- Amazon.co.jp ・本 (104ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834009088
感想・レビュー・書評
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#福音館70周年
画家の安野光雅さん。学校の教員を務めていた経歴があることはご存知でしょうか? やはり美術教師としての勤務が長かったようですが、国語や数学、科学への関心も高く、造詣も深いことが知られています。
数多くの数学絵本も描かれました。「赤いぼうし」や「ふしぎなたね」などの<美しい数学>シリーズもよく知られていますが、こちらの<はじめてであうすうがくの絵本>シリーズも親しみやすく、それでいて奥深い数学絵本になっています。
全3巻。
1巻は、《なかまはずれ》、《ふしぎなのり》、《じゅんばん》、《せいくらべ》。
2巻は、《くらべてかんがえる》、《てんてん…》、《かずのだんご》、《みずをかぞえる》。
3巻は、《まほうのくすり》、《きれいなさんかく》、《まよいみち》、《ひだりとみぎ》。
あれ? 数のお話ばかりじゃないみたい。
そう、ここでいう「数学」は、算数・算術とは少し違っていて、mathematicsの原義、つまり、知ること・ものの考え方を意味しています。元はギリシャ語の「マテーマタ(mathemata)」から来ていて、これは「(複数の)学ぶべきこと」を指すのですね。
ですから、計算や数式というよりも、ものの考え方、論理の組み立て方を学ぶのが、このシリーズのねらいといってよいでしょう。
1巻の《なかまはずれ》では、いろんなものを比べていきます。最初は青い四角の中に赤い丸が1つだけ。これはどれがなかまはずれかすぐにわかります。続いて、のりものや動物、魚やくだもの、花や道具などが並びます。さて、1枚の絵の中で、なかまはずれがどれかわかるかな? みんなで相談しても大丈夫。これは初歩の集合論ということになります。
《ふしぎなのり》では、何でもくっつけてしまうのりが出てきます。傘とステッキを組み合わせたら? 鉛筆と消しゴムをくっつけたら? 見覚えのあるものもたくさんあります。折り紙を切って、いくつかの形にしてみましょう。それぞれを並べ替えて、あっちとこっちをくっつけると、あら、いろんな形ができますね。元になるものがいくつもあると、くっつけてできるものもたくさんになります。図形を考える訓練になりそうです。
《じゅんばん》では、ものの順番について考えます。縦横に規則的に並んでいるものは、右から何番目、上から何番目といわれると1つに決まりますね。ものがいくつあるかを示す集合数に対して、数を用いるけれども量を示さず、位置を区別するものを順序数といいます。こうした順序数について考えます。
《せいくらべ》は、ものの量の比較です。水の量や時間など、比べにくいものを数値にして、「せいくらべ」するとどちらが多いか少ないかがわかります。
美しい絵を眺めながら、じっくりゆっくりみんなで考える。
安野先生の数学レッスンです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
数に親しむよい本 すうがくの本という名前であるが、かたぐるしくはない。 安野光雄の独特の絵で、数について馴染みやすい。 もっと難しい数学の本も、安野の挿絵つきになればよいと感じさせる。
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なかまはずれ、じゅんばん、せいくらべ
わたしたちがものを考える時の基本。
それが数学。
きっとこどもだけじゃなくて大人も夢中になってしまうシリーズ。
著者安野光雅さん2020年12月24日没(享年94)
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あとがきの、ヘレン・ケラーが言葉を発見した瞬間についてのくだりも素敵。もちろん本文の内容もとても面白く、私自身大人ながら、かたちやすうじ、てんなど、シンプルなものへの好奇心が強く刺激されました
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こちらの絵本は皆さんご存知の方が多いかと思います。
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#安野光雅 さんの
#はじめてであうすうがくの絵本
です。
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今日は大人買いでお母さんの為に3巻揃えたらどうでしょう?という提案です。
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もちろん対象年齢4歳と紹介されている絵本です。……がこれは子供達に寄り添う大人が知らなくてはいけないことが満載です。
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「すうがく」とは、実は知ること、ものの考え方という意味です。生きる為の学びは何か〜を意識させてくれるガイドブックのような本ですよ!
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覚えたり解答を出したりするのではなく、答えを探す楽しさを教えてくれる、思考すること、発想することとはどういうことかを教えてくれる、そんな本です。そしてどんなポイントを意識し子供達に寄り添えば良いのかがよくわかります。
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お子さんと一緒に読むことも大切ですが、その前にお母さんに出会って欲しい〜!心からそう思う私でした……。
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#福音館書店
#絵本K -
難しく考えないで数学を樂しむ。
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難しく思いがちな数学をすごく身近に感じられる数学入門書。
数学ってそういうことなんだー!!!
シリーズ3冊まとめ買い。 -
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算数・数学を通じて「考え方」を学べる良書です。安野光雅さんが書かれているというのが目をひき、読んでみました。
子どもの食いつきは良かったですが、さすがに3歳8か月では難し過ぎました!算数が「勉強」になってしまう前に、ぜひ再読したいと思います。 -
2歳半
まだ少し早かったかな。3歳になったらまた借りて読んでみたい
著者プロフィール
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