どろんころんど (ボクラノSFシリーズ)

著者 :
制作 : 鈴木志保 
  • 福音館書店
3.65
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本棚登録 : 194
レビュー : 39
  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834025774

感想・レビュー・書評

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  • 2019.7.20市立図書館 →2019.8.16購入
    近未来SFかな? 
    人間が作ったセル・アンドロイド(人型自律機械)のアリスが長めの眠りから目覚めたら、そこは人間が消えて一面の泥の世界でヒトモドキ(泥人間)がヒトが戻ってくる場所を再現するべく試行錯誤している世界になっていた…子守ロボットとして開発されたレプリカメ(模造亀、亀型ロボット)の万年1号とともにヒトを探す旅に出るが…。
    2010年と言うと、震災前だしまだ深層学習(ディープラーニング)も普及前夜というところ、当時どれほど実感を持って読まれたかわからないが、いま読むとなにかと示唆的な物語に感じられる。発話意図と表現のずれ、「わかる」とはどういうことか、「きれい」「おいしい」のほんとうの意味は? AI(人工知能)は心や感情を持ちうるのか、そもそも人間の心とは? …と旬なテーマが盛り込まれていて読み始めたらするする読める。そして読み終えても、「存在」するとはどういうことか、ヒトとヒトモドキはそれほど違うのだろうか、と答えの出ないことを考えつづけてしまう。

  • 北野勇作節を堪能
    イラスト多く、またそのイラストの形も様々で段組も面白い

  • 福音館の「ボクラのSF」シリーズ第1期作品。アンドロイドの少女と子どもを守るシッターロボット・レフ°リカメが登場するお話。
    明るく軽やかな展開、独特なリズムの心地良い良質な文章、小学3・4年からいけそう? と思いつつ読み進む。色々と奇妙なものに出会う前半はアリスか、オズか、千と千尋、、、などを思い起こした。
    しかし、話は深いいところへ進んでいきます。やはり中学生以上におすすめしたい。
    ラストはちゃんと今時のSFになっていて侮れません。

  • ヒトデナシたちがプラットホームを作っていくあたりはジブリの映画みたいだから、少女好きのジブリにアニメ化してもらうといいかもしれない。物語自体は小さい子どもには難しいが、上手く行けばナウシカのような作品になるかも。ゴトーさんもジブリの絵で容易に想像できる。(トトロのお父さん風)
    タイポグラフィの遊びは昔筒井康隆や光瀬龍もやっていたので、古いSFファンには珍しくないが、初めて見た子どもには新鮮だろう。
    アンドロイド少女アリスの絵はラノベのネオテニー的ないやらしいものでなく、独特のとぼけた可愛らしさがあり好感が持てる。あざとくはないがそこはかとない色気もある。
    アリスの名が暗示する通り、不思議の国の物語であるが、ラストは『惑星ソラリス』みたいだ。
    泥人間の係長もいい味を出しており、子どもの初めてのSFとしては上出来。大人が読んでも面白い。
    まあ、大人でも子どもでも、現実に起こりうるようなフィクションしか受け付けない人はだめだろうが。
    装丁が凝っている。スピンは普通の、使ううちに先っぽがほどけてくるようなものでなく、リボンのような素材でかわいいし扱いやすい。気合いの入った作りは福音館の意気込みが感じられる。

  • 「お好きだと思うので」と貸し出された。
    はい、好きですよ。
    大好物といって差し支えないね。
    だけどいかんせん10代向け…懇切丁寧親切すぎて、おねーさん(?)には物足りないかな。

    貸してくれるとき、「アイデンティティが崩壊しそう」と言ってたような気がするけれども、アイデンティティが崩壊しているタイプの人間が再構築するのに救いを求めるのがこういうお話ですよ、と言いたい。

    <無人化すべきである><人類補完計画><『ハーモニー』のラスト>etc系ディストピアその後の、希望に満ちた話だね。
    おもしろかった。
    世代・知名度・キャッチーさ、そして私の好みを混ぜて、「とりあえず伊藤計劃にする?やっぱり円城塔に入る?それとも、か・ん・ば・や・し?(はーと)」って言っておいたらいいのかしら。

  • なじ■

    人の消えたどろんこの世界を旅する
    少女アンドロイドのアリス、「ヒトデナシ」の係長、
    そして亀型ロボット万年一号の長い物語の始まり。

    登場人物みんなどこかとぼけたところがあって、
    加えてアリスを守る万年一号がかわいくて、
    切なくてかわいらしいお話でした。

    何回も言ってますがボクラノSFシリーズは
    ほんっと毎度まいどイラストが素晴らしくて、
    今回は特におしゃれな装丁でワクワクしました。

  • [ 内容 ]
    アリスが長い長い長い眠りから覚めると、世界はどろんこになっていました。
    それは旅をしている夢だった。
    ひとりじゃなかった。
    ヒトのような形をした影みたいなものと、それから―「亀」、がいた。
    大きな亀だ。
    しかも二本足で立って歩いている。
    ヒトは、どこへいってしまったの。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 北野さん2作目
    いっこめがすっごくつまらなかったからもうこの人の本は読まないと思ったけど
    さすがに1作だけで判断するのもあれかしらと思って読んでみた・・けど・・

    この人は泥人形がすきなのかな・・

    ヒトデの星と同じような設定の未来の泥まみれの地球
    アリスという女の子のアンドロイドと亀型ロボットが人間を探してこの世界の理由を探して旅をする

    一応説明があってよかった
    分子レベルにまで分解して情報を記録する機械が人間を泥状にして人間がひとつになった
    らしい
    意味がわからない・・!

    こういうのがすきなひとってどういうひとなのかな~
    この人は何を思ってこういうはなしをかくのかな~
    逆に興味がもててしまうくらい
    わたしの好みに合わない本だった。

    まんがやアニメは見なくても好みじゃないとか判断できるけど、
    小説はやっぱり読まなきゃいけないからなー
    でも割と量読んできて、最初の10ページが面白くないとやっぱり面白くないってことが多い気がする

  • えほんSF

  • 読んでパッと思ったのが、エヴァの人類補完計画ってこんなんじゃなかったけ?だったり笑。途中の文章や絵に工夫を凝らしてあるのも面白かったし、この世界観も好き。

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著者プロフィール

著者:北野勇作(きたの・ゆうさく)
1962年、兵庫県生まれ。
92年、「昔、火星のあった場所」で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー。
『かめくん』で日本SF大賞受賞。
主な著作に『ヒトデの星』『社員たち』(河出書房新社)、『どろんころんど』(福音館書店)、
『かめくん』『きつねのつき』『カメリ』(河出文庫)など。
新作落語の会〈ハナシをノベル〉では、ノベラーズの一員として新作落語を書く。
田中啓文との朗読ユニット〈暗闇朗読隊〉として、不定期にライブを行っている。
Twitter連載【ほぼ百字小説】はルーティンワークで、現在1,200作を超えている。

「2019年 『この世界はなんだ!?じわじわ気になるほぼ100字の小説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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