一流の人はなぜ姿勢が美しいのか―日本人が八〇〇年伝え継いだ本物の礼法

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  • プレジデント社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833450850

作品紹介・あらすじ

「立つ」「座る」「歩く」「食べる」。体を真っすぐにするだけで、人生と仕事が変わる。

感想・レビュー・書評

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  • 心正しく、体直く 呼吸法と体幹改善
    環境や相手に対する自分の位置(間柄や間)を常に考える

    立ったときの上体:耳は肩に垂れ、顎が浮かず、襟がすかぬよう(首と襟の間に隙間ができないようにうなじはまっすぐ)首が前にでるのは頸部の鍛練不足
    腹で呼吸する
    歩くとき:小指に意識を向けると全身のバランスとれて整う。まっすぐ伸びているか
    腰は中なり 本なり 不動の地なり
    立ったとき、手を前に組むことなかれ

  • 姿勢を正すのが外見においても体調においても大切だということを感じさせられた一冊だった。
    これから、日々意識を続けて姿勢を正していきたい。

  • まずは意識するところから。

  • 正しい姿勢は「意識して行う」。
    体構えの中心は腰にある、椅子には浅く腰かける。
    元が猫背なので是非吸収して実践したい内容。
    姿勢も心掛け次第。

  • 小笠原礼法の本

    読んで、すぐ 姿勢が変わる

  • 表題の姿勢の話に限らず、礼法の本。食事の作法や所作について書いた本。立ちや座る姿勢、歩き方など、作法に言われていることは、身体、健康にも良いとのこと。確かにそうかもしれない。


    目次
    小笠原清忠

    はじめに

    第一章 代々、将軍家に指南してきた「礼法」とは
    武士が命がけで伝え継いできた呼吸法と体幹改善
    四季の調和から生まれた「実用・省略・美」
    「心正しく、体直(たいなお)く」すれば疲れにくい
    この世には客で来たと思うべし
    堂々とした人は攻撃されにくい
    何歳からでも体の改善はできる
    無理なく動けば体の痛みもなくなる
    畳の縁は本当に踏んではいけないのか
    型にとらわれず「時・所・相手」に合わせる
    礼は平穏な暮らしをもたらす
    第二章 立つーまずは体を真っすぐにすることから
    耳は肩に垂れ、顎が浮かず、襟がすかぬように
    体構えの中心は腰にあり
    正しい姿勢は「意識して行う」が肝要
    骨の少ないところを鍛えると体は安定する
    足は平行に踏み、左右均等に体重をかける
    立ったとき、手を前に組むことなかれ
    筋力不足が生む、悪い姿勢の典型とは
    頭や胸にある意識を腹に下ろす
    通勤電車では二本の足で正しく立つ

    第三章 呼吸ー息を整えれば日常が変わる
    集中力が持続する武士の呼吸法
    なぜ動作に呼吸を合わせてはいけないか
    息を合わせれば、心も響き合う
    真心が伝わるお辞儀「礼三息」
    自然な呼吸でよどみなく動ける
    正しい息で階段も平地のごとく上れる
    いざという場面では、勢いをつけて吸う
    息を整えれば、ゆれる心も即座に静まる

    第四章 歩くー美しい歩みで体が軽くなる
    歩くとは「後ろの足を前に出す」こと
    腿で歩けば体はぶれない
    一本の線をはさみ、足は平行に踏む
    和服を着ていても内股では歩かない
    後ろ足のかかとを上げないように注意
    吐く息で一歩、吸う息で一歩
    戸外では人の流れに合わせることも
    手の小指にも意識を働かぜて颯爽と
    武士の歩行術に倣えば隙がなくなる
    なぜ歩くだけで体は軽く、楽になるのか

    第五章 座るー仕事に役立つ凛とした所作
    水の中に沈むように、煙が立ちのぼるがごとく
    考えるのに一番よい姿勢は正座
    畳の上にきちんと座れば足はしびれない
    正しい脆座(きざ)が身のこなしを優雅にする
    静かな湖に石が沈んでいくように座る
    風のない日に煙が立ちのぼるがごとく立つ
    鼻緒のある履物で音を立てずに歩いてみる
    椅子の座り方にも生きる武士の美学
    上体を動かさず、静かに椅子にかける
    足をそろえて動作すると美しく見える
    足を組んでいいのは親しい間柄だけ
    浅く腰かけることで姿勢は保たれる

