ふるさとは、夏 (福音館文庫 物語)

著者 :
制作 : 小林 敏也 
  • 福音館書店
4.14
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本棚登録 : 71
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834019735

感想・レビュー・書評

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  • 母親の長期海外出張のため、夏休みを北陸にある父方の実家で過ごすことになった小学生男子・みち夫。都会っ子の彼にとっては、田舎の自然も風習も人間関係もびっくりすることばかり。(#^.^#)
    おまけになんと、なんと・・・!!.




    今の季節にぴったり、夏の気持ちよく暑い&爽やかな空気が肌に感じられる一冊です。

    私は東北の出だけど、友だちに北陸の子たちが何人もいたので、村で語られる方言がすごくリアルで心地よく響いてきました。
    茂田さんが石川県羽咋市出身ということで納得。

    で、馴染みのない土地で、しかもほとんど初対面の親戚のうち、というハードな環境で、みち夫はよくやったと思うんですよ。
    彼のお父さん、お母さんが、どうにも自分勝手(というか幼い・汗)で、そこだけに違和感があったけど、それ以外の村の人々とのあれこれに無理がなく、また、みち夫の成長物語としても面白く読むことができました。

    この物語の目玉は、頻出する村の神様たち。
    すっごくたくさん出てこられるのに、それぞれきちんとキャラ立てされていて、性格も姿かたちもごっちゃになってしまわないところが茂田さんの腕の見せ所だったんでしょうね。(#^.^#)

    村の合併問題も含めながら、神さまたちの交流も楽しく描かれていて、(ホント、日本って多神教なんだなぁ、と。ガチガチの(失礼!)一神教の人たちが読んだらどう思うのかな。(#^.^#)聞いてみたいです。)嬉しい夏物語でした。

  • 小五の夏に出合って以来、毎夏ごとに、十回は読んだでしょうか。

    本を開けば、主人公とともに田舎の村へ行く夏休みが始まる。
    田舎で迎えてくれたのは、人間だけでなく、親しみ易い個性的な神様たち。
    『ミョウガ食べて、ミョウガ臭い息吐いて』物を忘れさせるブンガこと、ブンガブンガキャー。
    稲を干す竿のホゾ神さん。
    機嫌を損ねると鎌で首を刈られかねない、実は怖ーいボットのおばば。
    ブタ猫と悪口される、嫌われ者のミョージン。(きっと漢字で書くなら、猫神でミョージン、子供の頃は明神しか浮かばなかったけれど)
    温泉旅行中(!?)に、勝手に白羽の矢を使われて困り果てる氏神のイツオ彦さん。

    バンモチの晩、ゴロヨモサにバンニョモサ『だらやね、みち君』『だんない、だんない』と言った方言も、物語の世界を温かく包みこみます。

    小林敏也さんによる土の香がする版画も、物語の雰囲気にぴったり!!

    きっと夏が来れば、また彼らに会いに行きたくなるのでしょう――もう一つの私のふるさとへ。

  • 神様は私たちが気づかないだけでいつも近くにいるんだなってしみじみ思いました。
    お父さんの田舎で過ごした不思議な夏休み。
    方言ばかりですがとてもユニークな神様のオンパレードで楽しいです。

  • かえらないもどらないふるさとの夏。懐かしくて泣きそうになる。

  • 夏。

  •  東京の小学生のみち夫は、お父さんのふるさとである北陸地方の小さな村、五尾村で夏休みをすごすことに。親戚とはいえほとんど会ったこともないし、村を訪れたこともない。駅でいとこの沙奈を待っていると、おかしなかっこうの3人組と出会う。その3人のことを沙奈に話すと、「そんな人らおった?」と不思議がられてしまう。
     実は、3人は五尾村を守る氏神様たち。3人がそろって出かけてしまったものだから、村の伝統行事バンモチの夜に事件が起こってしまう。白羽の矢を放ったのはだれ?何のために?

  • すごく、楽しかった。都会育ちの少年がひとり田舎に放り出された夏休み。神様も人も自然もお互いの距離がとても近くて親密な懐かしい世界。それを一番表しているのが翻訳いっさい抜きで容赦なく登場する方言だろう。この耳でリズムとイントネーションを確かめたくてたまらなくなった。

  • 何年も里帰りさえしていない父親の故郷、石川県は能登、羽咋市五尾村で、ひと夏をすごすこととなったみち夫。
    一人で電車を乗り換え、着いた田舎は、本当に田舎!親戚でさえ、何を言っているかわからないほどの方言。家にも名字の他に呼ばれ方があって、ゴロヨモサやらバンニョモサやら。そして、そこにはの神様(妖怪?)たちもたくさんいた。
    地元の人にも見えていないけれど、語りつがれている神様たち。風貌も性格も奇妙な神様達は、みち夫の前にあらわれて、いろんな事を教えてくれる。そして、地元の少女・ヒスイとの出会い。
    田舎でいやいや毎日を送っていたみち夫が、ひと夏で成長してゆく物語。


    作者は石川県羽咋市出身。五尾村・・・七尾とかけてるんでしょうか(^_^)
    関東も関西のちょっとまじったような、けれども北陸(能登)の方言がしっかりかかれていたので、馴染みのない子には読みにくいと思います。主人公と一緒に慣れるしかありません。半分くらいから心地よくなってきます。
    この装幀に、主人公の名前がみち夫、方言、よくわからない神様、と、なかなかハードルは高そうに思いますが、映画(アニメ)などにしたらいいのでは?だって、話は こんなに面白いのだから!

  • いなかのにおいを思い出した

    山のにおい、川のにおい、田んぼのにおい、とおくとおくひかりまたたく星たち、草いきれ
    せまくて急な、黒い板のみしみし言う階段

    いまはもうない

    だれのこころの思い出の中にも、ふるさととかみさまが在るといい

  • 6年教科書

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プロフィール

児童文学者。著書に『ふるさとは、夏』(福音館文庫、産経児童出版文化賞)、『真実の種、うその種』(小峰書店、日本児童文芸家協会賞)、『西遊記』(学研)等多数。日本ペンクラブ会員、日本児童文芸家協会会員。

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