- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834021998
作品紹介・あらすじ
ぼくが引っ越そうと思い部屋を探していると、不動産屋に格安の物件がありました。しかし、条件の一つに「毎日、お魚を食べる方」と書いてあったのです。芥川賞作家が子どもたちに贈る、動物ファンタジーの傑作。
感想・レビュー・書評
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おおやさんがねこだって。なんてファンタジックでノスタルジック。きままに暮らすねこたちそれぞれが個性的で愉快。そんなねこに翻弄されながらも楽しそうな作者。ねこたちとの日々は一度知ったら手放せなくなる。最後のねこたちの決断、かっこよすぎたね。
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面白かった。比喩でも何でもなくおおやさんはねこ、の物件を主人公が借りる話。50匹のおおやさんと主人公の交流がなんだかほのぼのさせる。
ひたすらほのぼの日常系なのかとおもいきや、ラストは
「ええっ!」と驚いて、ちょっと切なくなりました。
ボス猫ナツクサのエピソードは考えさせられます。 -
大家である猫達の生活や問題を人間の借主が一緒に考えていくユニークな話
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リブログで紹介されていた児童書。表紙が印象に残る実にいい猫してますが、挿絵も同じ方(荻太郎)が手がけられていて、どの猫この猫もとってもキュート!「イッパイアッテナ」と「ひげよ、さらば」どっちも好きな人におすすめの猫の本。
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格安の貸家の大家さんは実は49匹の猫でした…猫好きな人なら一度は住んでみたい、そんな貸家でのお話。
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12月1日、三木卓さんの訃報を聞いて、有名ながまくんとかえるくんシリーズの翻訳のお仕事ばかりで、ご自身の詩や創作のほうはあまり接したことなかったのでいろいろ調べてみて、おもしろそうな児童文学を見つけたので追悼読書用に取り寄せることにした。→12月6日入手。
初出は「母の友」1979年4月号〜1980年9月号。タイトルそのまんま、主人公が仕事場として借りた部屋の大家さんがネコ(五十匹!)でかれらとの交流を描いた物語。楽しくのんきなようで、生きる厳しさや苦労、ペーソスも効いた展開。猫屋敷の創成期に海外巡業に出て行ったネコたちの末裔が突然帰ってくるくだりは、南米移民した日系人の受け入れやイスラエルの建国などを思い起こさせる内容で、手に汗握り、そのドラマチックなむすびに胸がいっぱいになった。ボスねこ(ナツクサ)の思慮深さと決断が人間にもあったらな・・・と詮ないことを願いながら本を閉じた。
暮れから少しずつ読み進め、年が明けてから読み終えた、2024年の初読了本。これから時折読み返したいので、借りるのではなく買ってよかった!