レ・ミゼラブル(下) (福音館古典童話シリーズ)

  • 福音館書店 (1996年1月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (664ページ) / ISBN・EAN: 9784834013535

感想・レビュー・書評

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  • バリケードをたてての革命場面の描き方、迫り来るもの感じました。

    コゼットとマリユスの恋愛が実ってほしいと願う一方、ジャン・ヴァルジャンの心の内が分かり、辛かった。ジャン・ヴァルジャンの行動に付随した心情変化(一生消えることのない罪の意識、コゼットの幸せを思う気持ちとマリユスへの嫉妬)の描き方は、最後まで惹きつけられました。

    マリユスに心惹かれながらも、マリユスとコゼットのキューピット役だったエポニーヌの悲哀、ジャン・ヴァルジャンを追い続けるも、最後には葛藤で苦しむジャヴェールも忘れられません。

    小学生のころ、家にあった「少年少女世界文学全集」の『ああ無情』を読みました。主人公はジャン・ヴァルジャン、衝撃的な話、としか記憶に残っていませんでした。今回、完訳版ではないものの、読了後の満足感はこの上なかったです。貧困がどれだけ人の心をすさんだものにするか、人が人を裁くことの難しさ、愛の力.... 学びの多い壮大なドラマでした。感動の嵐!読めて良かった!

  • 16歳の私の人生を変えた本。
    感想はこの一言に尽きます。上下合わせて1週間で読みきりました。福音館書店童話シリーズは挿し絵も良く、地獄のような私の人生と人生観を変えてくれた本です。死ぬまでに読んで絶対後悔しない本です。

  • 下巻は飛ばしよみ多し。政治的見解、マリユスとコゼットの逢引シーン、最後の暴動シーンなどなど、特に。なにしろジャン・バルジャンとジャヴェールがいい。無情だが美しい。翻訳もののいいところはネイティブにとってはときに退屈な古語を必然的に現代語訳されることでかえって臆せず楽しめるということ。

  • 半端ではない面白さだった!こんな名作を創り出したことにユゴーに感謝。ユゴーの他の作品も読んでみたくなった。そして必ずフランス語版も手に入れる。できればまたフランス行って買えたらいいな、と思う。
    登場人物の感想として、まずコゼット。大きくなったコゼットが美しさと幸福に包まれていてよかった。映画ではアマンダ・セイフライドが演じたらしいけど、あの美しさなら納得だし、想像がしやすかった。
    次にマリユス。やっぱりマリユス君にあまり心動かなかった。良い奴だろうけど、なんとなく要領の悪いような…でもエディ・レッドメインで想像するとなんとなく憎めなくなった。そしてジャン・バルジャン。彼の最期はページを捲る手が止まらなかった。正に怒涛の人生。人間的な部分を持ちつつ聖人であろうとする姿勢。最期にコゼットに会えてよかった。おまけにジルノルマン。上巻の時から思ってたけどやっぱり良い人…というか面白い人だ。口が悪く頑固だけどマリユスを真っすぐ愛していた。ジルノルマン嬢も、なんとなく掻き回してくるのかなぁ、と邪推してたけど、結局良い人だった。マリユスにとっては反面教師としても、最終的には老ジルノルマンのおかげじゃないかな、と思う。
    自分も結婚式は2/16(火)マルディ・ガレにしたいなぁと思うのは感化されすぎかも…しかしそれほど面白い作品でした。文句なしの星5つ!

  • この本を贈られたのは中学生の時だった。当時最後まで読んだんだっけ。途中でやめたんだっけ。
    本書は小中学生も対象読者らしいが、革命の場面などは政治的な話も絡んできて当時の歴史がある程度わからないと少々難しい気がした。しかしながら、登場人物の心理描写や背景、その場の情景が大変丁寧に書かれており感情移入しやすい。
    ジャベールに追われ修道院に逃込む場面、顎下まで汚水に浸かりながら下水道を進む場面の緊迫感はこちらもハラハラした。あらゆる葛藤、愛の形が書かれた物語。ページ数も多く読み応え十分。一度読んで損はない素晴らしい作品。 ただ実は個人的にはもう少し若い日に読むべきだったと後悔している。
    年齢を重ねて経験を積んだせいか、どうも素直に読むことができなかった節があるのだ。 ジャンヴァルジャンにはもう少し狡くなってほしいし、ガブローシュにはその辺で一旦引き上げなさいと言いたいし、ファンティーヌにはなぜその状態で子供を作ったの、なぜテナルディエなんかに預けたの。などと差し出がましいのは承知でうっかりお説教してしまいたくなるのだ。このような感想は大変野暮であり、そもそも私のお説教通りに登場人物が動いてしまうと物語は成立しないのだが。
    もう少し年齢を重ねてから再び読むと、また違った想いになるかもしれない。

