おめでたこぶた (世界傑作童話シリーズ)

  • 福音館書店
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834027082

作品紹介・あらすじ

トム、ビル、アン、サムという名の四ひきのこぶたが、森のはじっこでしあわせにくらしています。親がわりのアナグマのブロックさんもいっしょです。まわりには楽しいことやふじきなことがいっぱい。とびきり元気なすえっ子のサムは、じっとしてなんかいられません。そんなある日、遠くの黒森からよそものがやってきます…。小学校中級から。

感想・レビュー・書評

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  • かわいいぶたの兄弟ね~

  • 創作物語。
    四匹の兄弟子豚が保護者的なアナグマさんと一緒に暮らしている日常を描いた短編集。
    料理はトムが、庭仕事はビル、裁縫はアンの係り。いちばんちいさくておめでたいサムは皆の仕事にちょっかいを出します。
    「オオカミ」
    こぶたたちしかいない家に、オオカミがやってきます。四匹は力を合わせオオカミをやっつけます。
    「みせものこぶた」
    こぶたのサムは人間に捕まえられ、芸ができると思われてしまいます。アナグマさんに助けてもらうまで、人間の間で見世物として働かされたのでした。
    「運だめし」
    兄さん姉さんたちに用を言いつけられることがいやになったサムは運だめしにでかけます。途中で出会った牝牛、猫、犬、ミソサザイを仲間にして、サムは虹の足下に黄金を見つけます。けれども魔法のサンザシの枝にさんざん殴られてうちに帰り、また引き返してみると、そこにあるのは沢山のキンポウゲでした。ぶたにとってはキンポウゲこそ幸運だといって、大きな花束にして家に持って帰りました。
    「ほうきの木」
    アンにいわれてサムは法規にするための小枝を探しにでかけます。途中でキツネに会いつかまってしまいますが、ミツバチの巣のあるところを教えて逃げ出すことができます。そしてあおむけになって木を見上げて、それが探していたカンバの木だということが分かりもってかえることができました。
    「たきぎ」
    アナグマさんに大切なロープを借りて、サムはたきぎを探しにでかけます。キツネに会うと、キツネは手伝うといいながらたきぎをきつくロープで結んでしまいます。サムは川でおぼれそうになりきつく結ばれたたきぎを伊方代わりにして川を下っていきます。アヒルに助けられてまた川を上り、家まで戻ることができました。
    「水の魔法」
    一日中雨が降っているので、雨が好きなサムは家の中にも雨が降ればいいのにと思います。すると雨を縫い付けたり、雨桶の中にきれいな魚が洗われたりと不思議なことが起こります。夕食のあと訪れてきた人は実はサムの言葉に誘われてきた雨そのものでした。
    「昔話とわらべうたの雑記帳」
    訳注の代わりにとして、下敷きとなっている昔話やわらべうたの解説が詳しくしてある。
    サム・ピッグのぼうけんが、すがはら ひろくにさんの訳、やまわきゆりこさんの挿絵で可愛らしく再編集されている。一つ一つのお話はみじかいので、物語を読み始めた一年生や、大人に読んでもらう年長児にも適している。

  • 『グレイ・ラビット』は好きなんだけど、これは読むのが苦しかった。

  • アリスン・アトリーの動物を主人公にした短編集。かしこいあなぐまおじさんと森の中で暮らす4匹の子豚たち。
    昔話やマザーグースをモチーフに、ちょっとドキドキするスリルがあるお話や、魔法の木が出てきたり、そういう下敷きをたくさん知っていると、もっともっと面白くなる。日本の子どもたちには、その面白みの一部しか伝わらないかもしれないことが、ちょっと残念。
    それでも、楽しく読める。自分で読める年齢よりちょっと下の子のほうが、面白みが大きいと思うので、読んであげるといいのでは?

  • 動物たちだけかと思いきや
    人間もでてくるとはー!

  • 幼年文学。4ひきの子ブタとアナグマのお話集。とくにすえっ子のごきげんな子ブタの冒険が楽しい。「3びきのこぶた」のパロディもあり。巻末に昔話や、わらべ歌と関わりが解説されている。

  • 「サム・ピッグ」シリーズの新しい訳と挿絵。ぐりぐらの山脇さんの絵はとても可愛らしく、絶版だったサム・ピッグが新しくなったのでとても嬉しい。でも、読んでいて何となく訳がしっくりこなくて集中できませんでした。お話も意外にシビアな展開があるので、絵が可愛すぎる気がしました。元々こういう雰囲気のお話なのかな?おめでたという言葉もうーん。消化しきれませんでした。神宮さんの訳を読んでみようと思います。

  • ゆかいで軽快な文章。おめでた??と思ったけれど、リズムよいタイトルで好きかも。

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著者プロフィール

アリソン・アトリー 1884年、イギリスのダービシャー州の古い農場に生まれる。広い野原や森で小動物とともにすごした少女時代の体験をもとに、多くの物語やエッセーを書いた。日本語に翻訳された作品に『グレイ・ラビットのおはなし』『時の旅人』(以上岩波書店)、『チム・ラビットのおはなし』(童心社)、「おめでたこぶた」シリーズ、『むぎばたけ』『クリスマスのちいさなおくりもの』『ちゃいろいつつみがみのはなし』(以上福音館書店)など多数。1976年没。

「2020年 『はりねずみともぐらのふうせんりょこう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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