ぎょうざつくったの (日本傑作絵本シリーズ)

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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834010701

感想・レビュー・書評

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  • お留守番の日に、お友達と餃子を作ることにしたウナちゃん。「ぎょうざならまかしとき」と言うズウちゃんに教わって、みんなで一生懸命作ってみたら、グチャグチャ グニャグニャ デコボコの見た目の餃子が山ほど出来あがってしまった。
    「まずそう」「へんなの」「ぼく もうかえる」
    食べもせず、片付けもせず帰ろうとするみんなを見て、ウナちゃんの胸の奥がドックン ドックンしてきて……


    やかましいくらい豪快な絵が楽しい。
    みんなで力を合わせて盛り上がったり、急につまらなくなったり、不安な気持ちが膨れ上がったり……そんな子供たちの気分のアップダウンに呼応するように、絵の大小の感覚や背景の描き込みがどんどんおかしくなっていき、迫力とドライブ感が増していく。特に、不安の表現は凄みたっぷり。
    救世主のように帰ってきた優しいお母さんの巨大さも、安心感があって、ちょっと笑えて、すごくいいな。


    同じ作者の『じいちゃんのよる』もとても好き。
    豪快!パワフル!な絵の印象が強いけど、「不安」を描くのが上手い作家さんだと思う。

  • お友達とお留守番をすることになったウナちゃん。

    遊んでいるうちにぎょうざを食べたくなりました。

    公園に行くと作り方を知っているというお友達が。

    ウナちゃんのおうちでみんなでぎょうざを作ることにしました。

    材料を引っ張り出して、しっちゃかめっちゃか大盛り上がり。

    なのにあとは焼くだけとなったところで、お友達が急にトーンダウン。

    「こんなんぎょうざとちゃう」「ぼくもうかえる」

    「かえったら あか~ん!!」

    急に突き放されたウナちゃんの気持ちを思うと切ないですね。

    子どもの頃、だれでも似たような経験があるのではないでしょうか。

    (大人になっても時にはありますね)


    それにしても、このおうちのお母さんお父さんのおおらかなこと。

    しっちゃかめっちゃかの現状を見ても、怒らずに抱きしめてあげられるなんてすばらしい!

    見習いたいところです。

    私ならぎりぎり怒らなかったとしても心の中ではこう思ってます。

    うわ~!マジか!!

    子どもたちだけで火を使わなくてよかった~!セーフ!!

    大量のぎょうざを廃棄することにならなくてよかった~!責任持って食べて帰ってね!

    【ころさんブログ ぎょうざの絵本3選 | 食×絵本 ぎょうざ(前編)】
    https://corosanblog.com/gyouza1/

  • 息子7歳1ヵ月
    息子が喜びそうな本を図書館から借りてきて読み聞かせ…最近は息子が一人で読むようになってきて、母はサミシイ。

    〈親〉
    絵が好き
    内容が好き ◯

    〈子〉
    何度も読む(お気に入り)
    ちょうど良いボリューム ◯
    その他 

    みんなでつくった餃子はおいしいね。
    でもつくりすぎだよ〜。

  • 女の子ウナちゃん、友達マミちゃん
    お母さんとお父さんが出掛けるので二人で留守番
    ぎょうざが食べたくなりみんなに作り方を聞いて回る
    やっとズウちゃん(男の子)が知っていたので、他のみんなも呼んでぎょうざをつくる
    材料が揃わなかったのでお肉の代わりに魚の缶詰を使ったり
    焼く前まで行ったけれど見た目が悪くてみんな悪口を言う
    気を悪くしたズウちゃんも帰るという
    ウナちゃんが泣きそうになったところにちょうどお母さんたちが帰ってきてやっぱりぎょうざを焼いてみんなで食べる

  • 親がいない間に自分達だけで何かをしてみたい。そう思っている子どもは絶対にいるはず。過去に子どもだった人達の中にも、そんなことを思った人がいるはずです。もしくは、もう事を起こしたかもしれません。

    本作は両親の留守に悪いことをしようと考えている子が出てきているのではありません。ただ好奇心や挑戦心で大人がいない間に友達と一緒に餃子を作ります。頑張って作ったのは良いけど台所は大変なことになってしまいました。さて、家に帰ってきた両親。その台所を見てとった行動は!?

    子どもに読み聞かせするむのも良いかもしれませんが、お子さんがいる人が自分のために読んでみても良いかもしれませんよ。

  • お留守番中に、耳で作った餃子…から、餃子を食べたくなって、子供たちだけで頑張って餃子、作ったとさ。包んで包んで…でも、子供たちだけでは焼けないよ、ねぇ。なので、手伝ってくれた友達は「もう、つまんないから帰る」と。泣きたくなって…。さて、どんな結末が?大阪のベタな子供たち、楽しそう。

  • 図書館で借りて読み。

    きむらよしおの本なので。
    餃子を作ってる間の楽しくて仕方ない勢いのある時と、友達みんなが帰りそうになって気持ちが不安や怒りで爆発しそうになってる時と、お母さんが帰ってきたときの安心したときとの、気持ちの移り変わりの描写が丁寧だなあって思った。子どもの時、こんな風にのど元に何かがグッとくることあったなあ。

  • ドックンドックンがのどまできて、のところでこちらもぐっと力がはいってしまう。
    自分で探してきた一冊。

  • ぎょうざが食べたくなる。
    子供らの逞しさ、行動力、そしてまだ子供だなあというところ。どれも愛しい。

  • ぎょうざ作りが大好きな息子は楽しそうに読んでいました。

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著者プロフィール

きむらよしお  画家・きむらよしおさんは、パワフルな画風、独特の着想と雰囲気が魅力の絵本を数多く手がけています。福音館からは、『ぎょうざつくったの』『ねこガム』『じいちゃんのよる』『わんニャン』(「こどものとも0.1.2.」2013年1月号)など。「最近、改めてひらがなの形の不思議に思い入っている」とか。「『ん』は鳥の嘴のようでもあり、西洋人の高い鼻のようでもあり、蛇行する棒のようでもあり、たくさん書き連ねると瓦のようにも見えてしまう……」今回の本では、タイトルを描き文字でお願いしています。

「2013年 『がむしゃら落語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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