てんさらばさら てんさらばさら (こどものともコレクション2009)

  • 福音館書店
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本棚登録 : 96
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834007640

作品紹介・あらすじ

空から降ってきた"てんさらばさら"。おばあちゃんから、おしろいをかけるといいことが起きるが人にみせてはいけないと言われ、まゆはそれを大切にします。

感想・レビュー・書評

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  • てんさらばさら、てんさらばさら・・・なんて素敵な響き!
    行李の中のてんさらばさら、昔触ったことがあるかも・・・とても懐かしさあふれるお話です。

  • 大好きだった絵本。

    『てんさらばさら』はおしろいをふりかけると増えていくふしぎな綿毛(実際には存在しない架空のモノなのだと長年信じてきたけれど、どうやら山形の方には存在?!するらしいし、おしろいの容器に入れておくらしい。本当なのか、1度真相を確かめてみたくてたまらない)
    そのてんさらばさらが増えると良いことが起こるので主人公の女の子はとても大事に慈しむ。
    けれどどんどん増えていくてんさらばさら。幸福の源を少し捨ててしまうなんてことは出来もせず行李いっぱいに入ったそれを彼女はお嫁入りにも持っていこうとするが…

    このお嫁入りの時に起きるくだりがとっても印象的でよいのだ。
    読み終わると幸せな気持ちになる。

    そして、多分ちびっこでも女の子には『おしろいでふえる』というトコロにときめくのだと思う。
    もしかするとあまりメジャーなお話じゃないかもしれないけれど、女の子のおちびちゃんにはぜひともお勧めしたい絵本の一つだ。

  • 挿絵の綺麗な、とても温かなお話。どちらかと言うと女の子向けかな。

      ゆきふってこい
     てんさらばさら てんさらばさら
     かぜにまってこい
     おしろいたべて ゆきよんでこい

    主人公・まゆのおばあちゃんが歌うこんな歌に誘われたかのように、
    白くてふわふわしたあるものが、風に乗って舞ってくる。
    「てんさらばさら」というものだと教えてもらい、おばあちゃんの言葉通り
    白粉をふりかけては育てて大事に大事に増やしていくが・・
    その後成長して、5人の子のお母さんになった「まゆ」の姿までが描かれる。

    読んでいる方もいつの間にか、てんさらばさらを守ることばかりに気持ちが
    傾いてしまう。
    だって、これが幸せを運んでくると知ったら、ましてその通りになっているような
    人生だったら、やむを得ないというもの。
    だが、まゆの夫のかざたろうさんは違っていた。
    最後のかざたろうさんの言葉のために、この一冊があるようなもの。

    低学年からでもOKかもしれないが、出来れば大人のお話会で読みたい。
    たぶん深くうなずくひとも多いように思われる。
    幸せとは何か。それを教えてくれる。
    約8分。まゆの着る着物の柄が、少女から大人へと変化してくのも楽しい。
    挿入歌にはぜひわらべ歌のようなメロディをつけてね♫

  • 不思議な感じのするかわいいおはなし。読後感がいい。

  • 山形の海辺の村で育つまゆは、おばあちゃんに言われたように、「てんさらばさら」を大切にして白粉をかけてゆっくりと育てる。家族に愛されて育てられたまゆが大人になると、好きな若者と一緒になって、5人の子どもに恵まれる。ある日、大切にしていたてんさらばさらを失ってしまうが、まゆは家族を大切に生きていくことを誓う。

    雪=ゆき=幸=幸せとことば掛けをしている。
    与えられる幸せから与える幸せを見つけていく。

  • 図書館で知って気になっていたので、借りてよんだ

    「てんさらばさら」という、願いを叶える、白くてふわふわしたものを見つけた、「まゆ」のおはなし
    昔話のような、なんだか不思議な話だなぁ、という印象
    何かに頼ることなく、自分の身の回りの人とものを大切にして生きていくことが大切、というようなことは感じた
    幸せが連なったらすてきだ
    昔を感じられる、和風の絵がかわいい

  • 子供の頃に読んで心にずっと残っていた。

    題名をすっかり忘れていたけれど、こんな題名だったんだね。
    いわゆる「ケセランパセラン」の話なので、そういう題名なのかと思っていたけれど、「てんさらばさら」というのは地方の方言なのかな?

