- Amazon.co.jp ・本 (56ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834003048
感想・レビュー・書評
-
「ピーターラビットの絵本4 こねこのトムのおはなし」。絵と文、ビアトリクス・ポター。初出1907年。いしいももこ訳、福音館書店。
2020年1月読了。
#
ピーター・ラビット・サーガ。エピソード4。
(初出の順番が本当に4つ目なのか未確認ですが。)
ラブリーでひねくれていて、読みやすくて素敵です。名作。
こねこのトムが、その兄弟たちと、お母さんと、暮らしています。
お母さんが、ママ友?お友達?を自宅に招き「お茶会」をやることに。そこでトムほか子どもたちにイッチョウラを着せて、「良い子にしてなさい」的な。
ところが、トムも兄弟も、遊んでるうちに、あっという間に衣服を汚してしまう。トムに至ってはアヒルさんにイッチョウラを奪われて(?)しまいます。
お母さんに怒られました。おしまい。
そんなお母さんの価値観と精神を、作者は肯定していません。
ラストはアヒルたちが、水没した服を探しています、という感じだったはず。
#
ほのぼのしていますが、予定調和な感じがゼロ。ある意味、スリリングでポップ。同時にパンクで予想がつかなくて、冒険的でオフビート。でも、地に足が着いています。絵と言葉のコラボレーション、その技術は高い。まあ、絵が可愛いです。でも"大人が安心して、可愛い可愛いと愛でる機能"だけぢゃない。ドキッとするような、動き出しそうな、面倒臭さとか厄介さとか。大人のコントロールに収まらない、危険なヌメっとした生々しさも匂い立つ。サンリオとは違う地平線。(サンリオを否定する意図ではありません)
どこか、村上春樹さんの小説を連想しました。
#
そして、4作目にしてとうとう、ピーターも、宿敵?の人間マグレガーさんも、いや、そもそもウサギ、ラビットすら出てこなくなりました...
今後の展開から、目が離せません。どきどき。
(どれも数分で読めてしまいます。おすすめです)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
児童青少年の読書資料 52
-
ピーターラビットの絵本の中でとくに好きな一冊。
お茶の会に友達を招くことになったおかあさんねこのタビタ・トウィチットおくさんが、3びきの子どもたちに一張羅を着せますが、おもてに出た子どもたちは言い付けを守らずかけずりまわる。
当然、お洋服は脱げちらかしちゃう。
この、お客様の前で我が子をいい子に見せたいおかあさんの気持ちも、好奇心に勝てないちびっ子の感じも、両方とってもとってもわかる!
そして私にとってのハイライトは、なんてったってあひるのパドルダック一家です!
お洋服がぜんぶ脱げちゃって困ったトムたちが、着せてくださいとお願いすると、ひろってくれて、
_それをみんな じぶんで きてしまいました!_
その上、
_トムがきたときより、もっとにあいませんでした_
そして、では さようなら。ってどっか行っちゃうんです。
このあと、おかあさんに叱られて部屋に閉じ込められたこねこ達だけど反省なんかするはずもなく、さらにやらかしてくれます。
そしてパドルダックさんたちがどうなったかっていうと…これがまた…!
100年前の子どもたちも笑ったのかなあ。笑ったよねぇ。
-
こねこミトン、トム、モペット、お母さんタビタ・トウィチットさん、あひるパドルダックさん一家
-
おかあさんのおちゃ会がうまくいかなくて、だいじょうぶかなと思った。ぼくもごちそうのあついトーストをたべてみたい。トムが、ボタンがとんじゃうくらい丸いのがかわいい。ふくをさがしているドレークさんたちに会えるかな。(小2)
-
子供にいい服を着せて、おしゃれさせても無駄よね
-
図書館で借りて読み。
先週「ピーターラビットのおはなし」を読んだところなので、このシリーズ読んでみようかな、と思って。「クシュラの奇跡」のブックリストにも載ってたな。
読みながら思いだしたけど、私も小学校1年生くらいの時にこの本読んでた。
いま読むと、「つきやま」とか「いちれつじゅうたい」とか、低年齢の子には意味が分からないだろう言葉が結構あるなあ、それでもあのころの自分は一生懸命読んでたんだなあ、と思ったりして。
絵が少なく字が多いシリーズだけど、5歳児が一生懸命聞いてくれてた。 -
なんだか読みづらかった。出かける前に読んだバタバタも影響してるのかも。でもポターの世界観って、風景やキャラクターが写実的なせいなのか、作品の中に単純なかわいさ以外のものを感じたりもする。
-
(2009-01-11L)(2009-03-15L)(2009-05-15L)(2010-04-03L)