かぞえうたのほん (日本傑作絵本シリーズ)

著者 :
  • 福音館書店
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834010435

感想・レビュー・書評

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  • すうじさがしかぞえうた、いーいーいーかぞえうた、ひのたまかぞえうた、ききたいかぞえうた、へんなひとかぞえうた、すいぞくかんかぞえうた、みんな愉快。スズキコージの絵も愉快愉快。

  •  「岸田衿子」さんのかぞえうたに、「スズキコージ」さんの絵が添えられた、個性の強いコラボ作品だが、岸田さんは『ねこどけい』のイメージを持っていたので、そこから本書を読むと・・「何これ!?」と言ってしまう、くせのある面白さです(笑)

     本書は、六つのかぞえうたに(全て十まであります)、それぞれ趣旨を変えたコージさんの絵が入っており、まずは、「すうじさがしかぞえうた」ですが、これは文字通りのうたに乗せて全て動物たちが登場し、つかみとしては最適と思われ、ちなみに、二つずつ絵のストーリーが繋がっております。

    『いちばで いぬが』『にわとり にらんだ』
    (別ににらまなくても…)

    『さんま さかだち』『しか しらんぷり』
    (人間のような二本足の母鹿に背負われてる、小鹿はちょっと興味ありげに見ているのが面白いが、それ以前に、さんまが逆立ちしている絵が…)

    『ごきげん ごりらに』『おどろく ろばのこ』
    (心の底からご機嫌そうに見えます)

    『ななほしてんとう』『はちに はらはら』

    『くま くたびれて』『じゅうすを のんだ』
    (開放的な自然の中で、なんだか癒される)


     さて、ここからがいよいよ、本番となりますが、次は「いーいーいーかぞえうた」で・・・えっ、いーいーいーって何(笑)

    『いっちゃん いじわる いーいーいー』
    (あっ、そういうことね。それにしてもコージさんの女の子の絵の絶妙さ加減)

    『にーちゃん にかいで にやにやにや』
    (このかぞえうたの凄いところは、全ての頭文字を数に当てはめているところ)

    『さんちゃん さらあらい さらさらさら』

    『よんちゃん よなかに よたよたよた』
    (月とふくろうに見下ろされている不思議な陶酔感)

    『ごーちゃん ごみばこ ごそごそごそ』
    (面白いと思った後に切なさが…)


     次は「ひのたまかぞえうた」で、ここでの切り絵風のコージさんの絵が、また不思議なムードを醸し出しており面白い上に、何故ひのたまなのか(笑)

    『ひとつ ひのたま ひろったら』
    (拾えるんだね)

    『ふろばで ふやけて ひのたま ふたつ』
    (あっ、増えた)

    『みけに みつかり ひのたま みっつ』
    (とてつもない危険を感じたってことね)

    『よあけに よろけて ひのたま よっつ』
    (えっ?)

    『いぬが いじめて ひのたま いつつ』
    (ショックだったのかな)

    『むすめに むこきて ひのたま むっつ』
    (まあ、嬉しいんだろうね…)

    『なみに なでられ ひのたま ななつ』
    (水に強いからこその、ひのたまってやつね)

    『やまの やきばで ひのたま やっつ』
    (またひとつの魂が…)

    『こだぬき ころげて ひのたま ここのつ』
    (助けようと思って…いいやつだな)

    『とおせんぼしたら ひのたま とお』
    (最後に上手いこと、まとまりました)


     次は、「ききたいかぞえうた」で、おそらく日頃、子どもが疑問に思っていることを歌ってるんじゃないかな?

    『ひとつ ひよこは ひっくりかえる?』
    (漫画のような二コマでの展開が面白い)

    『ふたつ ふくろう ふろばんするかな?』
    (ふふふ、するかなと聞かれてもね)

    『みっつ みみずに みみはある?』
    『よっつ よしきり よっぱらうかな?』

    『いつつ いのしし いがわるいかな?』
    (なんだか酒瓶みたいなの落ちてるんだけど)


     次は「へんなひと かぞえうた」で、タイトル通りなので、特に何も言うことはないというか、もう何でもありですが、ここでのコージさんのコラージュ風の絵は、いいアクセントになっていて、その奇妙な面白さに、ひとつのアートを感じました。

    『いちくん いちごの たねだけたべた』
    (大変そう)

    『にーくん にぼしの かばやきたべた』
    (うちわに風情が)

    『さんくん さといも すなふってたべた』
    (ププッ…)

    『よんくん ようかん よくにてたべた』
    (美味しいのかな?)

