よあけ (世界傑作絵本シリーズ)

  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834005486

感想・レビュー・書評

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  • 有名な絵本なのだろうが、今頃見たよ。美しい写真集のような絵本。夜明けの様子を詩的な文で追っていく。ボートで湖に出たおじいさんと孫が出会う最後の景色が例えようもなく美しい。緑色が効いてるなあ。

  • 絵が言葉を、言葉が絵を、補いつつ、引き立てる。
    次第に視覚が開けていくのと同時に、静けさ、寒さ 、湿った空気、寝ている人物、月の明かり、鳥の鳴き声…
    絵も言葉もとても少ないのに五感で感じる情報は豊富。
    夜明けという言葉は使われないが、間違いなく夜明けだとわかる。
    …すごい。読み終えた後、思わず感嘆のため息が漏れた。
    景色を観たときに言葉でうまく言い表せなかった美しさがそこにあった。
    そよ風が吹いた瞬間と、夜が明けた瞬間の表現が好き。

  • 夜明けの様子が、短い詩とともに素晴らしい絵で表現されている。

    つきが いわにてり、ときに このはをきらめかす。
    やまが くろぐろと しずもる。

    この表現が一番好き。

    青く暗いところからぼおっともやがこもり白くなる。
    緑を目にするとおじさんと孫が動きだす。
    水をくみ火をたきぼーとをこいでみずうみに。
    うっすら水色の絵から緑と水色の二色になりオレンジと黄色に広がっていく。
    それは、とても美しい。

  • 言葉のリズムが良い。読みすすめる内に、気がつくと本の世界に入っている。見たこともない景色のはずなのに、自分が体験した記憶として蘇ってくるような没入感を感じた。凄い本。
    この凄さ知ってると思い確認したら、やはり、おやすみなさいおつきさまの瀬田貞二さんが訳者だった。

    • 淳水堂さん
      こんにちは。
      瀬田貞二さんの選ぶ本や、翻訳の言葉言葉凄いですよね。
      外国絵本や児童書を選ぶ時に、
      瀬田貞二さんだと信頼があります。
      ...
      こんにちは。
      瀬田貞二さんの選ぶ本や、翻訳の言葉言葉凄いですよね。
      外国絵本や児童書を選ぶ時に、
      瀬田貞二さんだと信頼があります。

      「ナルニア国物語」の"野伏の馳夫さん(のぶせりのはせおさん)"の語感や印象も結構好き(^^)
      2020/09/16
    • スキッパーさん
      淳水堂さん、こんにちは!
      コメントありがとうございます。
      言葉のリズム、チョイス、本当に凄いですよね!
      信頼、凄く分かります。瀬田貞二さんの...
      淳水堂さん、こんにちは!
      コメントありがとうございます。
      言葉のリズム、チョイス、本当に凄いですよね!
      信頼、凄く分かります。瀬田貞二さんの訳なら読んでみようと思えること多々あります。

      野伏の馳夫さん、字だけでもうワクワクします!^_^
      ナルニア国物語、映画を先に見てしまって本は後回しになってましたが、俄然読みたくなってきました!!
      読んでみます、ありがとうございます(^^)
      2020/09/22
  • ストーリーはほとんどなくて
    時間がゆったりと流れていく
    風景画を見ている感じ

  • 音もなく、ただ静かに時が流れる。
    暗闇からそっと始まる物語。
    月明かりだけが仄かに山や湖を照らす。
    あまりにも静かすぎて、蛙が湖に飛び込む音のみが辺りに響き渡る。
    やがて何処からともなく鳥が鳴き始めると、それは夜明けの合図。
    お祖父さんと孫は二人きりでどこまで行くのだろう。
    山々を照らす眩い朝日が清々しい。

    私の住んでいる地域にも湖がある。
    たまに早朝、湖の側に行くとこの絵本にあるような靄や朝日を見ることができる。
    それは言葉にならない位、厳かな時。
    街の中にこんな穏やかな湖があることの喜びを知った。
    「絵本」だけれど「物語」だけれど、余計な文章は要らない。
    絵だけで伝わる想いもある。

  • 夜が開けて行く様子が
    微妙な空の色の変化だけで表現されていて
    ページをめくるたびに
    その時間に自分がいるような気持ちになります…

  • 息を呑む美しさ。
    月光、水面、靄、徐々に起きだす生き物の気配、そして朝日。
    静寂なよあけの時間帯に、耳を澄ませ、目を凝らような一冊。

    この絵本のモチーフは唐の詩人柳宗元の詩「漁翁」であるらしく、どことなく感じる東洋的雰囲気はそこからくるのか?

  • 大学生の時に友人が私に送ってくれた本。
    息子が1歳になり、まだ早いかなと思いながら読んでみると、じっと絵を見つめて聞いてくれていました。
    日本語訳の文章は声に出すとリズムがとても美しいです。素朴な絵と一緒に頭の中で美しいよあけのイメージが想像できる文章。
    まだまだ何年も読んであげたい、そしていずれ一緒に読みたい名作です。

  • 湖のほとり、しだいに夜が明けていく。静まり返った夜の湖に、やがて風が動き、もやが立ちこめていく。朝を待つおじいさんと孫、そして一日が始まる。ことばの少ない静かな絵本ですが、徐々に変化していく背景の描写に、湖の夜明けの一瞬一瞬が伝わってきます。3歳くらいから《しぜん》

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著者プロフィール

ユリー・シュルヴィッツ

「1977年 『よあけ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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