  • 1832年6月5日、ラマルク将軍の葬儀。ミュージカルで流れる、♪Do you hear the people sing?♪の合唱が聞こえてきます。この場面は、映像や音楽にはかなわないかな。BGMスタートです。

    一人の女が叫んだ。「始めるのは、早すぎる」。きっと、熟していなかった。あと16年(一世代)、二月革命まで待つ必要があった。歴史を振り返れば。
    七月革命で発足した七月王政は、フランスの産業革命期ともあいまって、ブルジョワジーの社会改革に過ぎない。したがって、革命の中心となる労働者・プロレタリアートの反発が蓄積されるまで、まだ時間がかかった。

    暴動の最中、ジャヴェールが、”神に辞表を出す”。彼なりに、悪を憎み、悪を許さず、犯罪者は犯罪を繰り返すという信念で生きてきた。その信念に自分の行動が許せなかった。変わることを否定することは即ち生きることが許されないことなのかもしれない。

    ジャン・ヴァルジャンの最期の言葉が、長い物語を締めくくる。「私に二本の燭台をくださった方が、天から私のことを見て、果たして満足していらっしゃるかどうかは、私にはわからない。だが私はできるだけのことはしてきた。」そう、人は変われるんだ、と。

  • たった一切れのパンを盗んでしまった男が、それをきっかけに驚くような数奇な運命をたどります。愛とは、人生とは、人間とは、考えさせられるストーリーです。

  • 餓死しそうな女の子の為に盗んだパン1切れで19年の監獄生活を送ることになったジャン・バルジャン。19世紀のフランスの社会情勢や人々の暮らしも描かれています。ミュージカルや映画にもなった傑作です。二部作の下巻です。

  • 不朽の名作の下巻。長く感じるかもしれないが読む価値はあるのではないだろうか。

  • 改心して、何があっても正義を貫いて
    利己的な欲望を取り払い自ら自分の光さえ手放す
    勇気、すごい

    色んなレビューにあったけどこの一言に尽きる
    あぁ無情

  • 12/29~1/4
    長かった!
    しかし、原作の半分程度とわかり、驚いた。

    バリケードのシーンが長く描かれていたけど、全体を通しての迫力がすごい!
    TVなんかじゃとても表現できないと思った。

    ジャン・バルジャンが崇高すぎて本当に胸が痛くなった。
    コゼットを嫁に出してからのジャン・バルジャンの寂しさがもう、読んでいて耐えられなかった。

    父にフランス革命前後のフランスのことを聞くと必ず出てくるレミゼラブル。
    民衆の生活がいかに苦しかったか、ひしひしと伝わってきた。

    次はバリケードについて知りたい。

  • 平成28年11月の特集「アートの本」

  • 原著の半分以下に削ったとはいえ、読み応え十分。数ある抜粋版の「レ・ミゼラブル」の中でも「いちおう読みました」と胸を張って言えるだけの分量はあると思う。小中学生が読むのならなおさら。情報量が多すぎて若い読者には骨が折れるかもしれないが、読み終わった後の充足感と達成感は何物にも変えがたいものだと思います。
    ミュージカルや映画で知っているあのシーンやこのシーン、ああ、こういう背景があったのかとその奥深さに驚かされます。舞台化や映像化はどうしても歴史的背景、人物の内面等が端折られることが多いので、やはり原典に当たることは大切だなあ、と。

