- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834004212
感想・レビュー・書評
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素晴らしかった。
はじめてネズビットを読んだが、少年たちがリアルに描けていて、忖託のない筆が心地よかった。
没落した家庭の6人兄弟がわちゃわちゃして、金策を考えつつ遊ぶ話。
真面目な長女ドラ、隠された主人公オズワルド、次男やんちゃなディッキー(リチャードのあだ名だったのか)、詩人のノエル、すぐ泣くアリス、幼い末っ子のH,O。
キプリングのジャングルブックや19世紀のイギリスの子どもに人気だったらしいドイツ作品、「シントラムとその仲間たち」の話が多く、未読なのでちょっと気になる。
作家である隣のおじさんのキャラクターが楽しい。
もともとは短編での発表だったそうで、はじめはシチュエーションコメディぽいけど、ラストは今までのキャラクターたちが集合して大団円。
ちょっとできすぎなラストだったけど、ここまでがリアルな子供世界をうまく演出できているので、気にならずに読めた。
ノエルのお姫様、薬作り、どろぼうの話がよかった。
なにより、オズワルド・バスタブルという名前がいい。
響きが素敵。
あとがきにあった、象と城、という今もあるというロンドンの駅の名前が気になる。
ネズビット本人の波乱万丈な人生も一緒に頭に残った。
追記
この本のオリジナル出版が1899年、ジャングルブックは1895年だった。たった4年前だったのか、びっくり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
6人の子どもが、破産した父親の財産を、宝さがしで取り戻そうとします。あたたかく描かれた子どもたちの奇抜なアイデアと行動力は、笑いとともに読者を冒険の仲間に加えていきます。