つきのぼうや (世界傑作絵本シリーズ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (24ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834004564

感想・レビュー・書評

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  • 池に映った自分の顔と友達になりたくて、おつきさまはつきのぼうやを天上から地上に送る。長細い絵本のページの中をつきのぼうやがいろんなものと出会いながら落ちていくのが楽しいユニークな絵本。

  • 前回読んだ、『かぜ』がとても印象に残り、気になっていた、デンマークの国民的画家、『イブ・スパング・オルセン』の、1962年の作品(日本での発売は1975年)。いつもの図書館で借りて、早速読んでみたら・・

    何これ、とても面白い!!

    読んであげるなら、3才からと書いてあるが、お子さんだけに読ませるには、もったいない、その恒久的で色褪せない、素敵なメルヘンには、作者の優しく温かい人柄が垣間見えるようです。

    物語は、空に浮かぶお月さまが、ふと下を見たときに、池の中にいる、お月さまが気になりだして(もうこの導入部が既に微笑ましい)、「つきのぼうや」に、下へ降りていって、あの月を連れてきてくれと頼む。

    そして、つきのぼうやは、かごを提げて(ちゃんと三日月型のデザイン)、ひたすら池を目指して、降下していくのですが、その間に起こる、様々な出来事が、また微笑ましくて、心が温かくなります。

    それから、最も大きなポイントが、縦長の本のデザインで、上から下へと降りていく物語だから、こうした形の方が迫力満点で、多くの出来事を一枚の絵に収めることが出来て(時間としては、それこそ瞬間的なんだろうけど)、それを見ているだけでも、とても楽しく、このアイデアは凄いと思う。

    また、つきのぼうやが、うっかり星を蹴飛ばしたら、流れ星になったり、やわらかい布団みたいな雲で休もうとしたら、そのまま、すとんと抜け落ちたりと、途中で起こるエピソードのひとつひとつに、夢を添えてくれるような、上品なユーモアを感じられたことも印象的でした。

    そして、エンディング。
    前回読んだ『かぜ』の終わり方は、お洒落に感じましたが、本書も同感の思いで、最初の見開きの絵との対照性も、終わり方とリンクしていて、やはり、お洒落で上手いなあと、感嘆しきりでした。

    • hiromida2さん
      たださん、遅くに失礼しますm(._.)m
      返信ありがとうございます♪
      本の丁寧な説明も嬉しかったです(^O^☆♪
      絵本特設コーナーのお月見特...
      たださん、遅くに失礼しますm(._.)m
      返信ありがとうございます♪
      本の丁寧な説明も嬉しかったです(^O^☆♪
      絵本特設コーナーのお月見特集として置かれてる
      なんてお洒落な図書館かしら?
      つきぼうやの新感覚味わってみたい思い一層(。◠‿◠。)♡
      2022/09/17
    • たださん
      hiromida2さん
      返事のお返事、ありがとうございます(^_^)

      お洒落だなんて、ありがとうございます。最近、よく思うのですよ。司書さ...
      hiromida2さん
      返事のお返事、ありがとうございます(^_^)

      お洒落だなんて、ありがとうございます。最近、よく思うのですよ。司書さんのチョイスは、やはり一味違うなあと。

      ただ、そのお月見特集の特設コーナー、十五夜過ぎても、そのままだったんですけどね(^^;)
      まあ・・そんな大らかなところも好きです。
      2022/09/18
    • hiromida2さん
      ウフフッ(๑・̑◡・̑๑)
      その大らかさにまたほんわかしますね♪
      ウフフッ(๑・̑◡・̑๑)
      その大らかさにまたほんわかしますね♪
      2022/09/18
  • 手に取ったとき、なんて可愛いと…。
    縦長なのには理由があったわけで。

    おつきさまが よぞらに のぼり したをみると
    いけのなかに もうひとりの おつきさまがいる
    それがきになって しかたないので
    つきのぼうやに ともだちになりたいから
    つれてきてとたのむ。
    つきのぼうやは したへおりながら つきをとってくる話。

    下へ下へと降りていくので縦長の装丁がぴったりと決まるわけなんだと。感動。

    楽しい。とにかく月のぼうやが可愛くて途中の冒険も絵の楽しさと可愛らしさでキュンとなる。

    見開きと見返しの絵が鏡合わせのようになっていて、この細やかなところも素敵だなと。



  • 上から下、下から上へと話が進む縦長の絵本に、子供も夢中♪


  • あまり読まず。サイズが縦長で本棚での収まりが悪い。

  • まず息子はこの本の縦長の形状に4歳児なりの常識を覆されたようで「なんでこんな形なの?!」と大騒ぎ。私も、長細い中を主人公が落ちていったりまた昇ったりする仕組みに感心。絵やお話もなかなかいいです。

  • 「こんなに長い本があるのか〜」とびっくり!

    男の子や月が自分を鏡で見て「かわいい」「かっこいい」と言っていたところから、
    ありのま間の自分を受け入れて愛し、大切に思って欲しいという思いがあるのかなと感じた。

    自分をよく見てみると、今まで知らなかった素敵な部分を知ることができるんじゃないっていうメッセージかもしれない。

  • 絵本の可能性は無限です

    こどもたちが
    どんな絵本に出逢うかによって
    そのこどもたちが
    どんな大人になっていくのかに
    影響するぐらいに
    大きな可能性を持っていると
    思ってしまう

    そんな絵本の一冊です

  • 細長い絵本という面白さで購入。
    月が、水面に映る自分の顔を見てそれが誰かを突き止めたがる。
    ナルシス神話の変奏とはいえ、「つきのぼうや」という媒介がある(いる)点、斬新。いわば、水面に映る月の顔が自分自身だったとわかるまでの過程にこそ面白さがある。
    細長さの秘密はそこにあり。

  • 図書館。縦長の本に、ぼうやが落下しながら見る景色が描写されていて、楽しい絵本。特に年小息子が気に入ったようで、3晩ほどこちらをリクエストしてきた。

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著者プロフィール

1921年 、コペンハーゲン生まれのデンマークの国民的絵本作家。美術学校でグラフィックアートを学び、教職についていたが、挿絵と絵本に専念するようになる。代表作として「はしれちいさいきかんしゃ」(’56年)や日本でもロングセラーになっている「つきのぼうや」(’62年)などがある。

「2017年 『あめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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