中内功のかばん持ち

著者 :
  • プレジデント社
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レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833420594

作品紹介・あらすじ

かつての秘書が、いま説き明かす、ダイエー創業者の素顔。

感想・レビュー・書評

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  • ダイエーの秘書室も努め、後に経営企画に携わった方の備忘録。
    作者が中内功と直接仕事をした中での出来事をエッセイ形式に語っている。

    世の中の5年、10年先を見据えた発言から当時からあったとあり、もう少し中内功がどのようにその結論に至ったのかを知りたくなるエピソードがあった。

    中内功の経営哲学はある程度触れられているが、人格面の叙述が中心のため経営戦略に関する内容を期待していたので肩透かしではあった。

    この本を読む前に、作者の講演で語られた内容の方が個人的には面白かった。
    (なぜ、作者はGMSをゴールとしてはいけないと考えた、など)

  • 偏屈&頑固者
    少しでも早い情報収集に努める

    総入れ歯で言語不明瞭
    ひびの入った入れ歯を早朝の1時間で治すべし

    M&A、人生後半の経営判断ミス

  • 読みものとしても、それぞれのエピソードが非常に面白く、楽しんで読めた。
    カリスマ経営者の下で働く大変さがよく伝わったし、作者は全然自慢をしていないが、なぜその後出世されたのかも、その仕事ぶりから、よくわかるような気がした。

  • 一代でダイエーを成功させそして失敗させたといわれる中内功につかえた秘書の回想録。
    自分にとっては堤清二に並ぶヒーロの一人。
    痛快な話が満載な一方で、カリスマ経営の善し悪しを考えさせられた。

    僕は社員に『額の向う傷』は認めるが、『背中をバッサリ斬られる』ことは許さない
    これほど強烈かつ明快な創業の動機はほかに例があるだろうか?(創業の動機はフィリピン戦線ですきやきの夢をみたこと)
    わたしは「消費の現場を見よ」と言いたい。つまりメーカーの経営者が消費の現場を定点観測することの重要性を強調したいの
    「ネアカ、のびのび、へこたれず」
    ダイエーの多角化は収支で判断するなら成功していたということができ、将来の成長性を考えるとダイエー本体をはるかに凌駕していたのである。では何が原因だったのか。  わたしは「オーナーシップへの執着」が失敗をうんだ。
    「創業者というのは大体において、一〇のことを言うと七は外れていて、三ぐらいしか当たらないものだ。しかし、その三が光り輝いているので、七の外れなんか全く気にならない。しかし、三がジャストミートしなくなると七の外れが際立ってきて、どうしようもなくなる。創業者の引き際は、そのあたりのタイミングだ」
    中内さんは田園調布のご自宅で早朝五時四九分のNHKの臨時ニュースを見て、瞬時に動いた。七時には浜松町オフィスセンター(実態としてはここに本社機能があった)に災害対策本部を設置。これはすごい初動の早さ。
    「経済合理性」という英語を日本語に翻訳すると「損得勘定」。いみのわからない新語よりも損得勘定はしっくりくる。
    中内さんほど経済合理性が当てはまらない人は世の中にいないのではないかと思う。それは裏を返せば「おもろい!」ということなのだが、金儲けが下手だったということにもつながる。とにかく損得勘定はそこそこにして夢とロマンを追い求める。そして何よりも「天邪鬼」なの
    経営者は、あるときには自分の立場・名誉・財産すべてを捨ててもよいという覚悟を持っていなければ、こんな重大なリスクを回避することはできなかったのだ。
    神戸の大震災の翌日に「アラモアナの契約をしてこい。国際的な契約は守り抜く」と言い切った中内さんの決断力は大したものだ。
    ダイエーをやめて(旗艦店舗だけ残して半分は徐々に閉店)、ローソン・OMC(カード会社)・リクルート・オレンジページ・ホテル・外食・アラモアナショッピングセンター・球団ほかのグループ経営が二一世紀への生き残り策」
    M&Aは理念や動機が重要であり、そろばん勘定とのバランスも必要だ
    昭和初期の大恐慌のとき、失業者が街に溢れかえってたわなあ。その状況を一変させるために国は軍需産業に力を入れ、戦争に至るわけや。財閥は大儲けしたけど、国民は浮かばれんわ。こんなことを繰り返さんためにも、製造業中心の経済から生活者中心に変えんといかんわけや。小売業は一番儲からん事業やけど、こんな経験してるからしょうがないわなあ」としみじみ語っておられたものだ。

  • 20140430終了。オネスト、正直であれとの理念。

  • 日本の流通を形作った中内さんの話。
    先日亡くなったセゾンの堤さんとライバルとして競い合って今のセブン・イオンの時代につながっている感じが面白い。

  • 中内さんはフガフガ喋るので、秘書業務の登竜門は何を言っているのか理解するところから、らしい。

    フガフガ喋るのは総入れ歯だからで、実はこれは中内功という人のイデオロギーに近づく最も重要なパーソナリティと言える。彼が、敗戦色の強いフィリピン、ソ満国境で従軍した結果だからだ。

    フィリピンで手榴弾に吹き飛ばされて、片腕はほぼ半壊したらしい。吹き飛ばされて薄れゆく意識の中で見ていたのは、少年時代、商売で忙しい家族で食べた「すき焼き」の味だった。この強烈な経験から、ダイエーの創業者として流通業の天皇として君臨するに至った彼は、あるハワイでのパーティで軍歌を口にした途端、泣き崩れてしまった。「みんな死んでしもて、自分だけが生き残って・・・」

    そうしたダイエー創業者を傍で支え、思想を実現していった著者による一冊は非常に重みがあった。中内功を愛し、実務を背負った著者の思想には、ある意味、この創業者をオーバードライブする思想が潜んでいると感じられる一冊だった。

  • ビジネスブックマラソンでも紹介された一冊。秘書ならではの裏エピソードがてんこもりで、興味深い内容でした。細かいですが、「功」の字のつくりは「刀」デス。
    ・「社長や部長といった『長』と呼ばれる人間になっても、そんなもんはどこにでもおる。石を投げたら大体『長』の名刺を持っとる奴に当たるもんや。むしろ『者』の付く人間にならなあかん。芸者、役者、経営者、学者、みんな誰でもなれるもんやない。」
    ・「一等地、代替のきかない物件は絶対的な価値がある」
    ・中内さんに「ビジネスマンとして最も大切な特質は何ですか?」と聞いたことがある。その答えは「オネスト」というものだった。
    ・「取締役会全員一致で決定というパターンはあかん。成功したためしがない。9人反対で自分だけが賛成、これが成功の秘訣や。絶対成功させたるという気持ちが入る」
    あと、なるほどそうかもと納得したのは著者の次の一節。
    「創業者というのは大体において、10のことを言うと7は外れていて、3ぐらいしか当たらないものだ。しかし、その3が光り輝いているので、7の外れなんか全く気にならない。しかし、3がジャストミートしなくなると7の外れが際立ってきて、どうしようもなくなる。創業者の引き際は、そのあたりのタイミングだ」
    経営者は心に残る3割バッターで十分です(^^;

  • 中内氏の関連書籍ってあまりないのでは。佐野氏の本は知っていましたが
    佐野氏自体があまり好きではないので。
    中内氏の秘書をしていたという著者らしいのですが、
    中内氏の人となりや、考え方などがもっときっちり整理されて
    かかれてあったらいいのにと思います。
    なんとなくエピソード集みたいな感じで厚さがないというか。
    そんな感じ

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