- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834081626
作品紹介・あらすじ
16世紀スペイン。キリスト教徒の伯爵令嬢マリアと、伯爵家に長年仕え友情を育んできたイスラム教徒の家に生まれた少年エルナンド。ふたりの間には恋が芽生えるが、やがて両家の人々は異なる宗教・民族間の対立に巻き込まれていく。悲惨な戦争の果てに、エルナンドは故郷を追われていく……。宗教や民族の違いによって引き裂かれ、運命に翻弄される人々を描いた歴史小説。
感想・レビュー・書評
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史実をベースにした歴史物語。
主要登場人物は実在した人たちではないけど、事件など歴史の流れは現実にあったことを軸にしています。
スペインでこんなことがあったとは。現代でもあることだけど、宗教で人々が争うのは本当に悲しいです。
ただ、物語としては、歴史に重心が寄っていて話も急に飛んだりするから登場人物に感情移入しづらかったです。
戦争に巻き込まれる人々の悲しみや怒りは伝わってくるんだけど。
違う宗教を信仰する男女の悲恋と言われると、中途半端だったような。もう少し登場人物たちの感情の流れも読んでみたかったです。 -
日本ではちょっと遠いところにある宗教に関連した物語。現在でも続く対立の根深さの根源を気づかされる。
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2018年度、中学生向けの課題図書
スペインではずっと読まれている本だそうです
初めての邦訳で装丁の版画もいい味を出しています
史実に基づいたお話
宗教の確執はきちんと理解できないまでも
むごさに胸が痛みます
でもこの名前!覚えられないのです
脳内がグルグル
≪ グラナダの 山川祈り 険しくて ≫ -
中学生用課題図書とは思えない、大人が読んでも胸が痛くなる物語でした。グラナダに行ったこともあり、また2009から2年アメリカ留学で酷い人種差別を受けた自分にとって、遠い昔話ではありませんでした。キング牧師の”I have a dream”で始まる有名なスピーチを思わせる部分もあります。ぜひ、スペイン語で読んでみたいです。
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仕事で読んだ課題図書。海外文学、更に恋愛ものと聞いていたので難しそうだし苦手だなあと思ってたけど、思ったより読みやすかった!
スペインにこんな歴史があったなんて初めて知ったし、宗教の違いがこうも大きな戦争を引き起こすなんて驚きました。恋愛もだけど個人的には主人公のお祖父さんたちの友情がぐっときました。目の前にいる人をキリスト教徒・イスラム教徒ではなく1人の人として接していくことが大事なんだと思いました。 -
1500年に起きたスペインでのイスラム教徒の反乱を背景にした、幼なじみのマリア(キリスト教徒)とエルナンド(モリスコ キリスト教に改宗した元イスラム教徒)との悲恋の物語。
現代にも通ずる歴史物語。