子どもへのまなざし (福音館の単行本)

著者 :
制作 : 山脇 百合子 
  • 福音館書店
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本棚登録 : 1235
レビュー : 165
  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834014730

作品紹介・あらすじ

児童精神科医が語る、乳幼児期の育児の大切さ。

感想・レビュー・書評

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  • 子供が乳幼児の頃読んで、乳幼児の頃はいくらでも甘やかしても大丈夫、という視点に和ませられた。
    (知人は、逆にこんなに頑張ってるのにもっと応えろってこと?厳しい…という気持ちになったそう。)


    最近になって少し読み返し、不登校になる子供はだいたい友達からものを学べない、自分の気持ちを表現できない、というところは、
    知りあいの子を思うと、…そうかな…??と思う部分もあり、ちょっとまだわかりません。

    しかし、大人から学ぶこと、大人がみて感心することよりも、子供達が友達から教えられ教えあえることの個人的社会的な重要性が書かれていることに納得しました。


    優しい口調で好きなのですが、優しいだけに「幼少期にこんなことされてるからこんな大人になっちゃう」という断定が厳しく感じられることもある気がしました。

    色んな幼少期を過ごした大人がいて、そこでもう取り返しがつかないということはないから子供達を見守ることが出来るのだと信じたいです。

  • 2010年妊娠中に購入。

    時々ぱらぱらページをめくって読んでる。
    自分の子供を大事に育てていこう、と素直に思える本。
    子供に向き合う姿勢を見直すことができる本。

    2012年10月追記。
    子供がもうすぐ2歳。最近主張が激しくなってきた。どうしたらいいのかわからないときに、パラパラ読んで、気持ちを切り替えてる。


    2013年3月追記。
    イヤイヤ期真っ最中(2歳4ヶ月)。この子のために叱ってるのか、自分のために叱ってるのかわからなくなることがたまにあるので読み返してる。
    ・相手が私のことをどう思っているのかというのは、私が相手をどう思っているかとほぼ同じ
    ・こちらが相手を好意的に思えれば、相手だって必ず、そういう風に思うようになる(p58)

    (2016年7月)
    他の二冊「続・子どもへのまなざし」「完・子どもへのまなざし」も購入したけど、結局この本に戻ってくることが多い。
    下の子が産まれ、上の子に今までのように丁寧に向き合う余裕がなくなってきた。来年は就学も控えているので、いろんなことで頭がいっぱい。
    赤ちゃん返りなのか、わざとなのか、うっかりなのか、困らせるようなこと(小さなことから命にかかわることまで)をしてくることが増えた。つい、大声で怒鳴ったり、げんこつしたり、「あんたはアホなんか!?」みたいな叱責をしたりすることもあって、毎日反省したり、自己嫌悪で泣いたりしている。

    p60 親のほうが「それでいいんだよ、それでいいんだよ」といいながら、親のやるべきことをやってさえいれば、たいていは不足のない子に育っていくのだと思います。人の善意を信じられる子どもは、基本的には、親にそのように思われ、育てられた子どもだと思います。

    p69 親は大きくなってからでも、子どもを受容してあげればいいのです。小学生になろうと、中学生になろうと、その意味は大きいのです。必要なだけ十分受け入れてあげるべきだと思います。

    (2017年6月)
    上の子Fが小学校に入学して2か月ちょっと。
    「宿題やったの?」とか「さっさと準備して」とかいうことが増えてきた。どうしたもんかなー、と思って開き。

    ・幼い子どもにとって、母親は生きていくよりどころとして、かけがえのない基本的な存在です。子どもが健全に育っていくために、母親にたいして、どれだけプラスのイメージをもつことができるかが、とても大きな意味を持ちます。
     親の側からは、自分の子どもをまるごと、そのまま承認できるかという問題があります。それは、子どもに対して、「こうあってくれたらいい、ああでなくてはいやだ」と、そういう気持ちをもちすぎないことです。これは親の在り方の理想ですよ、けれども、それに近づける親ほど、子どもにとって安らげる親なのです。条件付きでない愛情を与えてくれる、こういってもいいと思います。(p298)


