おとぎ話の忘れ物

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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834251258

感想・レビュー・書評

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  • 小川さんらしい、毒と哀しみを含んだおとぎ話。

  • 美しくも残酷な物語って、まさに小川先生の十八番じゃないの…とトキメキながらページをめくりました。が、読み終えてまず感じたのが、何だかいつもの小川ワールドで描かれる残酷さとは印象が違うわね、という違和感。インパクトのある挿絵のせい? それとも、常にない「死」の直截的な扱い方かしら? と煩悶すること数秒(短)。
    結論は、出ませんでした(爆)。
    私はどうも、小川先生のvagueな表現方法が好きなようで…。


    キャンディー工場の奥にある、数々の「忘れられたおとぎ話」たちが眠る、忘れ物図書室。訪れた人々は、キャンディを舐めながら、美しく残酷な童話世界に浸る。

    ◎ずきん倶楽部…ずきん倶楽部の会長は、毎日異なる手作りのずきんをかぶっている。そして、今年のずきん祭りで彼女が披露したのは、グリム兄弟の「赤ずきん」がかぶっていたずきんだった…。

    ◎アリスの名前…私の名はアリス。私は、自分の名前が嫌いだ――蟻の名前を連想させるから。

    ◎人魚宝石職人の一生…美しい人魚姫の為に宝飾品を作る私は、愛する人間の王子の為に泡になった人魚姫の面影を追って、命を賭して海面へ上がった。王子と彼の恋人の為に、美しい首飾りを携えて。

    ◎愛されすぎた白鳥…ある日、森の番人は、美しい一羽の白鳥と出会った。彼はお気に入りのキャンディを白鳥に差し出したのだが…。

  • いままで 読んだことのある物語が一変しちゃう感じ
    人魚宝石職人の一生が一番好きかな

    イラストがエロティック^_^

  • 絵がとても印象的! その絵に対する小川さんのお話は妖しくてこちらも印象深い。ちょっとブラックで大人のおとぎ話という感じ。人魚姫のお話は、本当の人魚姫もそうだったのでは?と想像してしまいました。

  • 図書館 借

    イラストが官能的…だけどよくわからなかった。
    人魚の話が好きかも。

  • 不思議で大人向けに書かれたおとぎ話たち。絵が雰囲気とあっている。
    2013/08/16

  • 点滴堂さんという、素敵なブックカフェでたまたま発見して購入。
    耽美で残酷で甘い毒みたいなおとぎ話が4編入っているけれど、
    個人的に一番好きなのは序文のわすれもの図書館の由来について書かれてる部分。
    こんな店が近くにあったら通ってる。

    装丁もとても綺麗です。挿絵も素敵。
    冬の夜にベッドの中で読みたい。

  • 文章より絵の方が印象的だった様な。。。
    人魚姫の話が一番心に残りました。

  • 端正ながらどぎつい小川洋子ワールドでした。こういう方が好きだ。最後の人魚姫の話が一番好き。

  • 「人魚宝石職人の一生」と
    「愛されすぎた白鳥」が好き。

    そして、とにかく、絵が素敵なんです。

著者プロフィール

1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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