リバウンド (福音館の単行本)

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本棚登録 : 83
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834021073

作品紹介・あらすじ

大事なのはシュートして得点をかせぐことだけじゃない。「失敗したシュートを次にどうやって決めるかだ」。カナダのとある町に住むショーンと車いすに乗った転校生デーヴィッド。バスケットボールが好きな二人の物語。

感想・レビュー・書評

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  • カナダの作家さんの本。久しぶりに海外のYA小説を読んだ。

    主人公は田舎から都会に転校して一年が経った中学2年の少年。昨年は慣れない学校生活でチョイ悪生徒から仲間に引き入れられ、学校から目をつけられる散々な年だった。今年は心機一転と思っていたら、登校初日早々、車椅子の転校生に殴られて…⁉︎

    思春期の苛立ち、家族や友達との葛藤、期待に満ちた将来を事故で奪われたやり場のない怒り…この年頃に人生と向き合う機会というのは、なかなかない。毎日をなんとかやり過ごすことで精一杯。こんな本に出会えたら、そんな日々に一石を投じることになるだろう。2019.7.15

  • 8年生(中学2年生)のショーンは、トラブル起こさないようにしようと思いながら新学期を迎えた。しかし、その矢先、車椅子の転校生、ディービットとやり合ってしまう。そしてディービットの学校案内役を引き受けることに。
    バスケットボール好きの二人はやがてお互いに心を開くようになるが、ディービットは時々激しい怒りにとらわれる。二人はぶつかりながらもお互いを理解する事で、前進していく。タイトルの「リバウンド」に込められたメッセージは読者に勇気を与えてくれるであろう。

  • 思春期ならではの、感情がコントロールできなかったり、大人に対して素直になれなかったり、友人に流されたり、伝えたいことをうまく言葉にできなかったり、異性にドキドキしたりする複雑な感情が、優しく繊細に描かれている。
    私は教師なので子どもを見守る側の目線で作品を読んだが、思春期の子が読むと、等身大の自分をショーンやデーヴィッドに重ねて読むことができるだろう。

    もう一つこの作品が投げかけるテーマが、障がいとの向き合い方だ。
    ショーンは、デーヴィッドと友人になってからも、車いすが関わる話題や行動には、変に気を遣ったり、どうすることがデーヴィッドにとって一番いいのか戸惑っている場面が多く見られる。
    そして、それは家族であっても同じだった。このあたりが、とてもリアルに感じられた。大抵、こういった作品やドラマでは、家族が一番の理解者になるのが普通だからだ。

    最後の方で、ショーンがきつい言葉を投げかけてくるデーヴィッドに対して、以前のように怒ったり戸惑ったりするのではなく、ただ静かにありのままを受けとめ、「友達でいたい」と言ってデーヴィッドを救ったシーンには、とても感動した。
    相手の全てを理解しようと焦るより、理解できる部分もそうでない部分も「受け入れる」ということが、人と人とが一緒に生きていく上で一番大事なことなのだと教わった気がした。

    レビュー全文
    http://preciousdays20xx.blog19.fc2.com/blog-entry-475.html

  • 大事なのは、シュートして得点を稼ぐことじゃない。「失敗したシュートを次にどうやって決めるかだ」

  • 978-4-8340-2107-3 337p 2007・11・30 初版

  • カナダに住むショーンは昨年転入してきたが、仲間に恵まれず、トラブルの日々。8年生(中2)の新学期を迎え、今年こそはバスケットボールチームに入り、レギュラーをねらいたいと心底思っているのだが、登校初日に車いすに乗った転入生デーヴィッドとけんか沙汰を起こしてしまう。ショーンとデーヴィッドはぶつかり合うが、お互いにバスケットボールが好きという共通点があった。

    P65「試合の決め手は、たいていの場合、どういうシュートをどれだけ打ったかじゃなくて、ミスしたあとに、どう動いたかだ。フォローアップしたか、ルーズボールを追ったか、リバウンドをとったか、プレーの失敗を得点につなげたか。わかるよな」

  • お互いに成長させてくれる友だち関係って素晴らしいですね。

  • 7年生の時に転校してきたショーンは、親しくなったスコット達と問題を起こすような遊びをしてきた。居残りも数えきれない。
    8年生の新学期、車いすに乗った少年とトラブルになってしまう。教頭室に呼び出されたショーンは、その転校生である少年デーヴィッドのホスト、案内役をさせられるはめに。

    最初はしかたなく案内役をしようとしていたが、一筋縄ではいかないデーヴィッドにふりまわされ、徐々に友人となっていく。

    車いすに乗っているということを知った途端に、急にやさしくなる人々の反応の描き方が、興味深いですね。
    少年の苦悩も伝わってくる。この物語の語り手であるショーンの心の動きもうまく描かれている。
    読みやすく、面白い本です。

  • 14歳の青年の心の葛藤や成長がリアルに描かれていて、大人の私が読んでもギュッと心を締め付けられる、素晴らしい作品でした。
    時にはぶつかり、時には歩み寄って、徐々に互いを認め合っていくショーンとデーヴィッドの姿に「友情(人間関係)はこうやって深めていくものなんだなぁ」と改めて考えさせられました。
    また、ショーンと悪友スコットの関係性が変化していく様子にも、切なさと微笑ましさを感じます。
    バスケット・障害(車いす)・友情・恋愛など多くのキーワードが散りばめられている作品ですが、なぜタイトルが『リバウンド』なのか、最後まで読むと分かります。オススメの一冊です。

  • カナダの中学生ショーンは、一年前にこの町に越してきて、転校先の悪友達とつるんでは問題ばかり起こしていた。だが、2年生になった今年は心機一転、大好きなバスケのチームに入るために、気持ちを入れ替えて頑張ろうと思っていた。
    そんなショーンの前に車いすに乗った転校生、デーヴィットが現れる。驚くほど攻撃的な態度を取るデーヴィットに挑発されて、初日から問題を起こしてしまうショーン。その失敗を取り戻すために、デーヴィットの世話役をまかされる。最初は仕方なしにやっていたが、デーヴィットもバスケが大好きで上手なことを知り、次第に仲良くなっていく。
    デーヴィットと一緒に過ごすうちに、車いすで生活するということや彼の抱えていることが、自分の想像をはるかに超えているということにショーンは気づいていく。
    単にバスケの話、と思っていたら違った。良い意味で違った。もっと深いものだった。YAものだとは思うけれど、中学生では本当の意味では分からないかもしれない。面白かった。もう一度読みたい。

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