あおい目のこねこ (世界傑作童話シリーズ)

  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834000405

感想・レビュー・書評

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  •  デンマークの代表的絵本作家、エゴン・マチーセンによる、この作品は、1949年発表ながら(日本版は1965年)、今の世の中にこそ響くものがあった、自分という存在を大切にすることの、恒久的素晴らしさを教えてくれます。

     青い目をした元気なこねこが、ある日、ねずみの国を見付けようと旅立つ、その過程は、人間の人生を表しているようでもあり、そのシンプルな絵に添えられた、何気ない自然体の台詞の思いもよらぬ、その重さが、私にはかなり堪えるものがあった。

     青い目をしているだけで笑われたり、それよりも黄色い目をしたものが多いというだけで、まるで、あなたのような方がこの世に存在しているなんて、と書いたらオーバーな表現なのかもしれないが、そうした世界の広さを知らない輩に対して、自信なさげに「そうなのかな?」ではなく、「実際に見てみたけど、全然変じゃなかったよ」って、すごく自分のこと愛してるんだなって思った。

     その旅には同行者は一人もいない。でも、ねずみの国にはどうしても行ってみたい。だったら、もう突き進むしかないよね。

     だって、自分自身がやりたいことなんだから挫けたりしないし、どんなに上手くいかないことや意外なことが起こったって、『なんでもないさ』のひと言で、次のステップにどんどん進める、このポジティブさに加えて、何も起こらなければ、自分から何か面白いことを考えてみようと柔軟な発想法をしたりと、そうした全ての要素が自分自身を大事にすることに繋がっていて、そりゃ、人から愛されれば嬉しいけどさ、そうじゃなくても、自分自身を愛してくれる人は鏡を映した中にいるでしょ、ということを改めて教えてくれた、子どもだけでなく大人にも刺さりそうな、人間いつかは一人になることを実感させてくれる絵本です。

  • 実家にあった絵本なので、相当古いのだろう。
    あおい目のこねこがねずみの国を探しにいく冒険。
    猫の目が青いのは変わってるらしい。
    黄色い目の猫たちに馬鹿にされるが、青い目の子猫は全然気にしてない。
    差別とか好奇心とかメッセージが込められているのかもしれないが、そんなことより、文字も絵の大部分も黒一色で、こねこの目だけがきれいな青色。二色刷りで洒落た絵本だと思った。

  • 絵本からの最初の移行の児童書って感じかな。
    いくつもの章に分かれているから、寝る前の読み聞かせにも使えた。
    目が青いってだけで、自分と違うからって、のけものにしていい理由にはならないんだけどな。
    でも最後は仲良しになれてよかったよかった。
    と思えばいいのかな。

  • 対象年齢:低学年

    青い目の元気なこねこがいました。
    こねこはねずみのくにを探しに出かけました。
    ねずみのくにをみつけたら、お腹を空かせる事はありませんからね。
    でも途中で会った魚やハリネズミたちは、こねこの青い目をみて逃げてしまいます。
    青い目のこねこは、黄色い目のこねこたちと出会いました。
    黄色い目のこねこたちは「ふつうのいいねこの目は黄色だよ」といいます。
    なかなかねずみのくにを見つけられない青い目のこねこは、黄色い目のこねこたちと暮らすことにしました。
    ある日、大きなこわい犬がやってきました。
    黄色い目のこねこたちは「そのいぬをおっぱらってくれよ」と言います。
    青い目のこねこは思いっきりジャンプしたら…大きな犬の背中の上に乗っかってしまいました。
    びっくりした大きな犬は、青い目のこねこを背中に乗せたまま山を登って…駆け下りて…またまた山を登って…

    青い目のねこはねずみのくにをみつけて、黄色い目のねこたちと一緒に毎日お腹いっぱいになってのんびり暮らせます。そして黄色い目のねこたちは「ありがとう、こねこくん、君はヘンテコな猫どころかとても素敵な猫だね。その青い目だって、ヘンテコなんかじゃない。とても素敵できれいだよ」って言うようになりました。

  • 絵は多いけれど風景とかは描かれていなくて
    ちょっと殺風景
    内容も似たような感じ
    どこを読み取るかが分かりづらいかなぁ

  • 談話室でみつけた本( ΦωΦ )ニャ
    1965年発行の福音館書店世界傑作童話シリーズ
    あおい目を笑われたり避けられたりしながら
    それでも挫けず夢のねずみのくにを探して旅を続け、からかわれても仲間のねこを助け、最後には夢のねずみのくにをみつける
    謙虚さややさしい心を忘れないこねこのおはなし

  • 姪っ子に贈った絵本シリーズ(備忘録)

    むかし、青い目のげんきなこねこがおりました。
    あるとき、こねこは、ねずみのくにをみつけにでかけました。

  • 主人公のあおい目のこねこは、ねずみの国を捜して旅に出ますが、外見に見慣れない特徴(青い目)があるからという理由で、行く先々であまり良い対応をしてもらえません。それどころか、旅の道中、いい食べ物にも巡り会えません。

    それでもねずみの国でおなかいっぱい食べることを夢見て、めげずに前向きに、かつ自分のペースでねずみの国を捜します。主人公が"ねこ"という自由気ままな動物であることで、頑張りすぎない感じがまた良く引き立てられているように感じました。

    最終的にこねこの夢は実現します。
    仲間もできます。

    挿し絵がついていて、文字数もそれほど多くなく、物語は章で構成されていて、しおりもついているので、少しずつ読み進めることもできます。

  • 元気が出るよって、お礼のプレゼントに頂いた。

    たしかに!
    青い目のねこがものすごーくマイペースで、それでも良いのかもね、って元気が出る。笑
    でも彼、実はなかなか努力家だよね。

    きいろい目のねこ達。現金だなぁ。

  • 青い目のこねこがかわいい。青い目がきれいで、しっぽがふわふわで、やさしい。あきらめない。まるまる太って幸せにくらせた。みんなにほめられてよかったな。
    ねずみの国は、ねずみの大群にうめつくされたあれ地みたいなところをそうぞうしていたけど、16ぴきしかいないあなのぽこぽこあいたきれいな国だった。ねずみはちょっとかわいそう。これぞ弱肉強食の世界だ。(小4)

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著者プロフィール

エゴン・マチーセン

「1965年 『あおい目のこねこ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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