魔女の宅急便 (福音館創作童話シリーズ)

著者 :
  • 福音館書店
3.96
  • (259)
  • (237)
  • (258)
  • (13)
  • (2)
本棚登録 : 2169
感想 : 248
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834001198

作品紹介・あらすじ

ひとり立ちした魔女の子キキが、新しい町ではじめた商売は? 相棒の黒猫ジジと喜び悲しみを共にしながら、町の人たちに受け入れられるようになるまでの一年をさわやかに描いた物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 映画とは別のお話として読んだ方がいいと聞いたので、そのつもりで読みました。
    登場人物や時計台などの街並みなど映画のシーンと重なるところがあり、そうでないところもあり、やっぱり素敵な物語でした。

    頭の中を、あの美しい『海の見える街』がずっと流れていたので、楽譜を買ってしまいました。

  • たまたまの流れで
    ジブリアニメの原作を続けて読んでます。

    この物語もすごくかわいらしい。
    帰るところがあってよかったわ、と
    言う素直な彼女がとってもかわいいです。

  • 映画の『魔女の宅急便』が大好き!一番好きな映画と 言っても過言ではないくらいに。実は今まで原作は読んだことがなかったが、図書館で借りて読む事にした。
    小さい魔女キキの最初の一年間。読み始めると、映画と同じセリフがあって涙ぐんだり、 読みながら映画のシーンを思い出して涙ぐんだりでなかなか進めなかった程。映画のようにドラマチックな展開はないが、ゆったりした展開の中で最初はなんとなく冷たく思えた街もだんだんとキキを受け入れ温かく見守ってくれ、必要としてくれた。そんな人々の優しさとキキの成長が本当に心にじんときて幸せな気持ちになれた。

  • 映画は何度も見たことがありますが、原作を読むのは実は始めてです。
    読んでみてまず、映画と原作のほどよい距離感に驚きました。

    映画は映画、原作は原作というわけでもなく、かといって原作を忠実になぞった映画というわけでもなく…でも映画と原作のキキは同じであっておなじではなく…
    なんというか、どちらのキキも「キキ」だし、パラレルワールドであってパラレルワールドでない…どちらも「魔女の宅急便」なんだなあと強く感じました。
    (うまく伝えられない〜汗)

    この本は、13歳のキキが生まれ育った地から旅立ち、遠いコリコの町で暮らす1年間の物語です。
    ナレーションがとても落ち着いていて、だからこそセリフの部分は登場人物たちの気持ちがつまった生き生きとしたセリフばかりでした。
    1985年が初版ということですが、読んでいて文章の“雰囲気”“空気感”が、モモちゃんシリーズ(松谷みよ子・著)にも似ているなと感じました。
    映画とは違ったとんぼさんとの距離感、依頼主の同年代の女のコとの距離感や揺らぎに、13歳という思春期の心情があふれていて、甘酸っぱかったりせつなくなったりしました。

    小学校中級以上からですが、児童書中心で読んでいる子であれば小4くらいから楽しめるとおもいます。
    まだ絵本中心の中学年さんは、小6くらいからがオススメです。

  • 子どもに勧めようと思いつつ、その前に自分も読んでしまいました。
    キキが少しずつコリコの町に溶け込んで成長していく姿、里帰りした時の気持ちの変化がいいですね。
    小さい頃は魔女になりたくて、キキに憧れた懐かしい記憶も思い出しました。
    今回はコキリさんやオソノさん目線でキキを見守る感じで読んでいた気がします。

  • 13歳のキキと黒猫のジジが旅だつときキキが洋服を黒いの以外にしたいと言ってもコキリさんがダメだと言われていた時のキキがかわいそうでした

  • 映画は鑑賞済みで、映画とは違う内容と知ったうえで読みました。
    お話の方が、角野さんの優しい感じが出ている文章でいいなぁ、が正直な感想。
    (映画は映画でいいと思います。それがきっかけで読む人も多いだろうし、映画の良さもあるので。)
    映画のように、大きな山場や事件は起きないけど、キキの世代の若いキラキラした感情が感じられた。
    全体的にほのぼのした感じで、あと5冊もあると思うと、ゆっくりのんびり読みたい作品。
    角野さんの豊かなイマジネーションが感じられるお話でした。

  • 映画もさることながら、原作もこんなに読む人を惹きつける話だったのかと驚きました。

    キキの旅立ちから始まり、行き着いたコリコの街でさまざまな人と出逢いながら成長する一年間。

    トラブルやハプニングもキキの機転や周りの人(ジジも)の協力で乗り切るのが気持ちよく、大人とも子どもとも言えないキキの心情もよく伝わります。

    一つのストーリーが一章で区切られるので、寝る前の読み聞かせにも程よい長さです。

    息子もキキの立場になり切って聞き入っていました。(7歳6ヶ月)

  •  多くの人がそうであるように、自分もジブリの映画から入り、原作に立ち戻った者の1人である。
     原作のイメージを打ち壊さず、かつオリジナリティを入れてくるジブリの素晴らしさも分かることと同時に、逆に映画にも負けずに、魔女のイメージを破る生き生きとした魔女キキと、相棒の黒猫ジジの見事なキャラクターを作り出し、誰もが憧れる魔法(主に空を飛ぶこと)や、様々なことに揺れ動く13歳という微妙な時期を、平易な表現ながらも捉えているところに名作たる所以があるのであろう。
     また「キキ、お店をひらく」の章で、ジジがいう言葉に「もともと魔女は悪いことなんてしていないのよ。変わったことはしたかもしれないけど...人間って自分で理解できないことは、かんたんに悪いことにしちゃったのよね。そんなことはむかしのことばかり思っていたのに...」とあり、何処か真を捉えた言葉に思える。
     話は一度故郷に帰り、自身の変化を理解して、またコリコの町に戻るところで終わる。当時の作者は既に続編を書くつもりであったのかな。

  • 日本人なら誰しも知っている、魔女の宅急便。
    映画では数えきれないくらいに観たくせに、原作なんてただの一回も手に取ろうとしなかったことに後悔。アラサーになって初めて読んでみた。
    小学校中学年から読めるようにひらがなが多く、でも大人でも十分に楽しめる。

    映画では、知らなかったキキの降り立った町の名前や、彼女が少女から女性に変化していく中で変わっていく心情がとっても良かった。
    映画で明らかにされていなかった、魔女の13歳のひとり立ちからどうなっていくのかも分かるのでぜひ手に取ってもらいたい作品。

全248件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1935(昭和10)年、東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、出版社に勤務する。25歳の時からブラジルに2年間滞在し、その体験をもとにしたノンフィクション『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。著書に『ズボン船長さんの話』『小さなおばけ』シリーズ、『魔女の宅急便』『ぼくびょうきじゃないよ』『おだんごスープ』『ラストラン』など数多くの絵本・児童文学作品がある。産経児童出版文化賞大賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文学賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など受賞作品多数。

「2017年 『いろはにほほほ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

角野栄子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
エリック=カール
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×