うさこちゃんとどうぶつえん (ブルーナの絵本)

  • 福音館書店
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感想 : 89
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  • Amazon.co.jp ・本 (28ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834000238

感想・レビュー・書評

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  •  『1歳からのうさこちゃんの絵本』シリーズということで、その色数の少ないシンプルな絵と、単純明快なストーリーの為、大きなお子さんはやや退屈に感じられるかもしれないが、これが対象年齢の子になると、そのシンプルさがどのように映っているのかに興味を持ち、私なりに考えてみたくなった。

     ストーリーは、「とうさん」が「うさこちゃん」を動物園に誘い、喜んだうさこちゃんは、そこで様々な動物たちを眺めて行くという、ただそれだけの話で、想像力豊かな子どもならば、まだ楽しむ余地があるのかもしれないが、やがては、実物を見た方が楽しいと思うのかもしれないと考えた時に、もしかしたら、本書の意義は、実際にそれらを体験する前に於ける、イメージトレーニングなのではないかと思った。

     しかも、本書で紹介している動物たちの選択の上手さとして、一つ、とても明確な特徴を持ったものばかりである事と、おそらくご近所では簡単に見ることの叶わないものばかりという事が挙げられて、例えば、その縞に目が惹き付けられるシマウマや、袋に入ったあかちゃんに共感出来そうなカンガルー、大きくて鼻の長いゾウ、等々、いずれも分かりやすい特徴の持ち主であり、そこでの石井桃子さんの、さり気なく特徴を強調するような訳の上手さも含めて、これは「動物園に連れてって!」となる可能性大だと思い、その日が来るまでは、親御さんと一緒に、本書を片手にお散歩して期待を高まらせるわけである。

     そして、更に、その行きたくなる期待感を高めそうな効果として、動物園への移動手段もあり、そこでの本書の文章、

    『そこで ふたりは きしゃにのり──
    おおきな ほんとの きしゃにのり──
    きしゃは とても はやいので
    いえも のはらも とぶようでした。』

    によって、普段遊んでいる、玩具のそれではなく、「本物の汽車って、どんななんだろう?」といった、興味も湧かせてくれて、今だったら汽車ではなく、電車になるのだろうが、それも含めて、子どもの期待感を否が応でも増してくれるのではないかと考えた時、改めてブルーナの意図するものが見えてきたような気がして、それは絵本から知る、あなたが生まれてきた世界はこんなものではない、もっともっと素晴らしいところなのですよと言っているようにも、私には思われて、それは、これから色々な事を体験していく、子どもの未来への期待感も高めさせてくれるのだろうと感じた事によって、きっと生きる活力も、本能的にふつふつと湧いてくるような、もしかしたら、希望の絵本なのかもしれない。

  • 創作絵本。
    おとうさんがどうぶつえんにうさこちゃんをさそいます。
    二人は1時間も汽車に乗って動物園へ。動物園にいたのは言葉をしゃべるオウムとしまうま、カンガルー、ぞう、さる。キリンは大きくてうさこちゃんは少し怖くなっておとうさんと手をつなぎました。さいごにカメに乗って、また汽車に乗って二人はうちに帰りました。汽車の中でうさこちゃんはつかれて眠ってしまいました。
    太いアウトラインにはっきりした色合いの単純な絵。登場人物は皆こちらを向いていて、幼い子にもわかりやすい。文章も単純でリズミカル。

  • ブルーナの描く動物かわいいなぁ・・・!でも、うさこちゃんも僕から見れば動物なのに、動物園という場所が存在しているのは気になる・・・って考えすぎだな。ちなみに特に好きだったのはゾウ!

  • 0y3m
    ミッフィーの玩具が最近のお気に入りなので、もしやミッフィーに反応してる…?と淡い期待を持ち借りてきました。しかし流石に早かったかも。
    赤ちゃん向けの絵本は大抵単語や擬音語ばかりなので、読み聞かせの一歩としてはよかったかなと思います。

  • 親子の会話がいい。子どもの願いをかなえてあげる親になりたい。ストーリー性があり、良い。

  • お猿のページでなぜか子どもがいつも笑うの楽しい(4m)
    英語版でオウムがhello Miffってなんかなれなれしげに話してくる感じとか、カンガルーのpouchとcouchの韻を踏む感じも好き

  • 石井桃子さん訳で、古い書体のものを所持。濃い緑が好きだ。

  • お父さんと汽車で動物園へ出かけたうさこちゃん
    オウムやシマウマ、カンガルー、ゾウ、キリンなどおなじみの動物が登場。
    亀に乗るうさこちゃんもかわいいです。
    帰りはやっぱり途中で眠ってしまううさこちゃんなのでした。

  • (こ、この書影は一体…?)

    どうぶつえんに行くまでを丁寧に描いてるのが珍しい。うさこちゃんとお父さんの会話で鬼太郎と目玉の親父を思い出した。笑 当時の親子の話し言葉なのかな?

  • 2y2m6d
    うさこちゃんがとうさんと汽車に乗って動物園へ。
    この絵本でオウムを覚えた!!

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著者プロフィール

1927年、オランダ・ユトレヒト生まれ。 絵本作家・グラフィックデザイナーとして世界的に活躍。 現在までに120タイトルを超える絵本を刊行。全世界で約50カ国語に翻訳され、8500万部以上のロングセラーとなる。日本でも代表作の1964年『ちいさなうさこちゃん』(福音館書店刊)出版以来、日本のみでも5000万部以上の絵本を刊行。また絵本創作以外にもユニセフ、赤十字や「WORLD PEACE IS POSSIBLE」など、社会活動の為のポスターやロゴも多く手がけている。

「2015年 『BLACK BEAR Notepad』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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