    ・いちどはどこかで、だれかに全面的に受容されることを経験しなくては、子どもは本当は前には進めません。そういう時親は、大きくなってからでも受容してあげればいいのです。小学生になろうと、中学生になろうと間に合うのです。十分、それはやってあげるべきことなのです。(p310)

  • 確かに小さい時に「だっこ」とねだっても「自分で歩きなさい!」と怒られた記憶しかありませんが、常に抱っこをしてあげたとしてもその後歩けない人間になんてならないんですよね。いかに小さい時に愛情と手間をかけられるかが重要なのだと骨身にしみて分かりました。でも子供に対して常に受け入れ準備万端の状態を保つって難しいんですよね…。って言い訳になっちゃうんで反省します。

  • 地に足のついたアドバイスと繰り返しのメッセージ。読んでると子育てが楽しみになってくる。たぶんそう思うっていうこともよいことだ。いとこのおねえさんに教えてもらった本。
    乳幼児期の育児の基本原則は、可能なかぎり子どもの要求を満たしてあげるように心がけながら育てること。望んでいることをしてあげることと、望んでもいないことをする過剰干渉は、違う。なにを望んでいるのか、わかってあげる、考える過程を、楽しむ。夫婦仲良く、困ったことは人に相談して、子どもどうし関わる機会をもつ。妊娠中の母親の気持ちと赤ちゃんのつながりの話も面白かった。実際みえるらしい。一章一章勉強になることが多い。
    名著。

  • 過保護と過剰干渉はちがう。子供の望むことを望むだけ応えて叶えてやるのが、過保護。現実には望むすべてを叶えることは困難で、過保護で子供がうまく育たないなんてことはない。混同される過保護とは、実際には過干渉。子供が望まないことを与えて期待を押し付けるような場合で、子供はありのままの自分、今の自分が受け入れられないと、感じてしまう。例えば行き過ぎた英才教育などは、子供の意思を無視している点では、暴力を伴わない虐待とも言える。
    豊かになり過ぎた現代の親は、我慢の必要なく育ち、子供の希望より自分の欲望を優先する傾向が強い。
    他にもいろいろと身につまされるようなことが書かれていて、これから育児を始めるためのいい羅針盤となりそうだ。

  • 育児書はあまり手に取りたくない,情報過多になって迷走しくないと思って選んだ一冊。子どもを育てるということは大きな責任を伴うけれど,とっても意義深い幸せ過ぎることなんだと改めて思う。この本には子ども(特に幼少期)にどういった意識で親が子どもに接しなければならないかが明快に書いてある。本来それは本で読んで得るのではなく,自分の親はそうしてくれたなぁってこうだったなぁって自然にできるのが理想。私はこの本を読んで,私の両親はそうだったなぁって思い出した。もちろん全く本の通りではないけど,核心部分は完全受容してくれたなぁと。
    強い意識をしなくとも子どもの笑顔や喜ぶ姿に自分自身が大いに喜びを感じ,子どもの希望にこたえられることに幸福を感じる親になりたい。

  • アマゾンカテゴリー1位だったのと、何かとおすすめ本でこの本がでてくるので、読みました。パラパラ見てるときは、「知っていることばかりだ」と思いました。母子同室がよい、なんて今更…って感じだけど、この本が出された頃は、こういう事がまだ浸透していなくて、こういう人がいたから当たり前になりつつあるんだろうな、と思いました。と、思っていまみてみると97年発行、そんなにも古くないか。

    この後に読む本で、この本に書かれていることって日本の子育ての基本なんだと思った。特にすごく変な事はかかれてなくて、普通の事の後押し、みたいな事が多いけど、それって日本文化の中での普通なんだな、と思った。
    オオカミ少女の例がよくでてくるが、あの話は作り話だったという説もあるので、それは説得力のある例にはならないと思う。
    ーーーーーーーーーーーーーーー

    だっこおんぶなどは、子供がしてほしがったら、好きなだけしてあげるのがいい。しない事で自立心が育つということはない。乳児期に、そういう安心感をきちんと与えてあげたら、その安心感がある子は、幼児期から自立してゆく。基本になるから、やりすぎは気にしなくて、どんどんしてあげればいい。

