界のトップクラスの自動車メーカーを排出する国となる礎をつくった日本人技術者の誇り。

    忠臣蔵で有名な新撰組の敵討ち。温情や義理で死罪を免れることもなく、毅然として当たり前に法を優先させた法治国家、日本。

    大東亜戦争に向かうに至った米国のオレンジプランや、日本移民排斥運動、日本の地理的条件、また欧米諸国が恐れた、日本人の得たいの知れない強さや真面目さ。

    11の歴史的な事例を挙げてあり、歴史に埋もれた尊敬すべき日本人のご先祖様の行動や気持ちが心に響いた。

    子どもの未来を良いものにしたいと思わない親はいない。孫の未来を良いものにしたいと思わない祖父母もいない。
    今を生きる自分たちがいる日本は、ご先祖様が未来に託してくれた日本なはず。
    どんな思いと苦労の果てに託された今であるかを隠された歴史を知ることによって、先人に感謝し、誇りをもって日本をさらに良くし、次の世代に託せるようの生きていこうと思う。

  • 【愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ】

    吉田松陰の章が一番好き。

    人には一つや二つの才があり、その長所を見つけるには学びなさいと。

    世のため人のため、どんな状況になろうとその想いだけは忘れずに、体現できるような大人になりたい。

    そもそも、勉強するのがそこまで苦じゃないのは一つの僕の才か。学べることに感謝。

  • 今の豊かで平和な日本があるのは、先人の思いと頑張りがあってこその物だと本当に思いました
    この本に書かれている人達は、自分の為ではなく未来の日本の為に頑張ってきた人ばかりです

    今の日本人はどうかな??
    今だけ良ければ良い
    今が楽しければ良い
    なんて感じになってないでしょうか

    未だに、日本は凄いんだ!日本製品は世界一なんだ!って信じてる方も多いですが、他の国はどんどん先に進んでいるんじゃないかなと思います
    電化製品なんて、とうの昔に中国にも負けていると思いますよ

    この本を読んで、日本は凄い国なんだ!って思うんじゃなく、昔は本当に凄かったけど、これからも自分達が良い国にしよう!って思う事が一番大事なのかなと、色々考えさせられました

  • 吉田松陰深い

  • テレビや新聞を熱心に見ていたころには、総理大臣が変わるたびにアジア諸国に謝罪に出かけていた報道を見て、日本はとんでもないことをしたので人気がないのも仕方ないと思っていました。ところが本を読み始めると、日本を嫌っている国はむしろ少なく、逆に好感をもたれている場合が多いことが分かり始めました。

    好感をもたれているのには訳がしっかりあって、過去の日本がそれなりの貢献をしているからというのが事実のようです。この本では日本が世界から信頼されるようになった国となった11の歴史上の出来事を解説しています。

    三部構成で整理されていますが、特に第二部の「日本人の闘い」で紹介されている4つの出来事及び、第三部の「日本人の学び」の最後に記されている「1944年、特攻」は心に残るものでした。特に、死んだ後に残るのは、どう生きたかということだけ(p231)というフレーズは忘れられないですね。

    以下は気になったポイントです。

    ・1985年3.17にイラクのフセイン大統領は48時間以内にイラン上空を飛ぶ飛行機を無差別攻撃すると宣言した、そのときトルコ政府は救援機を2機飛ばして、日本人を全員救った。最後の飛行機がイラン国境を超えたのは、期限の4時間前。その時空港で待っていたトルコの人々は、「先人がうけた恩(エルトゥールル号、1890)を返す時だと言ってくれた(p25)

    ・エルトゥールル号生存者の69名は、日本海軍の軍艦(金剛、比叡)の二隻に分乗して、オスマントルコ帝国まで送り届けられた(p27)

    ・日露戦争は、長期的視点で見れば、白人国家である欧米が20世紀以降、衰退していくその芽を生んだ戦争であった(p34)

    ・当時のロシアは、GDPは日本のおよそ3倍、ユーラシア大陸で有色人種の独立国家は、日本とタイのみ(p36)

    ・三国干渉当時、ドイツ皇帝のヴィルヘルム2世とロシア皇帝のアレクサンドル3世は親戚筋、フランスはロシアに莫大なカネを貸す国だったので、結束は固かった(p41)

