橋下徹の問題解決の授業 大炎上知事編

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  • プレジデント社
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  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833451260

作品紹介・あらすじ

日本のニュースが面白いほどわかる本。小池さん、舛添さん、大阪のこと、どこよりも詳しく解説します!

感想・レビュー・書評

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  • 橋下徹の問題解決の授業 大炎上知事編
    著:橋下 徹

    ・解決困難と思われる問題において解決の糸口を見つけ出し、それを解決するプロセスを構築する論理的思考能力
    ベストな解決方法じゃなくても、ベターな解決豊富を何とか構築する問題解決能力こそ、これからの時代に必要不可欠な能力だ

    ・本書は、現実のニュースを題材に問題解決能力を高め、その際に現実の政治を学びながらインテリたちの抽象論、知識・情報も得ていこうという本である

    気になったのは、以下です。

    ・舛添氏は、「自分が決めたルールに従っているから問題ない」と言っているにすぎない。
    ・「ルールに従っているので問題ない」という言い訳は、ルールを強要される側、一般市民側の言い訳となる。ルールの中身より、ルールを守っているとことが重要
    ・しかしルールを市民側に強要する側、権力者側としては、ルールを守っているということだけではなく、そのルールの正当性までをきっちりと説明しなければならない

    ・当然都庁でも、緊急事態が起きたときの危機管理責任者というポジションは、都庁内にしっかり位置づけられ、都庁近くに寝泊まりすることになっている
    ・そして、危機管理は彼ら危機管理責任者が一次的にすべて引き受ける

    ・だいたい、テレビにでている政治評論家の情報なんていい加減だ
    ・メディアから世論調査や、期日前投票の情報を聞きかじったり、政党が行った世論調査の状況を教えてもらったりして、そのまましゃべっているだけ。
    ・僕の経験からすると、本当に大事な政治的、行政的情報は、それを扱っている当事者から聞かない限りは信用できない

    ・大手メディアと持ちつ持たれつの関係になるっている政治家は多いが、週刊文春や、週刊新潮の週刊誌と持ちつ持たれつの関係になっている政治家は少ない
    ・そして週刊誌サイトは、徹底したスキャンダル報道をする

    ・政治家や候補者の掲げる政策がいかにいい加減なものか。
    ・きちんと行政組織に実現可能性を検討させていない単なる思い付きのものや、抽象的な希望的スローガンが多い
    ・選挙でより重要なことは、ダメな政治権力者の首を武力紛争なくしてはねること。
    ・つまり、ダメな政治権力者を血を流すことなく政治の場から退場させることだ

    ・民主国家における政治では、ポピュリズム(大衆迎合主義)と言われようがなんだろうが、有権者の支持がなければ思う存分政治ができないから、民主国家の政治家が支持率を気にするのは当たり前だ。

    ・準備不足でも立候補するのは自由だ。
    ・官僚の知識に比べれば、僕の行政に関する知識なんで鼻くそみたいなものだっただろう。
    ・だからこそ、知識不足を認めて必死に勉強した
    ・勉強したからこそ、官僚組織と同じ土俵で議論するには、まだまだ努力が必要なこともわかった

    ・鳥越さんは、これまで51年間記者・ジャーナリストをやってきて、インテリ代表のように扱われてきたから、相当な自信があったんだと思う。
    ・でも、知事を実際やるとなると、記者の51年分の経験なんて鼻くそみたいなもんだ。
    ・記者の経験だけで知事の仕事ができるはずがない。
    ・このあたりの謙虚さが鳥越さんにはなかった。
    ・この時点で僕は、「この人はだめだな」と感じた。

    ・東京大改革をやるなら、都庁組織、役人組織に大胆にメスを入れなければならなった

    ・原発再稼働に反対し、原発を止めるなら、それに対するリスクを考えなければならない
    ・もし、電力がたりなくなり、計画停電がはじまったら、大阪市としてどんなリスクが考えられるのか
    ・病院などの施設に予備電源が十分に備えられていないから、停電になったら患者の命にかかわる事態に陥るというのだ。
    ・当時の大阪では、電力不足を想定した対策など、ほとんど考えられていなかった。

    ・事情が変われば、当然方針も変わる
    ・どんな事情変化があっても当初自分で考えていたころを曲げないというのであれば、それに市民、府民の不幸につながる
    ・それは、有権者不在の原理主義政治だ。

