鈴木敏文のCX(顧客体験)入門

著者 :
制作 : 勝見 明 
  • プレジデント社
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本棚登録 : 101
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833424493

感想・レビュー・書評

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  • 顧客価値のタイプ五種類

    sence 顧客の五感
    feel 内面的な感情に働きかける 感動、共感など
    think 知的好奇心への訴え もっと理解したい
    act 肉体的な体験
    relate 得亭のブランド、文化に所属しているという価値

  • レジェンド鈴木氏がいかに「顧客の立場」を大事にして、実践してきたことがありありと分かった。一方で同じようなエピソードがダラダラと続いた印象。エッセンスだけまとめると30%くらいの文量に収まりそう。モノが飽和する世の中で、顧客の飽くなき潜在的欲望をいかに捉えるのか、顧客の立場に立つことがその最善の策だと学んだ。

  • CXを学ぶために読みました。
    後半がおもしろい、まだCXという言葉が無い何十年も前からこの戦略で仮説立てしているのがすごい。
    やはり本質は変わらないのか、、

  • 読みやすくあっという間に読了。
    マーケットの変化に合わせて価値の再定義を行うことの重要性、そのためには固定観念に縛られずに既存の領域外を含めた広い視点が必要であることがよくわかりました。
    体験価値の違いにより効果を発揮した、ヨーカ堂の現金下取りセールの事例が印象的でした。
    他社のケースや著名な方との対談内容などもあり、それらとの共通項があることで本書の内容の説得力が増していたように思います。
    セブンカフェの成功事例についても記載があったので、欲を言えば、コンビニドーナツが失敗に終わった要因から学んだことなどについても触れられているとさらによかったなと思いました。

  • セブン&アイの鈴木敏文さんによるCX(カスタマー・エクスペリエンス)の要諦。構成の勝見さんが鈴木さんに話を聞いてまとめた本。
    内容としてはいかに売るか売れるために何をすべきかが中心に論じられていて、CXを変えるための戦略の立て方や組織論があるわけではない。鈴木さんとしてはCXを変えることを考えることがすべての出発点ということなんだろう。
    ポイントは何を言おうとお客様の立場に立って考えるのかということ。それはお客様のためにではなく、あくまでもお客様の立場に立つということ。そうでないと、「川の思考」になってしまい「井戸の思考」にはならない。「川の思考」とは川に流れてくるもの(=お客様のニーズ)に石(=商品)を投げて当てるような芸当だけれど、「井戸の思考」とは、自分がここだと思った場所(=自分ならこれが欲しい)を掘って地下水脈(=お客様のニーズ)とぶつかることをいう。すなわち、自分もお客様として考え、自分が欲しいものを徹底して考えるということだ。
    一方でそれは、お客様の顕在ニーズではなく、潜在ニーズを探るという行為であって、データをみても街の様子、人々の流れをみても、常に潜在ニーズはなんだろうと考えるということでもある。
    また、他社をみないという姿勢もなるほど、という感じだった。他社をみるとマネをしたくなってレッドオーシャンに巻き込まれるし、何よりの弊害はお客様をみなくなって、他社のマネをすることが優先されてしまうこと。これは日本企業あるあるなのではないか。
    まあ、簡単に書いてはあるけれど、なかなか難しいのも事実だから、この行動様式を習慣化しないとそもそも入口にも立てない。躊躇していては始まらないので、今日からそのような思考を始めるべきということなんだろう。
    なお、本書についていえば、構成の勝見さんの文章がやや長すぎる印象を受けた。もう少し短くした方がリーダブルだったとは思う。

  • Audible にて。
    上司のおすすめで鈴木敏文さんを初めて読んでみた。
    セブンイレブンという身近な実践事例のため想像しやすく、とてもわかりやすい。

    繰り返し述べられているのは「お客様のために」を禁止して「お客様の立場で」を徹底すること。
    お客様のためにと思っていることは、結果的に売り手のためになっていることが多く、顧客のニーズとはイコールになりにくい。お客様の立場にこだわって考えるマーケティングが必要とのこと。
    その考え方のコツとして、バイアスがかかっていないか常識を疑うこと、仮説を立てること、常にアンテナを張り巡らすこと等を挙げていた。
    これらは明日からでも意識して実践してみたい。

  • セブンイレブンの鈴木さんといえばーというところで、ほとんど読んだことはないけれど、手にとってみた。
    CX=顧客体験価値というところで、非常に面白かった。

    行動経済学もそうだが、結局心理をしっかりと考えて、お客の立場で(ためにでなく)考えていくことを貫くことになる。

    自分は果たしてどこまで出来ているか?というところで、良い振り返る機会になったのが良い。

  • 第1章 モノではなく、コト(体験価値)を売る時代へ
    コロナ禍で顧客体験がより重要性を増した
    メリハリ消費、ごほうび消費は典型的なCX型消費

    第2章 CX経営にはどんな発想法が必要なのか
    常に顧客を起点に発想する
    顧客起点の発想はあらゆる分野で求められる 

    第3章 顧客の求める体験価値をどのように生み出すのか
    予定調和を壊す
    「上質さ」×「手軽さ」の空白地帯を見つける

    第4章 カスタマージャーニーに沿った戦略を考える
    仮説を立てるとカスタマージャーニーを想定すること
    売り場という「舞台(ステージ)」で「物語」を生み出す

  • 要は「顧客の立場に立って考える」ということを、色々な角度から説明してくれてるのだが、本当に分かってる方が解説してくれると、こんなに深くなるのかと感動。

  • 仮説がない人は、筋が悪いことを再認識。仮説を持つから打ち手が明確になり、情報収集の効率が良くなり、賢い人にたどり着き、そしてその結果成長していく。

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著者プロフィール

鈴木敏文(すずき・としふみ)
セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEO。
1932年、長野県生まれ。1956年、中央大学経済学部卒業後、書籍取次大手の東京出版販売(現・トーハン)に入社。1963年、ヨーカ堂(現・イトーヨーカ堂)へ移る。1973年、セブン‐イレブン・ジャパンを設立し、コンビニエンスストアを全国に広め、日本一の流通グループとして今日まで流通業界を牽引。2003年、勲一等瑞宝章を受章。同年11月、中央大学名誉博士学位授与。経団連副会長、中央大学理事長などを歴任。
著書には『朝令暮改の発想―仕事の壁を突破する95の直言』(新潮文庫)、『売る力―心をつかむ仕事術』(文春新書)、『挑戦 我がロマン』 (日経ビジネス人文庫) ほかがある。

「2016年 『働く力を君に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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