宇宙 (福音館の科学シリーズ)

著者 :
制作 : 加古 里子 
  • 福音館書店
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本棚登録 : 326
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (68ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834007367

感想・レビュー・書評

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  •  2018年5月にかこさとしさんが亡くなった。
    この人が描いた本は昔ウチにも一冊あったな・・・と思い本屋で再び見つけてきたのがこの本。

     ノミのジャンプ力を人間に置き換えるとサンシャイン60ぐらいの高さまで飛び上がれる…といったミクロな世界から動物のスピード競争、世界の高層建築、乗り物の進歩とスピードアップ…と、次第に視点が巨大化していき最終的には銀河群を俯瞰するまでに広がる。
    その構成上様々な動物、建築物、乗り物が登場してちょっとした図鑑のようであり、しかも比較可能な状態で挙げられているのが面白い。
    中でも子供の心に刺さったのは新日鉄大分高炉とホーバークラフトが載っていた事だった。
    残念ながら大分ホーバーフェリーではなく英国の大型艇だったが「高速船と言えばホーバークラフト」という時代も反映していて大変よろしい。

     なにぶん40年前の出版なので現代の宇宙観と多少違う所(冥王星が惑星に分類されていたり)もあるが、そんなのは瑣末な事に過ぎない。
    それより(一応)子供向けの絵本ながら一切モヤモヤした表現を用いず、徹底して「科学の目」を貫いた妥協の無い姿勢が賞賛に値する。
    子供向けとは「子供騙し」という意味ではない。
    むしろ子供という「コネやカネが通じない相手」に対して真摯に向き合うという意味で一般の科学誌より遥かに素晴らしい本である。

  • 後半ページをめくるごとに視点が地球から遠く離れていく。初めて読んだ子どものころを思い出す。
    なかなか太陽系外の惑星に出会えない場面では心細く思った。終盤の銀河がたくさん見えるところでは、とてつもなく遠くまできてしまったことに唖然とし、地球を恋しく思った。宇宙の広がりの表現そのものに、物語性を感じていたのだと思う。

  • ☆情報が詰まっているな。
    実に地味な絵本で、初版1978年なのですが、いまだに、売られています。
    子どもが選ぶのか、親が買い与えるのか、学校・図書館需要なのか、実に不思議な感じがします。
    昨今のわかりやすく、刺激の多さを求める向きとは縁遠い方向性ですね。
    「いいね」時代の中のオアシスですね。

  • 加古里子さんの人生を注いだ絵本といって過言ではない。計算され、時間をかけ、読み手のことを深く考えて丁寧に作られているのだ。
    この本は、知識を強引に押し付けるものではない。少しでもこの世界・この星それらを飛び抜けた宇宙に興味を持った人間に、その背中を押してくれるような、あるいは手を取り導いてくれるような、1ページの中にぎっしりと描き込まれた情報量。これがただの写真ならばこんな感情は抱かなかった。加古さんの昔ながらの作風で温かみが生まれ、そこに丁寧に丁寧に描き込まれた情報にワクワクし、次のページへ行きたいのも山々、このページをどこまでも眺めていたいと衝動にかられる。
    本文をすべてひらがなにしているのも、読み手に対して加子さんが与えたいものが伝わってくる。この本に出会えて、ほんとうに良かった。

  • すてきな、宇宙の広がりを感じることのできる内容です。

  • パパのおさがり




    Box4

  • ただ、ただ その細かさに圧倒される
    隅から隅まで 先生の子供たちに対しての
    愛で溢れている
    未来ある子供たちに是非読んでもらいたい

  • かこさんはいい意味で変態だなあとしみじみ思った。文系の自分はしっかり読まないと理解出来ないが、眺めているだけで情報量に圧倒される。ただ、説明の文章以外はふりがながないので、大人と一緒に見るのがいいのかな。眺めるだけで飽きない本。

  • 200

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著者プロフィール

加古里子(かこ さとし)
1926年3月31日 – 2018年5月2日
福井県越前市(旧・武生市)生まれ。8歳から東京都板橋区で育つ。成蹊高等学校(旧制)を経て東京大学工学部応用化学科卒業後、昭和電工の研究所に勤める。工学博士、技術士の資格を取得。勤務のかたわら困難を抱えた人々に寄り添うセツルメント活動、児童向け人形劇、紙芝居などの活動に従事自作の紙芝居が福音館書店の松居直の目に留まり、59年に絵本『だむのおじさんたち』でデビュー。
1973年に会社を退職後、ニュースキャスター、大学講師、海外での教育実践活動に励みながら、物語絵本、知識絵本、童話、紙芝居など非常に多くの作品を記した。特に自然科学の専門知識を活かした「科学絵本」を刊行し、このジャンルの開拓者・先駆者とみなされる。2008年「絵本作家、児童文学者としてのユニークな活動と、子供の遊びについての資料集成『伝承遊び考』全四巻の完成」により菊池寛賞、2009年『伝承遊び考』で日本児童文学学会特別賞をそれぞれ受賞。
50代で緑内障を患って以来左目はほとんど見えず、近年は持病の腰痛もあって車椅子生活が続いたが、創作意欲は全く衰えず、1月には「だるまちゃん」シリーズの新作を刊行。亡くなる前日まで、届いたファンレターの読み上げを聞いていたという。

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