    ・日露戦争開始前の世界の予測は、当時の公債金利(日本:6.43%、ロシア:4.2%)でわかる。ロシアに勝てた原因のひとつとして、先進的な科学技術の積極的追求(下瀬火薬、無線技術、情報戦)と採用にあった(p45)

    ・旅順の攻防戦が日露戦争の山場の一つであったのは、旅順港にはロシア第一太平洋艦隊がいたので、向かっていたバルチック艦隊と合流すれば日本の勝ち目はなくなる(p47)

    ・空気力学を極めた長谷川氏(後にカローラの開発主査)は、外国に車を売るなら、ハイウェイを走ることを想定して、空気力学に基づいた設計が必要と語った(p68)

    ・福沢諭吉の「学問のすすめ」は当時3000万の人口において、300万部売れた。1850年代は、奴隷廃止論が語られるようになり、黒人奴隷(南部で200万人)る働き手が求められていた、それが中国・清の労働者であった(p97)

    ・江戸幕府が1633年に鎖国令を出して諸外国との国交を断絶した一つの理由として、スペイン・オランダ・ポルトガルと、諸大名が密かに交易して力を蓄えることを恐れたから(p98)

    ・太平洋発見は、1520年生まれのマゼランのマゼラン海峡通過による。それまでジパングは、時々の遭難者が見るだけのもの。日本は偏西風に守られ、東回りではあまりにも遠く、スペイン・ポルトガルの魔の手から守られ続けていた(p101)

    ・欧州の覇権は、西アジアに植民地を広げたポルトガル、アフリカへ広げたスペインが握っていたが、大漁業国としてニシン漁で財をなし海運国となったオランダと、海賊・海軍によるイギリスにより立場が変わっていった(p104)

    ・英国の貿易国の中で唯一といってよい貿易赤字国が19世紀中ごろの清帝国。茶と陶器という強い輸出商品を持っていたので、その対策として麻薬のアヘンを売った(p107,108)

    ・アメリカは南北戦争で70万人以上の戦死者、同じ意味(国内の新旧勢力の戦い)を持つ戊辰戦争での死者は0.5万人、当時両者の人口は共に3000万人(p112、114)

    ・イギリスは薩英戦争を通じて、植民地にする発想を転換して徳川幕府打倒の薩摩を支援、フランスは幕府を支援していた。幕府と薩長が戦えば、英仏の代理戦争になっていた、それを見破ったのが徳川慶喜で、大政奉還を行った(p113)

    ・ジム・クロウ法がアメリカ合衆国から消えたのは、1964年になってから、東京オリンピックの4カ月前。4代前に遡り黒人の血が流れている人間は黒人とされた(p124)

    ・第一次世界大戦のパリ講和会議において、人類問題の法案について議論をしている日本の姿に最大の敬意を払うと、全米黒人教会はコメントした(p134)

    ・新幹線開通前の1964年当時は、東海道線の1日あたりの移動可能人数は、1.4万人、今では、23万人、飛行機では3万人が移動(p178)

    ・弾丸列車の計画において、日本坂トンネルは1944年に完成したが、戦況悪化により新幹線計画は中止された(p184)

    ・航空機設計の技術者(当時のハイテク技術者)を、国鉄は1000名以上招へいした、新幹線にはゼロ戦の技術魂が引き継がれた(p187)

    ・新幹線開業にあたり、世界銀行からの借款でまかなれた、8000万ドル、償還期限20年。当時三番目の大型融資と言われた(p189)

    ・特攻の成功率(体当たりできた確率)は、僅か14%と言われるが、通常攻撃から見れば、何十倍の成果である。米軍の艦艇200隻以上を撃沈破して、4000人以上を戦死、戦傷者もふくめると9000人も犠牲にした(p217)

    ・死んだ後に残るのは、どう生きたかということだけ(p231)

    2013年12月23日作成

  • 尊敬する幼稚園の園長先生に教えられて、読んだ1冊。
    お互いが知っている作家がいて、話が盛り上がった。

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著者プロフィール

(株)S・Yワークス代表取締役社長

「2007年 『ものづくりへの情熱』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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