    一人で子育て(夫の帰りがおそい、祖母の助けなし)している人ほど育児不安に陥りやすい。

    子供の思いやりの心は、だれかがだれかを思いやっている姿を日頃からたくさん見る必要がある。親が模範を示さなければ。

  • こういうのを読むと、子どもに優しくしないといけないと思います。
    まあ、長続きはしないのですが……。

    まあでも、短い間だけでも、そういう気持ちにさせてくれる、心をホッとさせてくれるというえのは、大切なことだと思います。

    しあわせな子どもを育てるためには、自分がしあわせでなければならない。

    実は、わたしはけっこう子どもに厳しい人です。
    人間的に余裕がないのかもしれません。
    好きなので、すぐにくっつきに行ったりはするんですけどね。

    子どもと接する機会のある人は、読んでほしい本です。

  • 2014年2月1日読了。どこの児童館にも置いてある、育児書の定番。新生児期には特に「子供の欲求を充たしてあげる・あるいは充たそうと最大限努力する」ことが重要で、赤ちゃんの「欲求を充たされた」という感覚が、その後の基本的な人間への信頼感というものの醸成につながる、というのが主張。そのような信頼感が育っていない早期に「甘えさせない」「きびしくしつける」という行為を親がしてしまうと、それは子供に我慢強さ・忍耐を設けるというよりも、自分でものを考えることを放棄し親や他者に判断基準をゆだねてしまう「他律的」人間となってしまったり、基本的に人間を信じられず、完ぺき主義的に自分のルールから逸脱できない・または人が見ていないところでルール違反を繰り返すような人間になってしまうケースが多い、ということか・・・。子供を信じて、子供が自ら学ぶのを「待つ」、それが教育なのだろうか。「ほんとにそうか?もし失敗したらあんたが責任取ってくれんの!?」と思わないでもないが、一つ重要な指針を得た気もする。読んでよかった。

  • 乳幼児期は子どもの要望をできるだけ叶えてあげることで信頼感が育まれ、子どもは課題を乗り越え、健全に育つことができ、人間性の基盤が形成されるという佐々木先生からのメッセージ。

    印象的だったのは、甘やかすと甘えさせるは違うという話。夜泣きしても3日くらい手を出さずにいると、泣かなくなる赤ちゃんも出てくる。ほらあやしすぎるのは良くない、子供の自立を遅れさせると主張する人もいますが、それは自立心がついたのではなく、諦め易く打たれ弱く育ってしまうことが多いんだそうです。

    出来るだけ子供の声を聞き、可能な限り叶えてあげる。家事などですぐにできない場合は、「順番」を教えてあげる。それで「待つ」ことを覚える。赤ちゃんが笑顔の時は一緒に笑って喜んであげる。目一杯甘えさせて親や周りの人達を信頼させる。それで子供は挑戦や自律ができる。

    おもちゃを好きなだけ与えたり、出来ることを親が代わりにやってあげる「甘やかし」とは違うこと。

    ※これは自分と時間に余裕がないと誤りそう(*_*)

    エリクソンの「発達段階」を背骨に書かれいて、「生涯発達の理論」で書かれていることは育児だけじゃなく、人材育成・マネジメントの視点で読んでも学び・気づき・知見が得られるんじゃないかなぁ。

    面白かった☻

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著者プロフィール

佐々木 正美(ささき まさみ)
1935年8月25日 - 2017年6月28日
群馬県前橋市生まれの児童精神科医で、専門は児童青年精神医学。川崎医療福祉大学特任教授、ノースカロライナ大学医学部精神科非常勤教授。
新潟大学医学部を卒業後、ブリティッシュ・コロンビア大学、小児療育相談センターなどを歴任。自閉症治療教育プログラム「TEACCH」を米国から日本に紹介し、研究を続けてきた。
代表作に『子どもへのまなざし』シリーズがある。主な受賞歴として、糸賀一雄記念賞、保健文化賞、朝日社会福祉賞、エリック・ショプラー生涯業績賞などを受賞。

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