くさはら (幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)

著者 :
  • 福音館書店
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本棚登録 : 283
感想 : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (24ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834026849

作品紹介・あらすじ

あそんでいるうちに、草原に迷い込んでしまった女の子。周りは背の高い草がいっぱいで…。

感想・レビュー・書評

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  • 加藤幸子さんと酒井駒子さんのコラボ作品。
    お話の主役は、家族と一緒に川遊びに来た3歳くらいの女の子。
    チョウチョを追いかけているうちに、いつの間にか見知らぬ草原へ。
    初めて見るものと初めて聞く音たち、草たちの感触と微かな不安感と。

    「はみがきみたいに すっとするにおい」
    「はっぱが あしを、こちょこちょ」
    くさはらは うみの なみみたいに ゆれました
    「おなかが しずんで しまいました」
    「かたも しずんで しまいました」
    ピシっと はっぱが ほっぺたを ぶちました
    なきたくなったので めを つぶりました

    五感をフル稼働して目いっぱい遊んだ頃が鮮やかに蘇る。
    草原の中に佇んでいたのは、ものの数分間のことだろうが、女の子にとってはどれほどの時間に思えたことだろう。お母さんが迎えに来る前の「ここって どこなんだろう」という一行に、異世界に紛れ込んだかのような不思議さが表現されている。

    女の子の服装や、たくさん描かれたエノコログサやハクセキレイで、たぶん夏の盛りの頃なのだろう。これからの季節にピッタリ。
    幼児から大人まで。ゆっくり絵を見せながらでも、5分とかからない。

    黒をベースにした酒井駒子さんの絵が、重厚感と同時に僅かな不安感をあおる。
    ここって どこなんだろう?
    と思わず読み手もつぶやいてしまう。
    小さな子は共感し、大人は郷愁を感じる美しい一冊。

  • かわがシャラシャラ……
    くさはらがうみのなみみたい……
    おなかがしずんで、かたもしずんで……
    はっぱがほっぺたをぶちました……

    このなんとも言えない表現が、私の心を鷲掴みにしてしまいます。
    .
    蝶々を追いかけて川原で背の高い草に囲まれてしまいました。すっぽりのみこんでしまったくさはらは、その小さい女の子にとって、それはそれは怖い場所ですね。
    .
    一瞬の静寂の後に、沢山聞こえてくる自然界の音、女の子の心の揺れ動く感覚が手に取るようにわかります。そんな時に聞こえたお母さん声にホッとするその気持ちも、遠い昔に感じたことがあるような〜!
    .
    子供目線で感じるするどさ、世界観がとてもよくわかります。
    五感にうったえるストーリーが、まるで私も海というくさはらにいるようです。
    .
    この感じが理解できるのは3-4歳さんでしょうか?
    子供にだけ存在する気持ち、「うん、わかる〜」と共感してもらえると思います。
    .
    酒井駒子さんの優しい絵がまた心地良く、大好きな夏の絵本です!
    .
    #くさはら
    #加藤幸子 ぶん
    #酒井駒子 え
    #福音館書店

  • ちいさな女の子の、ひろいひろい孤独。
    しずかなお話は、最後におかあさんでほっとする。

  • 最初のお父さんの誘いに応じてほしかったなぁ。

    お母さんはどうしてみつけられたのかな。

    「だめだよ、一人でどっか行っちゃ」とは言わないお母さん。

    ちょっと怖さも感じる儚い絵柄。

    絵本の絵柄って影響力が強いだけに選択が難しい。

  • 小さな女の子といっしょに、自分も草原に分け入って、すねやほっぺたをくすぐられ、吹きぬける風や陽射しに照らされている気分。草のにおいや虫たちの気配もしてきそう。

  • 2017.5.3
    ちょうちょを追いかけているうちにどんどん草の深いところに入っていってしまう女の子ゆーちゃん。背の高い草の感覚、青い匂い、さわやかな風、迷い込んでしまってひとりになる感覚…。自分の記憶がそうさせるのか、そういうものを全身で感じられる絵本。最後にちゃんとお母さんが見つけてくれて安心安心。独特の儚さ。

  • 20181215
    「一番面白かったところは、バッタが飛んで行っちゃったところ。」

  • 人物だけでなく背景も綺麗でした。

  • 2016.12 祖父母からクリスマスプレゼント 娘2才

  • 図書館本。
    文:加藤 幸子,絵:酒井 駒子。
    幼児絵本 ふしぎなたねシリーズ。
    3才~5才むき

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著者プロフィール

1936年札幌生まれ。41年両親とともに北京に渡り、47年引揚船に乗り帰国。北海道大学農学部卒業。農林省農業技術研究所に勤める傍ら、「三田文学」に作品を発表。72~89年自然観察会代表。82年「野餓鬼のいた村」で第14回新潮新人賞、83年「夢の壁」で第88回芥川賞、91年『尾崎翠の感覚世界』で芸術選奨文部大臣賞、2002年『長江』で毎日芸術賞を受賞。08年から財団法人北海道文学館顧問。日本野鳥の会会員。

「2015年 『尾崎翠の感覚世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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