- Amazon.co.jp ・本 (28ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834001945
感想・レビュー・書評
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『ふるやのもり』
瀬田貞二 再話
田島征三 絵
小さい頃から、本も絵本もあまり読まない子だった。今更ながら絵本の魅力にはまってます。
『ふるやのもり』おじいさんとおばあさんの家にいる、りっぱな仔馬をねらった馬泥棒とオオカミのお話。…おもしろい。
おばあさんとおじいさんが、それぞれ怖い物を言い合う。
どろぼう、オオカミ、でもそれよりも怖い物は…
ふるやのもり。
「ふるやのもり」って、何じゃらほいっ?
ストーリーも面白いけれど、文章も味があっておもしろい。
そして、借りた時には気付かなかったが、
絵は『た』の作者、田島征三さん。
どぉぉぉぉーーりで、力強くて躍動感のある素敵な絵だと思ったぁ。
これも、良い絵本だったぁ(^^)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
雨の季節の本など読んでみた。
この作品の中身を知っているひとはともかく、知らないひとにとっては「??」となるタイトルである。
そもそも「ふるや」がなんだか分からないし、「もり」とは一体なんのことやら。
タイトルの意味が分からなくても、大概表紙を見れば分かるものなのに、この絵である。ますます分からない。
とまぁ、もうこの時点で興味を持つようになっている。上手い導入である。
「ふるやのもり」が何なのかは、11ページ目まで読んで初めて分かる流れだ。
だが、登場する泥棒とおおかみには「ふるやのもり」の正体が分からない。
ただ、この世で一番怖い化け物だと思い込んでいる。
恐ろしさのあまり、「ふるやのもりたいじ」にまで話は発展するのだが、それは読んでのお楽しみ。
奇想天外なストーリーを絵でもぞんぶんに表現しているのが、田島征三さん。
ちょっと泥臭い絵が、慌てふためく泥棒やおおかみの滑稽な様子をとても上手く表している。
「梁」「土間」「木のうろ」などという日ごろなじみのない言葉も登場するので、はじめに説明しておくと良いかもしれない。
特に「梁」と「土間」は重要。
泥棒とおおかみの位置関係が分からないと、この話についていけない。
いやぁ、このレビューのために何度も読み返してしまった。
そして読むたびに笑った。
4,5歳から。約10分。素話もあるので語ると喜ばれる。
ここからはひそひそ話。「ふるやのもり」とは「古家の漏り」ということです。 -
読み比べがしてみたい昔話。
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泥棒が、おじいさん、おばあさんの飼っている子馬を盗もうと、2人の住まいに忍び込んだ。
また山の狼も思惑をおなじくして、同じ家に忍び込んだ。
泥棒と狼お互いの存在を知らぬまま、おじいさんおばあさんの家に隠れた。
そうとは知らないおじいさんとおばあさんは、この世で一番怖いものについて話こむ。
おばあさんはこう言った。
「この世で一番怖いもの、それは“ふるやのもり”じゃ…」
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小3の娘に読み聞かせをしましたが、娘は古屋も雨漏りも馴染みがなく、“ふるやのもり”という言葉と、その後の説明を聞いても、今ひとつピンとこなかったようです。
肝心のキーワードに娘がピンとこなかったのは、致命的でした…
古屋も雨漏りも、なかなか出会えない現代ですが、こうした昔話を楽しむためには大事な経験だったのだなあ…と感じました。
この絵本が書かれたのは1965年の月刊「こどものとも」とのこと。
その後、絵本化し出版されたのは1969年です。
その頃の子どもたちはきっと馴染み深かったであろう古屋と雨漏り。
「ふるやのもり」のお話自体はおもしろいのに、古屋や雨漏りという経験に乏しいがために、今後このお話が失われてしまうとしたら切ないなあと感じました。 -
2年ほど前から
『ふるやのもり』ってどんなお話しだったかな…?
