レ・ミゼラブル〈下〉 (福音館古典童話シリーズ (32))

  • 福音館書店
4.25
  • (19)
  • (7)
  • (10)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 135
感想 : 18
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (664ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834013535

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 16歳の私の人生を変えた本。
    感想はこの一言に尽きます。上下合わせて1週間で読みきりました。福音館書店童話シリーズは挿し絵も良く、地獄のような私の人生と人生観を変えてくれた本です。死ぬまでに読んで絶対後悔しない本です。

  • 下巻は飛ばしよみ多し。政治的見解、マリユスとコゼットの逢引シーン、最後の暴動シーンなどなど、特に。なにしろジャン・バルジャンとジャヴェールがいい。無情だが美しい。翻訳もののいいところはネイティブにとってはときに退屈な古語を必然的に現代語訳されることでかえって臆せず楽しめるということ。

  • 半端ではない面白さだった!こんな名作を創り出したことにユゴーに感謝。ユゴーの他の作品も読んでみたくなった。そして必ずフランス語版も手に入れる。できればまたフランス行って買えたらいいな、と思う。
    登場人物の感想として、まずコゼット。大きくなったコゼットが美しさと幸福に包まれていてよかった。映画ではアマンダ・セイフライドが演じたらしいけど、あの美しさなら納得だし、想像がしやすかった。
    次にマリユス。やっぱりマリユス君にあまり心動かなかった。良い奴だろうけど、なんとなく要領の悪いような…でもエディ・レッドメインで想像するとなんとなく憎めなくなった。そしてジャン・バルジャン。彼の最期はページを捲る手が止まらなかった。正に怒涛の人生。人間的な部分を持ちつつ聖人であろうとする姿勢。最期にコゼットに会えてよかった。おまけにジルノルマン。上巻の時から思ってたけどやっぱり良い人…というか面白い人だ。口が悪く頑固だけどマリユスを真っすぐ愛していた。ジルノルマン嬢も、なんとなく掻き回してくるのかなぁ、と邪推してたけど、結局良い人だった。マリユスにとっては反面教師としても、最終的には老ジルノルマンのおかげじゃないかな、と思う。
    自分も結婚式は2/16(火)マルディ・ガレにしたいなぁと思うのは感化されすぎかも…しかしそれほど面白い作品でした。文句なしの星5つ!

  • この本を贈られたのは中学生の時だった。当時最後まで読んだんだっけ。途中でやめたんだっけ。
    本書は小中学生も対象読者らしいが、革命の場面などは政治的な話も絡んできて当時の歴史がある程度わからないと少々難しい気がした。しかしながら、登場人物の心理描写や背景、その場の情景が大変丁寧に書かれており感情移入しやすい。
    ジャベールに追われ修道院に逃込む場面、顎下まで汚水に浸かりながら下水道を進む場面の緊迫感はこちらもハラハラした。あらゆる葛藤、愛の形が書かれた物語。ページ数も多く読み応え十分。一度読んで損はない素晴らしい作品。 ただ実は個人的にはもう少し若い日に読むべきだったと後悔している。
    年齢を重ねて経験を積んだせいか、どうも素直に読むことができなかった節があるのだ。 ジャンヴァルジャンにはもう少し狡くなってほしいし、ガブローシュにはその辺で一旦引き上げなさいと言いたいし、ファンティーヌにはなぜその状態で子供を作ったの、なぜテナルディエなんかに預けたの。などと差し出がましいのは承知でうっかりお説教してしまいたくなるのだ。このような感想は大変野暮であり、そもそも私のお説教通りに登場人物が動いてしまうと物語は成立しないのだが。
    もう少し年齢を重ねてから再び読むと、また違った想いになるかもしれない。

  • 1832年6月5日、ラマルク将軍の葬儀。ミュージカルで流れる、♪Do you hear the people sing?♪の合唱が聞こえてきます。この場面は、映像や音楽にはかなわないかな。BGMスタートです。

    一人の女が叫んだ。「始めるのは、早すぎる」。きっと、熟していなかった。あと16年(一世代)、二月革命まで待つ必要があった。歴史を振り返れば。
    七月革命で発足した七月王政は、フランスの産業革命期ともあいまって、ブルジョワジーの社会改革に過ぎない。したがって、革命の中心となる労働者・プロレタリアートの反発が蓄積されるまで、まだ時間がかかった。

    暴動の最中、ジャヴェールが、”神に辞表を出す”。彼なりに、悪を憎み、悪を許さず、犯罪者は犯罪を繰り返すという信念で生きてきた。その信念に自分の行動が許せなかった。変わることを否定することは即ち生きることが許されないことなのかもしれない。

    ジャン・ヴァルジャンの最期の言葉が、長い物語を締めくくる。「私に二本の燭台をくださった方が、天から私のことを見て、果たして満足していらっしゃるかどうかは、私にはわからない。だが私はできるだけのことはしてきた。」そう、人は変われるんだ、と。

  • たった一切れのパンを盗んでしまった男が、それをきっかけに驚くような数奇な運命をたどります。愛とは、人生とは、人間とは、考えさせられるストーリーです。

  • 餓死しそうな女の子の為に盗んだパン1切れで19年の監獄生活を送ることになったジャン・バルジャン。19世紀のフランスの社会情勢や人々の暮らしも描かれています。ミュージカルや映画にもなった傑作です。二部作の下巻です。

  • 不朽の名作の下巻。長く感じるかもしれないが読む価値はあるのではないだろうか。

  • 改心して、何があっても正義を貫いて
    利己的な欲望を取り払い自ら自分の光さえ手放す
    勇気、すごい

    色んなレビューにあったけどこの一言に尽きる
    あぁ無情

  • 12/29~1/4
    長かった!
    しかし、原作の半分程度とわかり、驚いた。

    バリケードのシーンが長く描かれていたけど、全体を通しての迫力がすごい!
    TVなんかじゃとても表現できないと思った。

    ジャン・バルジャンが崇高すぎて本当に胸が痛くなった。
    コゼットを嫁に出してからのジャン・バルジャンの寂しさがもう、読んでいて耐えられなかった。

    父にフランス革命前後のフランスのことを聞くと必ず出てくるレミゼラブル。
    民衆の生活がいかに苦しかったか、ひしひしと伝わってきた。

    次はバリケードについて知りたい。

全18件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1802年-1885年。フランス・ロマン主義を代表する詩人・小説家・戯曲家。10代の若さで詩人として国王ルイ18世に認められるなど、早くから頭角をあらわす。すぐに戯曲や小説を発表するようになり、1831年に『ノートル=ダム・ド・パリ』、1862年にフランス文学界の頂点といわれる『レ・ミゼラブル』を発表して、不動の名声を獲得。政界にも進出したが、激動の時代により亡命生活も経験している。

「2022年 『ノートル=ダム・ド・パリ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ヴィクトル・ユゴーの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×