    「てんさらばさら」を手に入れた"まゆ"は、おばあちゃんの言い付け通り、誰にも見られないように小さな箱にそれをしまい、おしろいを振りかけました。
    おしろいを振りかけるたびに良い事が起こると、おばあちゃんが教えてくれたからです。
    そしてその通り、おしろいを振りかけるたびに、"まゆ"には良い事が起こりました。
    しもやけが治ったり、嫌いだったかぶが好きになったり、それは小さな"良い事"でしたが、まゆは、おばあちゃんの言った事は本当だったと思いこんだんでしょうね。

    やがて年頃になったまゆが「素敵なだんなさまに会いたい」と願い、てんさらばさらのおかげで出会えた"かざたろう"。

    幸せになればなるほど、てんさらばさらは増えていく。
    まゆはいつしか、「てんさらばさら」の呪いにかけられていたのではないのかな。
    幸せになるおまじないのようなものだったのに、まゆはもう、てんさらばさらを離せなくなってしまっていた。

    本当は、全て、まゆが素直に誠実に生きていたが為に起きた"良い事"だったのかも知れないけれど、
    「てんさらばさらのおかげ」と思いこんだまゆは、行李(こうり)に入りきらないほどに増えた"てんさらばさら"を手放せず、見つかれば自分の幸せが飛んでいってしまうと思い、大事に思っているはずの夫のかざたろうにも、可愛い子供たちにも隠し通そうとしてしまう。

    結局は、怪しんだかざたろうと子供たちに見つかり、てんさらばさらは飛んでいってしまうけれど、きっとそれで良かったんだと思う。

    「そんなものなくたって、おれたち いくらでも しあわせになれるさ。これまでだって そうだったんだ。それでこそ ほんものの しあわせじゃないか」
    と、かざたろうは言う。

    この絵本を読んだ後、子供の私は思った。
    自分の幸せは自分で掴もう。
    何かに頼って幸せになったら、それが「本物の幸せ」だったとしても、本物と信じられず、いつか失うのではないかと不安になるんじゃないか、と。

    「てんさらばさら」を見つけたら、でも、きっと、
    小さなお願いをしてしまうかも知れない。
    でもそのお願いは、失っても怖くないほどの小さなお願いにしようと思う。

  • 母が毎晩本を読んで聞かせてくれたうちの1冊。この頃から本は読むもので、宝箱のように大事にしまいこむものではないと思っていたので、すぐに廃品回収に出していましたが、この本だけは宝箱に。
    大人になってから再び手にしたくなったけど、すでに廃版になっていたためどの古本屋にも図書館にも置いてなかった。この本を見つけてきて私にプレゼントしてくれる人と結婚すると心に決めたけど、アマゾンでいとも簡単に自分で手に入れてしまいました。

    主人公の女の子と同じような生き方を私はしていると思います。
    彼女は幸せになりましたが、私はこの本の中盤でずっととまっています。

  • 心のお守りもあまり固執しすぎてもいけないかもしれない。場合によっては手放して自分の力で幸せになる気持ちも大切だと読んでいて思いました。

  • 幸せとは与えられるものではなく、自分でなるもの

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著者プロフィール

【わたりむつこ・作】  宮城県生まれ。東京女子大学卒。『はなはなみんみ物語』により産経児童出版文化賞受賞。同シリーズに『ゆらぎの詩の物語』『よみがえる魔法の物語』(岩崎書店)がある。その他長編に『まわれ!青いまほう玉』『ぺぺとチッチ』(あかね書房)『金色の時間』(文溪堂)などがある。絵本には『いちごばたけのちいさなおばあさん』(福音館書店)『もりのおとぶくろ』産経児童出版文化賞ニッポン放送賞受賞(のら書店)などがある。東京都在住。

「2015年 『よみがえる魔法の物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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