と、頭の片隅に湧いていた疑問。
本借りて、さっさと解決すればすっきりしたかも知れないが、
なんとなくほったらかし。
しびれを切らした『ふるやのもり』のほうから、ようやく私の前に姿を現してくれて、無事再会に至ったのが先日の事。
図書館のリュースコーナーの片隅で
『ご自由にお持ち帰り下さい』の箱の中、
まるで捨てられた子犬のようにうなだれていた『ふるやのもり』
もう、どれくらい誰にも読まれていなかった?
それとも、
たくさんの人に読まれ過ぎてきた事の証し?
お世辞にも綺麗とは言いがたい
『ふるやのもり』を引き取り、ページを開くと、物語はゆっくり辺りの空間に暗幕を張り始めた。
昔話、というものは
どうしてこうも聞く人をひきつける魅力に溢れているのだろう?
先に何が待っている?
悪事を企んでいる泥棒とオオカミの行く末はどうなる?
人が最も怖れる『ふるやのもり』って一体…??
考えてみれば単純で、笑ってもいいお話しなのかも知れない。
ああ、でも。
娯楽など全く無いしーん、とした家のなかで、
誰かが『ふるやのもり』の話をし始めたら、どうなるだろう?
今気付いた。
昔話のなかにずーっと住んでる神様の正体に。
今はつらくても、辛抱して頑張ってさえいれば、必ず報いてくれる神様がいる、を信じさせてくれる力。
悪人は最後には懲らしめられるんだ。
この痛快さを昔の人は楽しんでいたんだろうな~~、と、思った。-
nyancomaruさんへ
あ、やっぱり馬鹿笑いして良かったのかな…?
でも、泥棒の運命、結構悲惨っ!
昔話、童話の類の懲らしめ方って、さ...nyancomaruさんへ
あ、やっぱり馬鹿笑いして良かったのかな…?
でも、泥棒の運命、結構悲惨っ!
昔話、童話の類の懲らしめ方って、さらっと描いてるようで、案外エグイんですよね。
「こんな目にあいたくないだろぅ~~?」
なんて戒めもはいっているのでしょうかね?2012/07/31 -
「泥棒の運命、結構悲惨っ!」
確かに、、、子どもの頃は単にサヨナラ~と思ってました。
「なんて戒めもはいっている」
間引きがあるから、子は宝...「泥棒の運命、結構悲惨っ!」
確かに、、、子どもの頃は単にサヨナラ~と思ってました。
「なんて戒めもはいっている」
間引きがあるから、子は宝で。姥捨てがあるから年寄りの知恵が重宝される。昔話は生き延びる為に必要な。刷り込みのための知恵だったのでしょう。。。2012/07/31 -
nyancomaruさんへ
もっと純真な子供の様な心で読んだら、面白い物語を読んだ、で終わっていたかも?
深読みしすぎる年頃って、これだか...nyancomaruさんへ
もっと純真な子供の様な心で読んだら、面白い物語を読んだ、で終わっていたかも?
深読みしすぎる年頃って、これだからね☆
そうですね、
昔話が作られた時代の背景考えると、やはり悲惨ですね。
時代にはそぐわないけど、考えさせられる所もやはり多いなぁ。2012/08/02
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4歳2か月
保育園から持ち帰ってから、定期的に読んでと持ってくる本。
何か子どもたちを惹き付ける不思議な魅力があるんだろうか。きっとまだ子どもたちは「ふるやのもり」が何なのか分かっていない。 -
方言に触れられる貴重な本。必死に狼が逃げていく様や猿が飛んで顔を打つ様は、素朴な絵との相性もよく、想像力を沸き立てられる。
三鷹にあるジブリ美術館図書閲覧室にもある。 -
6分半強
どろぼうとオオカミがこの世で1番怖い「ふるやのもり」に怯える -
一読。子どもには今ひとつ伝わらなかったかも。瀬田貞ニさんだし、良い絵本なのには違いない!むかしばなしは繰り返し何回も読み聞かせたい。またリベンジ!
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自由な絵のタッチ、少しクスッとしてしまう場面、楽しい絵本です!
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幼稚園児には少し難しかったかも。絵が可愛くないからとなかなか読んでくれなかったけど読むと面白かったみたい。猿の尻尾が短く顔が真っ赤になったところで笑っていました。