長ぐつをはいたねこ (世界傑作絵本シリーズ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834007817

作品紹介・あらすじ

小学校中級むき。

感想・レビュー・書評

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  • 幼少期は、読書が全然好きではなくて、絵本についても保育園や小学校の読み聞かせで触れるくらいだった。その為、「小さい頃この絵本好きだった」「お気に入りで何度も読み返した」という作品が私の中にはない。

    大人になり、自分の読書の嗜好がはっきりしてきた今、「子供たち(活字が読めない未就学児童)にとって人気の絵本はどんな特徴があるのだろう?」とふと疑問に思い、有名どころの絵本を読んで見ることにした。

    本作『長ぐつをはいたねこ』は超名作。
    一度は読んだことあるはずなのに、改めて読むと、
    「こんな忖度みたいなお話だったけ?!」とあらすじに驚かされるだけでなく、フランスの作家さんだったのか〜とか、映画化されてたのか〜とか、新しい発見もあった。

    勝手に始めた「人気の絵本の特徴を見つけよう」の試みの記念すべき1作目だが、ネコが主人をたてる為に"カラバ伯爵"という架空の人物をでっちあげるというストーリーや、王様に忖度をすることの意図が、果たして本当に子供たちに伝わっているのか?とめちゃくちゃ疑問である。読解力の浅かった私は確実にこの物語の真意を理解できていなかったに違いない。
    物語の内容や作者の意図まで理解したうえで、子供たちはこの作品が好きなのかな?
    だとしたら子供たち、みんなすごい。

    この試み、果てしなく長い道のりになりそう…笑

    ちなみに、幼少期の私にとっては結構難解な絵本なのと内容もすっかり忘れていた(≒そこまで幼少期の自分に刺さっていなかっただろう)ので、星2つ。

  • どんなお話だったっけ…ということで、読み聞かせを兼ねて図書館から借りてきました。

    昔からの名作というこで、同名タイトルの絵本が何冊かある中で手に取ったのはこちら、ハンス・フィッシャー版でした。
    その理由は2つ。
    ・読み聞かせするのになんとか読みきれそうな量の分量だったこと。
    ・絵がふんわりしていてかわいいのに表情が豊かで好み!だったこと。

    ちなみに小4娘は「このお話、知ってる!」と言っていたけれど、お話の細部やオチは忘れていたようで、最後まで聞いてくれました。

    〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    1つだけ難点(☆2の理由でもあります)を挙げるとすれば、「音読するのには向いていない」ということでしょうか…
    その理由は音読してみるとわかるのですが、音読のリズムを持たない文章が多いからです。

    文章の読点が独特な位置で打たれている上、日本版の絵本としては1980年に出版社されたせいか、現在ではいまり話し言葉としてあまり見聞きしない言葉もちらほら出てきます。
    それが読むときの勢いをそいでしまい、読み聞かせのリズム感も失わせているようにおもいました。
    これは翻訳前の文章のせいなのか、それとも翻訳自体のせいなのかはわかりませんが、音読しているときにかなりつっかえてしまい、読み心地が今ひとつでした。

    もちろん、耳慣れない言葉に出会えるというメリットもありました。
    (小4娘がわからなかった言葉→あつらえる、たいらげる、などなど)
    また、長ぐつをはいた猫がおもてに見せていない苦労も、裏話のように書いてあり、そこもおもしろく読めました。
    読み聞かせしてみると、文章量はおもった分よりはすこし多めでしたが、ノドを痛める前に読み終えられました。

    翻訳の難しいところですが、絵とストーリー自体はとてもわかりやすかったので、もし改訂版として現代の言葉や読み聞かせることを前提にした再翻訳があれば、よいのかもしれないなとおもいました。

  • 中古購入
    スイスの絵本
    読み聞かせ5才から
    小学校中級向き

    ※この絵本への想いが長すぎるので
    長文ご注意ください

    ブクログで絵本を並べ始めて
    いろんな方の絵本のレビューを見て
    改めて世の中にはこんなにも絵本があるのだなと
    寝れない夜にブクログ内をうろうろして
    外が明るくなった日があった
    その日私が特に目を輝かせたのは
    同じ話で挿絵が違うものを見比べる楽しさだった
    中でも『長靴をはいたねこ』は
    ネコ好きなのもあるかもしれないが
    好みの絵が多く
    同じお話だけどいろんな方の挿絵で読んでみたい!
    そう思って更にうろうろしていると
    談話室でehon museumさんが
    オススメのネコが表紙の本で
    長靴をはいたねこを数冊紹介されてるのを見て
    この想いをどこで伝えればいいのかと
    勝手に大興奮しておりました(笑)
    本人がここを見るかわかりませんが
    この場をお借りして
    ステキな絵本の紹介ありがとうございます!!
    私にオススメされてる訳ではないので
    談話室ではコメント残せませんでした!

