- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834008890
感想・レビュー・書評
-
谷川俊太郎は本当に大好きな詩人.
ものすごくいろいろな感情を僅か数行に納めることができる人.
何がすごいかというと,その感情を受け取るのに,読み手の能力がほとんど問われないということがすごい.どれだけ素晴らしいといわれている哲学書でも,読み手がそれらのことに関して一度突き詰めて考えたことがないと,読んでもちんぷんかんぷんなのに,谷川俊太郎の詩はそうじゃない.だから良いと思う.
ただし,大人になって柔らかな感性を失ってしまった人はこの例に当てはまらないんだけど.
(ひとつのおとに ひとつのこえに みみをすますことが
もうひとつのおとに もうひとつのこえに
みみをふさぐことに ならないように)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子どもの頃『どきん』という詩集を母親に勧められて、その時から好きな谷川俊太郎さん。
全部ひらがなの長編詩集。
静かに口ずさんでください、と帯にあったので読んでみたら涙が出るところもあった。
ひらがなしかないのに、短い言葉なのに、宇宙や自然の風景、家族が目に浮かんでくるから不思議。
日本語が母語で良かったなぁと思う。
全部好きだけど、『みみをすます』『ぼく』がお気に入り。 -
「授業で小学生と一緒に音読するのに良い詩はありませんか。」
と尋ねたら、書店員さんが
「やはりこの人は何を書いても詩になりますから。」と
勧めてくれたのがこの本。
子供達が喜びそうだと思ったが、
結局、一番楽しんだのは大人の私。
うねうねとカーブを描くひらがなって、
なんだか柔らかくて、目に優しくて、
可愛い生き物みたいだと本をまず開いて思った。
しかし、そんなひらがなで組み立てられた6つの詩は、
ただ可愛い生き物を描いたものではなかった。
時にぞくっとさせられたり、しみじみと哀しかったり。
谷川さんの組み立てたひらがな達に、
色々な世界へ連れて行かれ、旅をさせてもらった。
「あなた」と「じゅうにつき」って詩がお気に入り。
夜、眠りに入る前にこの本を開いて、
ぼうっとしながら読むのが意外と楽しい。-
「一番楽しんだのは大人の私。」
谷川俊太郎の詩って、とっても構えた感じのものから、ぐっと腰を低くしたのまで色々あって楽しいです。
そして、こ...「一番楽しんだのは大人の私。」
谷川俊太郎の詩って、とっても構えた感じのものから、ぐっと腰を低くしたのまで色々あって楽しいです。
そして、この「ひらがな」による詩の伸びやかさは素晴しいですね(柳生弦一郎の絵がピッタリ)。
2013/09/24 -
nyancomaruさん、コメントありがとうございます。
谷川俊太郎さんもお好きなのですね。
うまく言えないですが、
カレル・チャペック氏...nyancomaruさん、コメントありがとうございます。
谷川俊太郎さんもお好きなのですね。
うまく言えないですが、
カレル・チャペック氏や谷川さんの作品に対し、
ご意見をお聞かせ頂ける事はとても嬉しいです。
チャペック氏も谷川さんも、
バシッと糊の利いたワイシャツも、
ジャケットの下にさりげなく着ていても人の目をひく、
凝ったデザインのシャツも、
ガーデニングや畑仕事に便利なダンガリーや
ネルの温かいシャツも売っているような、
素敵なセレクトショップ(子供服まで販売している。)のような人達であるように思えます。
そして柳生さんによるのびやかな絵も、
疲れた時に眺めると、
ほっと気持ちがほぐれるような気がします。
2013/09/29
-
-
末盛千枝子さんが好きと言っていたので。
谷川さんの絵本は好きな本が多いし。
6編の詩が入っているが、中でも「そのおとこ」がドスンときた。
柳生弦一郎さんのイラストが抱負に入っているが、そのイラストも圧迫感。 -
ひらがなの力とでも言うのだろうか。圧倒された。
多分中学生の頃に買って衝撃を受けた詩集だ。
この詩集に出会えて本当に良かった。 -
今の時代に、これだけ心を砕いて詩を書ける作家が、どれだけいることだろう。いや、いるのだろうか?
-
今日は相方と二人で吉祥寺まで出かけた。ユザワヤの地下に
入った啓文堂書店で見かけてしまったのでやっぱり自分用に
1冊買ってしまった「みみをすます」。
改めて読むと平仮名だけの簡単な言葉ばかりの詩なのに
(あるいはそれだからこそ)胸に突き刺さってくるものが
ある。そして読後は、前向きに生きていこうと思う自分が
いる。みみをふさがないくらし、あなたをたいせつにする
ひび。大事にしよう。 -
『あなた』に星5つ。上京した幼馴染を思い出して、せつなくなります。いつも一緒だったけれど、正反対で…自分では上手く言葉にできなかった気持ちが表現されていて何度読んでも泣いてしまいます。
-
小さい頃から繰り返し読んでいる。
じゅうにつきとえをかく の詩が好き。
クレヨンとお絵描き帖を手にして
詩のまねして絵をかいてた小学生の自分。
あのころから、ずっと好き。
すきなものはかわらないのね。