魔女の宅急便〈その4〉キキの恋 (福音館創作童話シリーズ)

著者 :
  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834005868

作品紹介・あらすじ

キキは17歳になりました。いたずらっ子のヤアくんを預かったり、相変わらずにぎやかな暮らしです。遠く離れた町の学校に行っているとんぼさんからキキのもとに手紙が届きます。夏休みには会えると思っていたのに、雨傘山という山にこもるというのです。キキの17歳の夏はどうなってしまうのでしょう。お互いひとりになって大きな自然と新たな出会いのなかで成長するふたりの物語です。

感想・レビュー・書評

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  • キキは、魔女でありながら、普通の女の子。良いところもそうじゃないところもあって、
    共感できるし、ハラハラドキドキも…で楽しい。
    ヨモギさんのお話とララ・オーパさんのお話しはうるうるしてしまった。コキリさんのお話しも然りだが、魅力的な大人の女性がたくさん。私も大人の女性なので、リアルに感じてしまった。
    p237「思い出って、すぎた昔のことと思うでしょ。でもほんとうはこれからつくるものなのよ。」
    p280「すぎた日の思い出も魔法だけど、これからつくる思い出こそ魔法なのよ」

  • キキは17歳になりました。
    恋をしたり、そのせいでモヤモヤしたり、同年代の子と遊びたい気持ちが勝ってしまったり、劣等感を抱いたり、人を疑ったり。いつまでも素直で素朴なキキではいてくれなくなり、少し寂しい気持ちになった。
    でも、この物語のキキは魔女だけれど本当に普通の女の子と同じで親近感が持てる。とても人間らしく生きるキキの姿に一緒に泣いたり笑ったり怒ったりできるのが、この本の魅力だなと思った。

  • キキが…キキが。

    面白かったです。
    あそこがびっくりした。
    まあ読んでない人もいるだろうから言わないけど。
    いやー衝撃的だったなー。ほんとマジやばかった。
    まああれはとんぼさんがやったんだけどね。

  • 恋をして、そのひとのことで自分の中がいっぱいになってしまうキキ。
    とんぼさんが夏休みには帰ってくると考えていて、けれど思う通りにはならなくてイライラしちゃったり、誰かから褒められチヤホヤされたりして、ちょっとふわふわ浮かれちゃう気持ちも判る。

    思春期の不安定さが良くでていた巻だった。

    仕事は仕事、と本気で取り組んだりせず「少しくらいなら……」と自分に甘えちゃうところとか、
    楽しみにしていたことが取り上げられるようで、親切にしてくれる人に疑心暗鬼になっちゃったり、決して聖人君子ではない。そんなキキに「あぁ、もう、そんなことしちゃダメでしょう」とついお節介風吹かせてしまう私。

    それでもここにいるキキは、なんて等身大の女の子なんだろうか。
    私が彼女の年頃だって、
    毎日好きな子のことで頭はいっぱいだったし、
    少しでもラクしようとしたり、自分に甘かったりしてたよな・・・って、あれれ。今も変わらないかも、しれない……(汗)

  • 「キキは17歳になりました。いたずらっ子のヤアくんを預かったり、相変わらずにぎやかな暮らしです。遠く離れた町の学校に行っているとんぼさんからキキのもとに手紙が届きます。夏休みには会えると思っていたのに、雨傘山という山にこもるというのです。キキの17歳の夏はどうなってしまうのでしょう。お互いひとりになって大きな自然と新たな出会いのなかで成長するふたりの物語です。」

  • 題名は「キキの恋」だけど、一番大事なのは、コキリさんが死にそうになったところではないか!と思った。
    クスリグサが、自分の力を全部あげて、コキリさんを生きさせてくれたんじゃないかと思う。クスリグサは、やさしいな。
    ヤアくんが成長したな。ジジにちょっかい出さずに、小さい子たちのめんどうをみてあげられるようになった。おれもがんばらないといけない。(小4)

  • いい事ありそな。。おまじないに心が晴れやかになる。出会いが人を助け、そして薬草を作る畑を手に入れる。
    そして擬音語に不思議を感じ、自分特有の表現を使ってもいいのだと半ば強制的に納得させる。

  • キキの、魔女の魔法だけでない、市井の人々が纏っている魔法みたいなものがシリーズ中よく出てくるけど、ザザさんの話なんかは特にそれが色濃かったように思う
    キキが成長して、察してちゃんから脱却した模様で一安心
    コキリさん死んじゃったかと思った

  • 「いいことありそな、いいことありそな」
    負けそうになる時、ずっと暗い夜を見上げる時のおまじない。

    「ノラオをすてて、ノラオをひろう」
    消えてしまうつもりだったのに、気持ちがすとんとどこかにはいりこんで、もう一度生きてみようかなって思えた、ノラオ氏の自分をひろうおまじない。

  • とんぼさんへの恋心を自覚して、相変わらず悩みが絶えないキキ。それでも失敗したり泣いたりしながらも、気がつけば色々な人と見えない力で結ばれ、今日も誰かに温かなものを届けていく。終盤のコキリさんとのシーンではついうるうるとしてしまった。

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著者プロフィール

1935(昭和10)年、東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、出版社に勤務する。25歳の時からブラジルに2年間滞在し、その体験をもとにしたノンフィクション『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。著書に『ズボン船長さんの話』『小さなおばけ』シリーズ、『魔女の宅急便』『ぼくびょうきじゃないよ』『おだんごスープ』『ラストラン』など数多くの絵本・児童文学作品がある。産経児童出版文化賞大賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文学賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など受賞作品多数。

「2017年 『いろはにほほほ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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