    さて、ここからはネタバレというか、私の個人的な見解。
    「レ・ミゼラブル」のヒロインは誰か?
    登場する主要な女性は前半ではファンテーヌ。田舎から出てきたパリのお針子で、若い伊達男に騙されて生んだ子供がコゼット。彼女の悲惨な人生にジャン・バルジャンが関わることで、物語が大きく動き始めるいわば「レ・ミゼラブル」の土台となった人物。
    彼女の娘コゼットが、おそらくは「ヒロイン」といわれるのだろうが、齢2才で登場し、ファンテーヌが故郷へ帰る道すがらうっかりテナルディエ夫婦に預けてしまったことが不幸の始まり。母子二代にわたってテナルディエ夫婦から徹底的に搾取されるが、5才になったころジャン・バルジャンに救い出される。それから、ジャン・バルジャンの生きる糧、すべての愛の対象となって美しい娘に成長する。
    そして、もうひとり、テナルディエ一家の長女エポニーヌも忘れてはならない。幼い頃は居酒屋を営んでいた親の元でなに不自由なく暮らし、奴隷のように扱われていたコゼットをいじめるいやな娘であったが、落ちぶれてパリのぼろアパートに一家でひしめき合って暮らす頃には、掃き溜めに鶴のような美しさと、したたかな賢さを身につけた娘に育っていた。しかも、コゼットに恋する隣人の青年マリウス(本書ではマリユス)に叶わぬ思いを抱いている。コゼットとマリウスの間を妙に取り持ったり、引き離そうとしたり恋する娘の複雑な行動を取る。ミュージカルではむしろ彼女がヒロインとして重要なポジションを与えられるのもうなずける「もうけ役」。
    で、やっぱり物語の序盤から最後まで登場するのはコゼットなので、ヒロインはコゼットなのかなあ、とも思うのだが、この人、最初から最後まで、自分の意思ではほとんどなにもしない。ただただ運命に流されるだけ。ところが、彼女に関わった人間、特に男たちがことごとく運命を狂わせるように見える。テナルディエはコゼットをダシにファンテーヌから金を搾り取り、ジャン・バルジャンはファンテーヌの哀れな人生と関わったためにコゼットを救い出す。資産家の勘当息子マリウスは偶然出逢ったコゼットに恋をして、後に相思相愛に。唯一関係がなかったのはジャベール刑事くらいだが、ジャン・バルジャンを追い詰めることによって間接的に関わっていると言えないこともない。とにかくコゼットの「何もしないヒロイン」度に、私は唖然としてしまった。こういうのって、あり?!逆に言うと、運命のすべてがコゼットを中心に回っているのだ。
    というわけで、コゼット最強ヒロインということで、ファイナルアンサー?

  • とりあえず長い…^_^;下巻合わせて1200pほどあったので、最後はもうヘトヘトですよ。でも原作はさらにその倍あるとか∑(゚Д゚)ユゴーさんすごすぎ。

    これを読んでからミュージカルや映画を見るとテンポすごく早く感じます。「あ、ジャンバルジャンもうコゼット迎えに行っちゃったのね。」「マリウスとコゼット会うの早いな。」みたいな。
    それにしてもテナルディエの最後はたまげました(笑)まさかやでΣ( ̄。 ̄ノ)ノ!

    長いだけあって、ミュージカルや映画で書ききれていないところが丁寧に説明されていて時代背景やキャラクターの背景がよく伝わってきました☆
    誰も憎むべき人がいないところがこの作品のすばらしさだと思います。

  • ジャン・ヴァルジャンが愛するコゼットの為に、コゼットの恋人のマリユスを戦火から助け、二人を結婚に導き、二人の幸せの為に、自分の気持ちを押し殺して二人から距離を置く。レ・ミゼラブル(みじめな人々)な話。

    最期は感動した。朝の通勤電車の中で一人感動に浸っておりました。ジャン・ヴァルジャンとはなんて偉大な人なんであろうか。自分の良心に正直に生きるというのは、こんなにも辛いことなのかと思うのと同時に、それが報われたときの感動の大きさに涙。
    今から約200年前にこんな物語を創った作者もすごい。昔から変わらない価値観というのもあるんだなと思った。
    余談だが、本書はハードカバーで上下巻合わせて1200ページぐらいだったが、原書はその倍ぐらいらしい。すごいょユゴー。

  • 最初から最後まで飽きさせるということがなく、読了後に人の崇高さまで感じさせてくれる作品。涙が溢れて仕方なかった。この物語の素晴らしいところのひとつは、登場人物の何者をも、憎むことが出来ないことであると思う。

  • 平安をとりもどしたかのようにみえたジャン・ヴァルジャンとコゼットの暮らしに、再び暗い影が……。揺れる人びとの心の深淵を描きながら、物語は一気にクライマックスへ。

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著者プロフィール

清水正和

「2005年 『海底二万海里(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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