    第六章 一流店でも困らない和食の作法
    礼は飲食にはじまる
    食事風景で人柄がよく見える
    食事前に手は合わせず、一礼して「箸構え」を
    絶対に慎みたい箸使いとは
    もてなす側は、客より先に器の蓋をとらない
    蓋は手前から静かに開ける
    食事はご飯をはさんで進める
    目上の人より先に箸をとらない
    腹八分目も作法のうち
    相手に喜ばれる訪問、応接の作法
    あいさつ、座布団のあしらい、手土産の扱い
    正しい茶菓のいただき方

    第七章 立ち居振る舞いでわかる、人の品格
    礼とは行動に生きる心なり
    物を持つときは全身を使う
    大木を抱え、水が流れるがごとく
    荷物は持っていないように持つ
    あわてずゆっくり動くと優雅に見える理由
    律する心を持つ人には気品が備わる
    立ち居振る舞いでわかる人の信用度
    ソファに深くもたれる人は虚勢を張っている
    目の置きどころが人の内面を語る
    「品格のある人」と言われるためには
    「礼法で飯を食うな」という家訓は何のためか
    日本人が忘れた作法を、外国人が絶賛する

    おわりに

  • 礼法について書かれた本.自分では絶対買わないジャンルの本だが,上司が推薦図書として貸してくれた.
    礼法の根底を貫く概念は実用(合理性)・省略(効率性)・美(調和).正しく美しい姿勢は一番体に負担のかからない姿勢.ただし,悪い姿勢が染み付いていると最初は苦しい.定着化するまでは意識して姿勢をつくることが必要.ドローインや体幹のトレーニングなどと通じるところもあり,スポーツにも有用.
    全体を通して非常にロジカルに書かれており,理に適っていることが重要なんだなと感じた.ただ,理に適っているかどうかを判断するには知識と多面的な視点が必要と思える.やはり古来から守られている風習には多くの人によって考え抜かれた理がある.
    スケートをやっていて観客への見え方や正しい姿勢をつくることに対する意識の素養があったからか,本書の内容をいくつか試す中でも楽しんで取り組むことができた.
    以下,個人的に意識しようと思ったことを書きとめておく.
    ■立つ
    ・顎を引く
    ・襟と首の間に隙間をつくらない
    ・足は平行
    ・重心は土ふまずのやや前
    ・手は組まない(体がすぼまる)
    ・丹田に意識を集中する 
    ■呼吸
    ・ゆっくりとした深い腹式呼吸
    ・酸素を体中に循環させる
    ・力を込めるときは速く吸い遅く吐く
    ・落ち着かせるときはゆっくり吸う
    ■歩く
    ・内腿の筋肉を使い後ろの足を前に出す
    =後ろの足を引きずらない
    ・一本の線を踏まないよう平行に足を出す
    ・後ろ足のかかとを上げない(滑らせるように)
    ・視線は4m先の地面
    ・手の小指を伸ばす
    ■座る
    ・(正座)親指のみ重ね,膝頭を少し開ける
    ・(正座)上体はやや前傾させる
    ・(正座)座るときは半歩足を引き水の中に沈むように
    ・(正座)立つときはまっすぐ煙が立ち上るように
    ・(幡足座)一方の足の裏を腿につけ,もう一方の足の裏を前に見せる
    ・足を崩すなら胡坐より幡足座
    ・(しゃがむ)上体をまっすぐにし,膝頭を下げ,かかとを浮かせる
    ・(椅子)浅く腰かけ,上体はやや前傾させる
    ※食事の作法は割愛

  • やりすぎは堅苦しいが、姿勢や作法がしっかりしている人は人間性もしっかりしているようにみえるのは間違いない

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著者プロフィール

小笠原流礼法三十一世宗家。1943年東京・神田生まれ。現在、池坊学園客員教授、伊勢神宮崇敬会評議員などを務める。小笠原流礼法、弓馬術礼法の指導・普及に尽力している。

「2016年 『日本人の9割が知らない日本の作法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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