- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834001853
感想・レビュー・書評
-
約12分かかる、ポーランドの作家さんによる作品。
読み終えてから知ったことだが、「読んであげるなら4歳から」「自分で読むなら小学校低学年から」とあって驚いてしまった。
いやいや、この面白さが分かるのは中学年以上かと思う。
それとも大人向けかもしれない。
最後の1ページに至っては、可笑しくて笑いがこみ上げてくる。
絵も文章もなんとも可笑しな、不思議な魅力のある作品だ。
ひとつの実もつけないワルターの家のリンゴの木。
どんどん実がなるよその家のリンゴの木が羨ましくてならない。
「ひとつでいいから」と切実に願い、念願かなってひとつのリンゴができた、というまでは普通のお話。
でも、収穫するのが惜しくなったワルターは、どんどん大きくなったリンゴのために一転して不幸になる。
そもそも持ち運ぶだけでも重労働。おまけに誰も買ってくれない。
この辺りから話は二転三転して、ひょんなことからおばけリンゴが役に立つのだ。
最後の1ページまで飽きさせない展開で、子供向けとは思えないほど面白い。
「ひみつけいさつ」だの「おばけリュウ」だのも登場して、ワクワクさせられる筋立てだ。
人の欲にはキリがない。リンゴを大きくしたためにずっと見張っていなければならず、ついにはあれほど望んでたリンゴのために悩み出す。
「ほどほどの幸せ」が大事なのよね。でもなかなか気が付けない。
大人が読むと、味が出そう。秘かに教訓もありそうで。
そして、ワルターはなんとリンゴが嫌いらしい!!
人気作品なので、お話会でもぜひどうぞ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ワルターはりんごが嫌いなの?!とビックリしてしまいました。笑
大人向けの絵本かな…と思いました。 -
小学校1年の時に初めて丸ごと暗唱した絵本。子供に読んでやると、意外や意外、おばけリュウに同情が集まった。
-
小さなことに、うんと心を込めれば願いは叶う。
大切なものができると失うのが怖くなる。 -
ポーランドの絵本作家の作品。人生の何かを示唆しているようだが、二回読んでもはっきりとわからない。絵はなんとも言えない味があり、まじまじと見てしまう。湊かなえが推薦していたので手に取ってみた。
-
実がなるどころか花さえさいたことのないワルターのたった一本のりんごの木。
ひとつでいいからみがなりますようにとこころをこめていのると…
展開からオチまですべて楽しい。 -
ワルター、リンゴが嫌いだったのか。でもいつか自分の育てたリンゴを食べてね。
-
初めて実がなったリンゴの木。けれど、あまりにも大きすぎ。。ユーモア漂う物語。「きのははつやつやみどりいろ」など、詩人である矢川氏の訳文は鮮やかで美しい。
貧しいワルターはリンゴの木を一本持っていましたが、実が一つもなりません。「ひとつでいいから実がなりますように」とワルターは願います。その願いは叶って、ひとつだけ実がなりますが、こんどはどんどん大きくなって、巨大なおばけリンゴになってしまいます。ワルターはリンゴを売りに行きますが、大きすぎるリンゴをののしってだれも買ってくれません。そこへ王様からの命令が。おそろしいリュウへの贈り物に、おばけリンゴを差し出せと言うのです。はたしてワルターとリンゴの運命は……。
読んであげるなら 4才から
自分で読むなら 小学中学年から
(福音館書店HPの紹介) -
真面目な願い事が、こんな形になっちゃうのが悲しい。でも、次の願い事はきっといい形で実るよ。