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本 ・本 (40ページ) / ISBN・EAN: 9784834000511
感想・レビュー・書評
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御伽草子の中の一編で、「知っているようで知らない昔話」のひとつに数えられそうだ。
童謡では確か「京へはるばる上りゆく」と言う歌詞が一番のラストに出てきた、と思う。
京に都があった頃のお話だから平安時代のお話かと思い込んでいたら、御伽草子の別名は「室町物語」なんだそうで。
庶民の中で口伝で伝わったお話らしいので、タイムラグがあるのね、などとひとりで納得している。
それにしても、さすがの石井桃子さん!
日本語の美しいこと、読みやすいこと。
洗練された簡潔な言葉の中でも、しっかりおじいさんとおばあさんの心理や一寸法師の気持ちも表現されている。
子どもが生まれてどんなに嬉しかったか、どんなに慈しんだか、何故京に上るに至ったか。
その事情までが分かるようになっている。
あきのふくさんの挿絵も本当に美しく、さらりと淡い色彩ながら雅な雰囲気を伝えている。
都の情景、清水詣りの場面の桜と姫の衣装、恐ろしい鬼の登場場面、美しい若者となった一寸法師のますらお振り。
どこもかしこも、眺めていて飽きない。
小さく生まれた子、親に心配をかける子、周囲から浮いてしまう子、そんな子たちに勇気を与える昔話だ。
打ち出の小槌はなくても、精一杯生きるその先に道が開けると、まるで教えてくれるかのよう。
ハンディサイズでも、絵が遠目が利くので読み聞かせにもおすすめ。
約12分。低学年から。
ちなみに、表紙絵で表現されているものが分からず、先輩さんに教えてもらった。
赤いものは朝顔の花なのだそうだ。
「一寸」とはどのくらいなのか、ひとめで分かるように描いてあるのだとか。
花を連ねて遊ぶなんて、今思えば優雅な遊びもあったものだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いっすんぼうしが、みやこのりっぱなおやしきについたとき、「ここにおります。げたのかげにおります。ふみつけぬよう、おきをおつけください」とさけんだところがおもしろかった。それくらい小さいんだなと思った。
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子ども達を見ていると、昔話の絵本は自分からあまり取りませんね。だからこそ、読んであげたい一冊。(10分)
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いっすんぼうしが格好良く見える
小さくても賢さと勇気を忘れない -
やはり、いしいももこさんの日本語って綺麗だなぁとおもう一冊。
よく知ったお話ですが読み返すと、ほほーっという感じ。
RRも女の子ですがとても好きなようでよくもって来きます。
こういう昔話はアニメ絵本ではなくこいうった王道がやはりおすすめ! -
打ち出の小槌ひとふりで願いが少し叶い、なん振りかすると本当に願いが叶って、実際にあったらお札の一万円札になれちゃいそう。
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●読み聞かせ。自分から読んでと持ってきた。
●途中まで頑張って自分で読んでいたけど、ちょっと長かったかな。 -
6歳2ヶ月
夫が読み聞かせ
本人は「面白かった」と -
Y
三歳七か月
K
五歳十一か月
著者プロフィール
石井桃子の作品





