チャーチル・ファクター たった一人で歴史と世界を変える力

  • プレジデント社
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感想 : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833421676

作品紹介・あらすじ

「チャーチルの存在は、経済構造が歴史を動かすという、人間軽視の唯物史観に対抗する強力な反証だ」イギリスで最も注目される現役政治家が、20世紀最高のリーダーを次世代に伝えるために筆を執った。

感想・レビュー・書評

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  • チャーチルという人物に関する著述は、2度ほど手にしたことがある。
    しかし、これほどまでにこの人物に惹きつけられた経験は初めてである。
    チャーチルという人物を何故ボリス・ジョンソンが書こうとすることになったかの一端は読み終えた今なら少しだけ理解することができる気がする。
    世の中に利己主義が蔓延るなかで、民主主義と資本主義の可能性を信じ、世界平和を願い、これほどまでに果敢な行動をやめなかった政治家は、本当に稀有な存在なのだ。
    特に、私が生活する日本において、そのような政治家が明治の選挙制度開始以降どれだけ存在しただろうか。
    唯一、田中角栄がその雰囲気があると思えるながら、多くの日本人が同意するように、やはり我田引水の批判を免れることはできない。
    広範囲に資本主義と民主主義が世界中を席巻する現代においても、国民の自由な行動を制約しようとする政治システムはあらゆる地域に存在する。
    そんな雰囲気を感じるときに、チャーチルが行った行動を通して、危機を乗り越えるために、
    どのような行動が問題解決に役立つのか考えることは非常に有意義な思想実験ではなかろうか。

    改めて、歴史と人々について勉強の足りなさ、そしてその重要性を実感させられたチャーチル傳であった。
    日本においても、多くの人がこの著書を手にすることを願ってやまない。

  • チャーチルは一日にポル・ロジェのシャンパンを一パイント飲み、これにランチには白ワイン、ディナーには赤ワイン、夕食後はポートワインかブランデーを飲んだ。、

  • ボリス・ジョンソンに興味を持ったこと、プラチナジュビリーでエリザベス女王関連の本を読んだらチャーチルの本をジョンソン首相(この時点ではまだ首相)が書いているというので手に取った。
    ボリス君がチャーチル大好きなことがよく分かった。こき下ろしている箇所もあるが、基本的には「大好きなチャーチルのことだからダメな部分もよく知ってるので!」というテンション。それにしても丁寧な罵倒のオンパレード。私が悪口や皮肉に感じるものは全てウィットに富んだジョークなんだろうな、と、引用されるチャーチルやその周囲の人々の言説から感じる。初デートの、カブトムシのくだりが好きです。

  • チャーチルには英国人の特徴であるユーモア、大酒呑み、肥満、変わり者という四つ全てが収まっていた

  • ジョンソン首相、チャーチル好きすぎ。でも同氏の思考プロセスを考える良いきっかけになった。

  • いかに世界史を知らない人だとあきれてしまいました。こんな大きな決断をした人がほんとにいたとは。
    太平洋戦争を外から知ったのは初めてでした。日本の視点からだと絶対にわからないですね。

  • チャーチルの評伝で、著者は前ロンドン市長、前外相のボリス・ジョンソン。
    イギリスの政治において、チャーチルという要素が果たした大きな役割を説く。
    その役割とは、たった一人で、自由や寛容さといった美徳の側に頑として立ち、ブレない判断を示したことで、その結果、歴史の流れを切り替えることができたのだという。

    冒頭、1940年のロンドンで、ナチスの脅威に脅えて講和を選ぼうとする英国の閣僚陣と、徹底抗戦を選ぶチャーチルの対峙は引き込まれた。
    著者も閣僚の経験がある大物政治家だからこそ、遠慮なく筆を振るえたのだろう。

    その他の感想としては…

    ・記されたテーマは政治・経済・軍事・演説から、不倫疑惑、絵画まで幅広い。
    著者は、とにかくチャーチルが好きみたいで、あまり必要ではないような事まで調べ上げてこの本に詰め込んでいる。チャーチルとチャーチル夫人が両方不倫していたかどうかなんて、そんな事書く必要あるのかな。
    ただ、チャーチルという人への興味はかきたてられた。チャーチルの著書は、「わが半生」と「第二次世界大戦回顧録」しか読んでいないけど(どちらも面白い)、それ以外も読みたい。ゲイリー・オールドマンの映画も見たい。

    ・リサーチの協力者が豪華。
    チャーチルの子孫、キャメロン前首相、ケンブリッジの公文書館や教員のバックアップを利用して書かれている。
    それゆえに細かいやり取りなどの小ネタを追ったくだりが充実している。
    世に伝わる有名なジョークの多くをチャーチルが口にしていないなんて!

    ・生涯積極的に戦場に立ち入ることを好んでいる、戦場大好きおじさんだ。
    WW1で、敵味方の陣地の間にある無人地帯のパトロールにまで出かけていたのは知らなかった。
    チャーチル、ヒトラー、ムッソリーニ、ダラディエ、いずれも最前線を経験しているんだなぁ。

    ・軍事関係で間違いが多く見つかった。
    どれも本質的なミスではないのだけれど、信頼性をそこねるしょうもないミスが結構あった。
    著者も訳者も両方ミスをしている。
    なんというか、軍事について書くときにディティールや用語を無駄に盛り込んで嘘を書いてしまう著述家が良く居るけど、プロの翻訳家やボリス・ジョンソンまでその間違いを犯すのか…


    主な間違いは以下の通り

    ・「当時世界最大の戦艦だったイギリス海軍の巡洋艦フッドの…」
    フッドは戦艦でも巡洋艦でもなく、巡洋戦艦というカテゴリーの軍艦だ。
    原書をGoogleBooksで検索してみたが、HMS Hood - Then the largest battleship ever built -と書いているので、戦艦としたのは原書のミス。まぁ、これはちょっと許せる。
    巡洋艦は訳者の誤記のようだ。勝手に単語を加えるなら精査すべきだと思う。これは明確に×。
    そもそも、軍事マニア以外が読む本だったら、艦種をこまかく書く必要無いと思うんだよなぁ。

    ・「姉妹艦フッド(オランで攻撃の火ぶたを切ったあの船)…」
    原書ではsister ship HMS Hood…
    フッドに姉妹艦は居ない。

    ・「ベルファストの一二インチ砲から采配を振るう自分…」
    砲から采配というのはひとまずおくとして、ベルファストの主砲は6インチ砲だ…

    ・ホイッツァー砲
    榴弾砲という訳語を使わず、Howitzerを音訳している
    大砲の種類もさぁ、細かく書かなくていいんだよ。
    マイナーな用語を使いたくないなら、大砲でいいんだよ大砲で!

  • チャーチルの人物伝としては、新しくかつ客観的な内容。歴史の専門家ではなく、政治コラムニスト、イギリス議会下院議員、ロンドン市長を経験した著者からの視点は政治的な現実感覚に根差していて、とてもリアル。

  • なかなかのボリューム。ボリス・ジョンソンがこれほどチャーチルに思い入れがあるとは驚き。安倍首相も自宅でチャーチルの本が愛読書って読んでたなー

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