絵とき ゾウの時間とネズミの時間 (たくさんのふしぎ傑作集)

著者 :
  • 福音館書店
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本棚登録 : 320
レビュー : 45
  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834001938

感想・レビュー・書評

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  • 動物生理学を専門とする本川達雄さんの、92年に出た新書版の絵本バージョン。
    新書版の方は93年に講談社出版文化賞受賞。
    こちらの科学絵本では、あべ弘士さんのおおらかでユーモアたっぷりの絵が描かれている。

    あまりの面白さに、どうして最初に新書版で読まなかったかと猛省中。
    ロングセラーの理由は、最初の見開きページでぐっと引き込まれるのですぐに分かる。

    『ガリバーが小人国に流れついた。
      すさまじく大きな人間じゃ。なに、背たけがわしの12倍もあるのか。
      さぞかしたくさん食べるのであろう。12倍食べるのじゃろうか? 』

    ここから博士たちが計算していく。しかし、そもそも何を基準に計算していくのか。
    体重?表面積? ・・・正解が提示されているが、そこまでの導き方が面白い!
    小さなネズミから大きなゾウまでの、体重と食事量の関係、体重と体重1キロあたりの食事量の関係、更にすすんで体重と時間の関係。
    体重が増えるにつれて時間がゆっくりになるという事実。
    この場合の時間というのは、1回呼吸する時間のことであり、心臓が1回打つ時間のこと。
    一生の間に心臓が打つ回数は、短命のネズミも長命のゾウも、みな同じ15億回だという。
    焦ってせかせか生きても、ゆったりおおらかに生きても、命の時間がみな同じだとはね。

    すべての哺乳類にこの原則は当てはまるらしく、例外中の例外はナマケモノ。
    心拍数も呼吸数もずっとゆっくりで、使うエネルギーも少ないらしい。
    それで、同じ大きさの他の生き物に比べて寿命が1,5倍も長いのだという。
    本川さんはこのナマケモノが大好きで、末尾の見返しの部分にご本人の作詞作曲による「ナマケモノのうた」が掲載されている。
    「へええ!」「へええ!」と何度も感心した後で、「ぼくのなまえは ナマケモノーー♪」と歌って楽しむ作りだ。生物学の、とっても楽しい入門書。
    (そう言えばしろくまカフェでもナマケモノさんは本当にゆっくりゆっくりだったわ)

    ところで、この本を読み聞かせに使われたことのある方に質問。
    小文字のテキスト部分、計算式の部分も読みましたか?
    もしこのレビューが目にとまったら教えてくださいね。

  • 自然科学、特に生きものに少しでも関心をもってもらいたくて、本を紹介しているが、(伝え方がヘタで・・・)この絵本は特にオススメ。あの小難しい中公新書が、あべ弘士さんの絵と本川先生のことばでこんなに変わるとは。小さい動物は、短い人生を全力で、大きい動物は、ゆっくりのんびりと。一生を生き抜いた感想はあんがい同じかもしれない。早く死ぬからかわいそうなんてことはない。イヌにはイヌの時間が。イヌの時間の中で生きている。16歳生き抜いた愛犬が死んだ直後に出会った絵本。泣けました。(R)

  • 2019.04.09 読了
    小学生の頃「死ぬまでに動く心臓の回数はみな同じ」という話にとても興味を持っていた。その頃読み切れなかった「ゾウの時間 ネズミの時間」を絵本で。分かりやすくて面白い。

  • 中公新書の方のレビューを見て、難しそうだと思ったので
    小学校中学年向けのこの絵本を読んでみました。
    とても面白かったし、やっぱり中公新書も挑戦してみます。

    自分は理科の落ちこぼれなんですけど
    こういう絵本を読んで少しずつ理解するのも手だなと思いました。

    絵を描いたあべ弘士さんは旭山動物園の飼育係だったかたで

    >飼育員達の間で話し合った行動展示の夢を絵として残し、
    旭山動物園復活の鍵となった(WIKIPEDIA)

    だそうで、動物とずっとかかわってきたかた、
    愛情に満ち溢れた絵を描かれます。

  • イラストがかわいい子供向けの絵本。
    同じ著者の 「ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)」を 読むための 準備運動です。

    2010/8/28 予約  2010/8/29  借りていっきに読み終わる。

  • なるほど、面白い⁉️

  • 「子どもを本好きにする10の秘訣」>「科学」で紹介された本。

  • 体の大きさが違うと、食べる量はどう変わるかという質問から始まる。
    読みながら、世界に色々な生きものがいるのは、命にとって必要なことなんだと感じ取れる絵本。
    大切なのは命が存在していること。

    どの生きものでも生まれてから寿命で死ぬまでに心臓が脈打つ回数は15億回。

  • 科学絵本。

    5年生の教科書で習う「生き物は円柱形」と同じ著者なので、5.6年の教室で読みきかせしたい。

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著者プロフィール

本川達雄(もとかわ たつお)
1948年生まれの生物学者であり、シンガーソングライター。東京工業大学名誉教授。専攻は動物生理学。科学普及のための一般書・啓蒙書を多数刊行しており、中でも『ゾウの時間ネズミの時間』はベストセラーに。そして「歌う生物学者」として活動を続けており、自身の作詞作曲歌をまとめた『歌う生物学 必修編』を刊行したこともある。2019年4月刊行の『ナマコ天国』(絵:こしだミカ)もナマコの紹介と作詞作曲歌を収録している。

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