- Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834000160
感想・レビュー・書評
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別に、動物たちが、男の子と普通に会話が成立して、一緒に遊ぶというお話は、外国のお伽話やファンタジーもののような、小さなお子さん向けの、夢に溢れた物語として、ごくありふれたもののように思うのだけど、何か気になってしまうものを感じる。
まず、ラッパを吹く少年の後を、次から次へとついてくる動物たちを見て、「ハーメルンの笛吹き男」を想像させられたが、ここは、動物たち自身が志願してついてきているから、それとは違うと思うけれど、他の事を後回しにしてでも(ライオンは、髪を梳かすことを、自らの条件であるかのように提示しているし、カンガルーは、聞かれてもいないのに、赤ん坊が同行の邪魔にならない事をアピールしている)、男の子についていきたいと思う、その熱意の強さが気になる。
そして、その後の、曰くありげな三つの遊びと、その途中に突然訪れた、エンディングの内容。
それは、ネバーランドのような、子どもだけが許される世界での出来事だからなのかもしれない。
でも、立ち去る音や別れの言葉くらい聞こえそうな気はするけれど・・・白黒のみの絵柄は、初めて、お子さんに読み聞かせする入り口として、最適らしいけれど、大人の私からしたら、最後の森の絵は、男の子の台詞の浮いた感じもあって、妙に侘しくて、少し怖かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ぼくは、紙の帽子をかぶり、新しいラッパを持って深い森の中へ出かけた。 ラッパの音を聞いた、森で寛でいた動物たち(ライオン、象、熊、カンガル-、コウノトリ、猿、兎)が、次々と散歩に加わって長い行列ができあがっていった。ライオンは髪を綺麗にとかし、象はセーターに着替え、熊はジャムとピーナッツを持ち、カンガル-はおなかのポケットに赤ちゃんを抱き、太鼓を叩いて…。モノクロの絵のなかで無限に拡がる世界が、子どもの想像力を掻き立てる、絵本作家マリ-・ホール・エッツ(1895-1984)の読み聞かせ絵本。
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もりのなかを散歩していると、ライオンやゾウ、くまたちが次々と仲間に加わってきます。
普段はおとなの言うことを聞かなければならない幼い子どもが、猛獣を付き従えるところを想像するのは、さぞかし愉快なことでしょう。
世代をまたぐロングセラーなので、子ども時代にこの本と出会い、自分が親になって再会するひともしばしば。
司書時代、「子どもの頃に読んだときには、カラフルな絵本だと思っていたのに、本物はモノクロなんですね」と言ったある男性の言葉が印象に残っています。
アメリカでは1944年、日本に紹介されたのは1963年のロングセラー。
3才ころから。 -
子供は想像力の宝庫です。
森の中で、たくさんの動物達に出会い、
たくさんの動物達を従えながら散歩します。
その姿は桃太郎さながら!
草木が生い茂る暗い森の中、ひとりで歩いたら怖いでしょう?
ひとりで歩いたら寂しいでしょう?
だから、一緒に歩く仲間が必要です。
賑やかな音楽も必要です。
おいしいおやつも必要です。
もちろん、楽しいゲームも必要です!
最後は幻のようにみんな消えてしまいますけどね。
でもね、私はうさぎだけは本当にいたんじゃないかって思うんです。
うさぎは黙って一緒についてきただけですけど、
それでも「ぼく」にとって心強い探検仲間だったような気がしてならないんです。
(あるいは「ぼく」のことが気に入ってついてきたのかもしれないけど)
鉛筆かクレヨンのような素朴で温かい絵。
でも、モノクロなので、森の中がグッと不思議な雰囲気になります。
未知の世界への探検、みたいにね。
たとえどんなに小さい森でも、子供にとってその中は
ゾクゾクするような興味をかきたてられる場所なんですよ。 -
読み聞かせ時間は6分ちょっとです
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子どもの想像力で空想の世界で遊ぶところが『かいじゅうたちのいるところ』のよう。
こんなふうに動物たちがぞろぞろ着いてきて一緒に遊べたら楽しいですね。
ずらりと行列になった場面は見開きで描かれて、横向き絵本だからこそのインパクトがありました。
動物たちとの遊びが、ハンカチ落としやロンドン橋なのがかわいくて笑ってしまいました。 -
モノクロの世界が森の中の世界へどんどん想像させてもらえる。
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「ぼくのさんぽについてきました」
白黒の絵が森の中へのファンタジーさ、不思議な世界へのこどもの冒険心を掻き立てる様に思います。ひきこまれていくようにゆっくり読めます。(6分)#絵本 #絵本が好きな人と繋がりたい #もりのなか #マリーホールエッツ #まさきるりこ #福音館書店
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