    ・専門家会議などの有識者会議の低減は、絶対的なものではない。
    ・本来は参考意見レベルのもの。
    ・有識者会議は特定テーマについて見解を表明するものであり、それを組織の方針とするなら、組織内の関係部署との調整や、特に予算の調整が必要になる
    ・ゆえに、有識者会議の提言を組織内の意思決定機関でしっかりと議論した上で、組織の方針として確定するプロセスが必要
    ・有識者会議の提言がそのまま組織の方針として位置づけられるわけではない

    ・黄金則;問題解決にあたっては、<核心的問題点>を見つけ出すことが解決を導くすべてである
    ・複雑な問題を全体解決するためには、解決を導く、<核心的問題点>は何かを見き分けることが肝要だ
    ・わかりやすい、目につきやすい問題点は、往々にして、全体解決に導かない周辺的問題点であることが多い。
    ・逆に、全体解決を導く核心的問題点は、全体解決というゴールから逆算して論理的に考えなければ把握できない

    ・有権者にきっちりどの政党にすべきかを判断してもらおうと思うなら、ワンイッシュー選挙のほうが合理的だ
    ・組織票をがっちりと獲得できる政党にとっては、できる限り投票率は低いほうがいい

    目次
    はじめに
    第一講 舛添さん問題は最高の教科書だ
    第二講 報道の自由こそが民主主義の根幹だ
    第三講 ここがおかしい!公務員の政治活動
    第四講 メディアも間違えた豊洲問題の本質
    第五講 核心的問題点と周辺的問題点の整理
    第六講 「現状への不満」をすくい上げよう
    第七講 本当に政治上手!公明党とは何者か

    ISBN:9784833451260
    出版社:プレジデント社
    判型:4-6
    ページ数:200ページ
    定価:1500円(本体)
    発売日:2017年12月07日第1刷

  • 「問題解決の授業」かどうかは別としても、明快で面白い。コメンテーターとして出てる番組の総集編みたい。

  • 橋下知事の政治に対する思いが分かる本である。ところどころ、悪口が目立つが、信念だとかが分かる。図解とかが有れば、もう少しわかりやすかったが。
    しかしながら、政治のあり方やリーダーシップや組織論など、色々な面で参考になる書物であった。

  • 3行アウトプット(*´∇`*)

    ・徹底した権力濫用阻止のための社会の努力がないと、権力なんていとも簡単に濫用される。

    ・内戦にならず、誰の命も奪われることなく政治権力者を交代させるおとができる。選挙はすごい!ありがたい!素晴らしい!

    ・複雑な問題を全体解決するためには、解決を導く【核心的問題点】は何かを見極めることが肝要だ。核心的問題点は、全体解決から逆算して論理的に考えなければ把握できない。

  • 橋下徹が複数のニュースについて問題点と解決策、実行方法を解説している。

  • どんなにいい政策でも、実行できないと意味がない。
    橋下氏の問題解決の思考回路が分かる。

  • 橋下さんの主張をひたすら聞ける本。橋下さんはシンプルで、遠回りな表現がなく、歯切れもよく、とても読みやすい。

  • 問題解決というよりニュースコラムといった感じ。

  • 世の中の話題を分かりやすく斬ってる本。

    自分の身になるかどうかは怪しいけど、今話題のテーマが「そんな考え方や視点があるんだねぇ」という点では、目から鱗である。

  • 彼の媚びることのない意見、物言いについては常に賛否両論の的であることは今も変わりないであろう。この中でも本書を通じて「自信」というものを考えさせられた。自分の考え方、結論、自分自身に自信を持つというのが私の一般的な理解に対して、彼の場合は一貫して過程・プロセスに対して自信を持っているということ。これは驚きと新たな観点を与えてくれた。プロセスへの自信という点を意識すると、結論に至るまでの過程や苦悩、政策変更に対する違った見方が生まれる。

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著者プロフィール

大阪府立北野高等学校、早稲田大学政治経済学部卒業。1998年、橋下綜合法律事務所を開設。2008年に38歳で大阪府知事、2011年に42歳で大阪市長に就任。大阪府庁1万人、大阪市役所3万8000人の組織を動かし、絶対に実現不可能と言われた大阪都構想住民投票の実施や行政組織・財政改革などを成し遂げる。2015年、大阪市長を任期満了で退任。現在はテレビ出演、講演、執筆活動を中心に多方面で活動。
『実行力』『交渉力』『決断力』(以上、PHP新書)など著書多数。

「2023年 『折れない心 人間関係に悩まない生き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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