    改めて検索してみると
    どれも甲乙つけがたく
    私には厳選できない!!
    それくらいステキな挿絵が多い
    気に入ったものを全て買うなんて
    金銭的に無理とわかっていても
    もうコレクター魂は揺さぶられてしまった
    せめて古本屋での出会いを待つと
    自分に条件をつけてみた

    このところ頻繁に古本屋に行くので
    新しい出会いはないと思っていけど
    最近なにもかも上手くいかなすぎて
    絵本で癒されたい!という気持ちが
    天に届いたのか
    今日はステキな絵本に出会えて
    ウキウキしてレジに向かう
    その手前で
    本棚に並べる前の本が置かれるラックにて
    この絵本を見つけたのです!!
    脳内で うおっ て叫びました(笑)

    欲しかったものがこんなに安く手に入る喜び(´ワ`)

    内容は知っていたけど
    挿絵が違うとやっぱり雰囲気が違うのね
    幼少期にアニメで観た時は
    普通に面白いかな程度だったけど
    この絵本だとフィッシャーさんらしさが出ていて
    かわいいやら おかしいやら
    私の心はとても満たされたのだった
    これで明日もがんばれそう

    • ehon museumさん
      いつも私の拙いレビューにコメントしていただきありがとうございます!
      その想いはしっかりと伝わってますよ。私もコレクターなのでその気持ちはわ...
      いつも私の拙いレビューにコメントしていただきありがとうございます!
      その想いはしっかりと伝わってますよ。私もコレクターなのでその気持ちはわかります。(笑)
      「長靴をはいたねこ」は上の娘のお気に入り絵本で何度も読み聞かせた覚えがあります。同じ物語なのに作家の画風で印象が変わるという典型的な絵本ですね。
      昔、絵本のSNSサイトがあって、そこで子育て中のママさんたちと読み聞かせた絵本の情報交換と絵本管理をしていたのですが、そのサイトがリニューアルに伴い閉鎖されたために困り果てていたところ、ブクログを知って昔読んだ絵本を読み直して登録している次第です。
      今後もブクログを通して、えほんのむしさんと絵本の情報交換ができれば嬉しいです!
      2018/03/11
    • ehon museumさん
      コメントでなくて「いいね」でしたね。
      失礼しました。
      コメントでなくて「いいね」でしたね。
      失礼しました。
      2018/03/11
    • えほんのむしさん
      ehon museumさん、初めまして!
      こちらこそ、いいね!とコメントありがとうございます!
      幼少期から自分の思ってることをうまく書...
      ehon museumさん、初めまして!
      こちらこそ、いいね!とコメントありがとうございます!
      幼少期から自分の思ってることをうまく書けないもので、談話室の方にも書かせてもらいましたが…やっぱりうまく書けませんでした(>_<)
      読み取っていただけたようで、とても助かりました。

      利用していたところが閉鎖してしまうとは、悲しいですね。
      しかも管理用にされていたとなると、ehon museumさんは膨大な量の絵本を読まれていると思うので、こちらに移す作業は大変そうですね〜。
      がんばってくださいね。

      絵本の情報交換…なんてステキな…
      しかし、私なんかが持っている情報はもうすでに知っていると思われますので、こちらが一方的に…なんか恐れ多くてできそうもありません(TдT)
      でもいつもehon museumさんの絵本の登録を楽しみにしています。
      今後もよろしければ、よろしくお願いします♪
      2018/03/13
  • 粉屋が死んで、3人の息子に遺産わけされた。長男に風車、2番めはロバ、末っ子にはネコだけ 「兄さんたちは、りっぱに暮らしを立てていける。だけどネコじゃあ、どうしようもない。焼肉にして、残った皮で帽子でもつくるか」 このネコ、ただのネコとは大違い、人のはなしが何でもわかるネコだった! 哀れなご主人に「がっかりなさいますな。 ワタシに長靴を一足あつらえて下さいな、悪いようにはしませんからね」・・・フランスの宮廷作家シャルル・ペロ-(1628-1703)の原作を、絵物語で再現された<あげまんネコ>サンのお話。

  • 他の同名絵本を読み比べているが、フィッシャー版の猫ほど躍動感のある猫はいないだろう。
    猫の舞台裏が描かれているところも面白い。手元に置いておきたい一冊。

  • >貧しい粉屋が死んだとき、息子に残されたのはネコ1匹だけ。
    ところがこのネコは……。

    ぺローの有名な昔話。
    繊細な絵で使っている色も決して多くはないのに描かれているものがみんな生き生きとしていて素晴らしい!

    猫が長ぐつをはいて二本足で立って歩く練習を夜中にこっそりしていたり、世にも恐ろしい顔つきの練習をしてたりなどユニークな場面がお気に入りです。

    最後の黒に描かれた夜の結婚式の場面も美しかったです。


    が死んだとき、息子に残されたのはネコ1匹だけ。ところがこのネコは……。有名なペローの昔話を、フィッシャーは繊細な線と美しい色彩で見事な絵本につくりあげました。

  • ドラちゃんのモデルは彼かもしれない。

    そして話もさることながら
    挿絵がスバラシイ。

    表紙をめくった内側の絵までも
    包装紙にしたいくらいのかわいさ。

    色遣いも好き。

  • ねこは王さまのためになにか食べものをやったりしてたけど、そのあとは畑とかを自分のものにかってにしてたから、わるいねこにさいごなってて、なんでかと思った。

  • 2023.9.21 1-2

  • 三男は賢い猫のおかげで大出世!

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著者プロフィール

Charles Perrault (1628-1703)
17世紀フランスの作家、詩人。ルイ14世の宮廷に仕えた政府高官だったが、晩年に民話をもとにした作品を次つぎと公表し、フランス民話編纂の始祖として知られる。民話に独自のアレンジを加えた彼の作品は、後世に様々な影響を与え、いまでも読みつぎ語りつがれている。

「2023年 『民話の森叢書1 グラビアンスキーの絵本ペロー昔話集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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