魔女の宅急便 その3 (福音館創作童話シリーズ)

著者 :
  • 福音館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834017045

作品紹介・あらすじ

待望のシリーズ三作目。魔女のキキは16歳になりました。キキの住む粉置き場へ、ケケという12歳の女の子が転がりこんできます。ケケは、ふしぎな力をつかって宅急便の仕事を横取りしたり、とんぼさんとのデートにいあわせたりして、キキをこまらせます。自由奔放で生意気なケケに反発しながら、キキも影響をうけてすこしずつ変わっていきます。ふたりが自分にとってたいせつな何かをもとめて成長する姿がさわやかに描かれます。

感想・レビュー・書評

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  • コリコの町に住むようになって4回目の春を迎え、キキは16歳に。
    今回はケケという生意気な魔女(?)の出現により心がかき乱される。ジジも家出してしまったり、自分の大切にしている物が全部ケケに取られてしまうんじゃないかと不安になり、自分を見失ったり…。私もこんな体験があるので、キキの気持ちに凄く共感できた。
    結局、ケケは去り、キキは自分の気持ちにも気付けて良かった。ケケは本当は悪い子じゃない寂しい子なんだなと思ったけど、やっぱりこういう子は苦手だ!と大人気なく思ってしまった成長できない私(^_^;)

  • 「待望のシリーズ三作目。魔女のキキは16歳になりました。キキの住む粉置き場へ、ケケという12歳の女の子が転がりこんできます。ケケは、ふしぎな力をつかって宅急便の仕事を横取りしたり、とんぼさんとのデートにいあわせたりして、キキをこまらせます。自由奔放で生意気なケケに反発しながら、キキも影響をうけてすこしずつ変わっていきます。ふたりが自分にとってたいせつな何かをもとめて成長する姿がさわやかに描かれます。」

  • キキ、16才。コリコの町にもすっかり馴染んでみんなからも頼りにされるように。
    でも、この巻のキキはいつも心がざわざわしている。それは、もう一人の魔女、ケケが来たから。ジジに、あたしの猫ちゃんになってと言ったり、キキの親しい人といつの間にか仲良くなっていたり、自分の場所をとられていくようでおもしろくないキキ。ジジにやつあたりしているシーンはとても嫌だった。でも、ケケもキキがうらやましくてうらやましくて堪らなかったみたい。ケケにもジジのような黒猫がいたら、きっと猫かぶり病にも、横取り屋さんにもならなかったのに。

    嫌な自分にあって、また少し大人になったキキ。これから、どんな女性になっていくのか楽しみです。

    最後のタカミ カラさんの歌が心に残ります。

    ひざを かかえて うなだれて
    なにかを さがして
    自分で 自分の ひとみをのぞく

    弱気な あなた
    窓の むこうに 風はふくのに
    手をふる ひとも きっと いるのに
    あなたのなかに 笑顔も あるのに

    自分が 自分に 出会うとき
    あなたにも いつかある
    自分が 自分に 出会うとき
    あなたにも きっとある

  • 読みやすさに惹かれてどんどん続きを手にとってしまうこのシリーズ。
    個人的にはこの話はとってもイライラしてしまいました(^^;。タイトルにもある「もうひとりの魔女」というのが、私にとってはもう〜腹立つ!!!という感じ。キキが嫌がる様子を読みながら、もっと怒れ!とムキーとなっていた私です(笑)。
    でも、キキが年齢を重ねて少しづつ大人っぽくなっていく様がいいですね。少女らしいところから女性らしくなっていく心の動きにわくわくしました。

  • 再読。

    キキが自分自身を見つけて掴むまでの葛藤や妬みが描かれたシリーズ3冊目。
    ケケという存在がキキに悪影響を及ぼしたり、時には気づきのきっかけをくれたり……。
    子供の時に読んだ時はキキの様にモヤモヤしたりしたけど、今読んだら昔読んだ時と捉え方が違って驚いた!少しは大人になったということかしらねぇ。
    少し読むのがキツイけど、私はこの3冊目が好きです。

  • ケケの登場に読んでいる自分もやきもきしながらキキと共に行動する。ジジに八つ当たりしたり、すねたり今回はケケの登場でトンボさんとの距離も縮まる。古いしきたりを壊してオシャレして出掛けたキキ居心地悪くてまた元の黒服に戻す。どんな大人に成長するのか楽しみ。そしてケケがどんな魔女になるのか、ケケの成長もみてみたい。

  • ケケの登場にヤキモキするキキ
    映画でのヤキモキが1巻丸ごと続くような感じで、読むのが少し辛かった
    一つずつ仕事をこなしながらも、いろんな感情に振り回されて空回りして
    たくさんたくさん成長したみたい

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    魔女の宅急便 その3
    ~危機ともうひとりの魔女

    2000年10月20日 初版発行
    2001年4月10日 第4刷

    著者:角野栄子(かどの えいこ)

    画家:佐竹美穂(さたけ みほ)

    発行所:株式会社福音館書店

  • 番外編のケケの物語を先に読んでしまっていたので、序盤はケケとの関係に少しもやもやしてしまった。

    ジジと離れた時間があったけれど、お互いが大好きだと再確認できてよかった。

    全て完璧で心が綺麗すぎる主人公より、キキのように心が不安定ながらも成長する姿をみれるのもこの作品のいいところだと思う。

    【読書時間 2時間28分】

  • 16歳になったキキ。町の人々からも信頼され、生活も充実してきたかと思いきや、不思議な少女ケケの出現によって心をかき乱され、自分自身を見つめ直さなければならなくなる。キキの晴れない気持ちとともに、終始もやもやとした感覚が続く巻。彼女にとって何よりも大切な「飛ぶ」ことと、終盤の「落ちる」シーンの対比がとても印象深かった。

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著者プロフィール

1935(昭和10)年、東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、出版社に勤務する。25歳の時からブラジルに2年間滞在し、その体験をもとにしたノンフィクション『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。著書に『ズボン船長さんの話』『小さなおばけ』シリーズ、『魔女の宅急便』『ぼくびょうきじゃないよ』『おだんごスープ』『ラストラン』など数多くの絵本・児童文学作品がある。産経児童出版文化賞大賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文学賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など受賞作品多数。

「2017年 『いろはにほほほ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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