    『ごーくん ごまの かわむいてたべた』
    (なんだか、食べてばっかりだな)

    『ろくくん ろーるぱん ほどいてたべた』
    (あはははは!! 絵がロールパンに見えないし)


     最後は「すいぞくかんかぞえうた」で、水槽の中にいる生物たちを取り上げながら歌っていく、一枚絵として見ても、コージさんらしい美しさがありますが、もう駄洒落でございます(笑) でも楽しい!

    『一 いたちうお うちにいた』
    『二 にしきごい にひきこい』
    『三 さかさなまず さかさじゃまずい』
    『四 しーらかんす しらんかお』
    『五 ごくらくはぜ ごくらくあんぜん』
    『六 ろうそくがい ろうそくかいに』

     あとは是非、本書でお確かめを。

    • たださん
      土瓶さん
      コメントありがとうございます(^^)

      それ、私も知ってますよ。
      世代だったので。
      その後は、
      「二足でもサンダル」
      「三艘でもヨ...
      土瓶さん
      コメントありがとうございます(^^)

      それ、私も知ってますよ。
      世代だったので。
      その後は、
      「二足でもサンダル」
      「三艘でもヨット」
      でしたっけ。
      間違ってたら、すみません。
      久しぶりに思い出してみましたが、確かに口ずさみたくなりますね(^∇^)
      あちらは、次の数字へと繋いでいるのが面白いし、よく練られてますよね。
      2023/10/22
    • 土瓶さん
      4粒で~もゴマシオ。
      5台で~もロケット。

      というように、ものの数え方までわかるのがいいですよね~。
      4粒で~もゴマシオ。
      5台で~もロケット。

      というように、ものの数え方までわかるのがいいですよね~。
      2023/10/22
    • たださん
      楽しみながら覚えられる好例ですよね。
      私も子どもの頃、これで鯨は頭で数えるんだと覚えたと思います。
      楽しみながら覚えられる好例ですよね。
      私も子どもの頃、これで鯨は頭で数えるんだと覚えたと思います。
      2023/10/23
  • かぞえうたっていろいろあるんだなあ。

  • 「じゅうくん まんじゅう つぶしてたべた」

    岸田衿子さんとスズキコージさんという、すごいタック。読んでいくうちにハマっていきます。駄洒落。いきなり絵がすごいんだもん。(7分)#絵本 #絵本が好きな人と繋がりたい #かぞえうたのほん #岸田衿子 #スズキコージ #福音館書店

  • 『よみきかせのきほん』で知り、借りて読んだ。

    いちばで いぬが
    にわとり にらんだ
    さんま さかだち
    しか しらんぷり
    ごきげん ごりらに
    おどろく ろばのこ
    ななほしてんとう
    はちに はらはら
    くま くたびれて
    じゅうすを のんだ

    スズキコージさんの絵は、私にはグロテスクなのですが、この本、おもしろいです!
    見返しもギズモみたいで、ちょっとおもしろい。
    なーんかおもしろいなー、という絵本でした。
    ロールパンほどいて食べてる子クラスにいたなー、とか、納豆洗って食べる人もテレビでいたなぁ、とか、おまんじゅうはつぶれてたっておいしいんだ!とか、いろいろ思いました。
    はまる子はすごく好きだろうなぁ、という感じです。

  •  物の数え方が節になっているのでリズミカルに読めます。数字探し数え歌や火の玉数え歌など遊びながら読めるような工夫がしてあります。切り絵になっているページもあり、左右対象の絵が楽しめます。原色を多く使っていて、色づかいに特徴があるので見やすい絵になっています。

  • 5歳児に読み聞かせ。
    スズキコージファンの息子が図書館で選んできました。
    「へんなひとかぞえうた」でお腹をよじらせて笑い転げていました。

  • 5歳児の感想:面白すぎて★星マックス!「へんなひと かぞえうた」が面白かった!

  • 岸田吟子さんの文 スズキコージさんの絵で独特の世界観になっている。

  • 読み聞かせのイントロに
    数字にまつわる詩
    妖怪、動物、へんなもの

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著者プロフィール

1929年、劇作家・岸田国士の長女として東京府豊多摩郡に生まれる。立教女学院小学校、立教女学院女学校を経て、東京芸術大学油絵科に入学。1955年、谷川俊太郎の勧めで第一詩集『忘れた秋』を発表し、詩人としてデビューした。童話作家としても活躍し、1966年には画家の中谷千代子とコンビを組んだ『かばくん』でドイツ児童図書賞を受賞した。1973年、『かえってきたきつね』で産経児童出版文化賞大賞を受賞。

「2019年 『岸田衿子の詩による無伴奏男声合唱曲 うたをうたうのはわすれても』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岸田衿子の作品

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