レモンパイはメレンゲの彼方へ

  • ホーム社
3.59
  • (15)
  • (30)
  • (28)
  • (6)
  • (3)
本棚登録 : 394
感想 : 34
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834253139

作品紹介・あらすじ

懐かしい味から、想像もつかない不思議な食べものまで。人気の絵本作家が選び抜いた「本のなかのおやつ」について綴る、読んだら食べたくなり、食べたら読みたくなるエッセイ。書き下ろし。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 絵本・児童書など子供向けに書かれた本は、美味しそうな”おやつ”と切っても切れない関係にあるものが多い。
    子供向けなだけに、文章もシンプルな上に具体的で想像しやすく、ましてや美味しそうなイラスト付だと、子供はもちろん読み聞かせる側の大人にもたまらない。
    『ちびくろ・さんぼ』のホットケーキに、『ぐりとぐら』のカステラ、『あんみつひめさま』のあんみつ等など、書き出したら止まらない程たくさんのおやつが出てくる。
    また春夏秋冬、おやつを季節で分けてみると食材が季節感たっぷりで、ああ日本人で良かったな…としみじみ思う。

    しかし、ちょっと気になったこと。おいなりさんやコロッケっておやつなの?
    和菓子屋さんで海苔巻きやいなり寿司が売れていることに驚いた。私の住んでいる地域では聞かないなー。
    あとテレビドラマの影響からか、あんパン=張り込み中の刑事、の連想はもはや当たり前。そんなあんパンも桜の花の塩漬けの入った”桜”あんパンになると上品な和菓子風になるのだから不思議。
    おやつって使われる食材によって、庶民的にもなれば上品で高級なものにもなれる変幻自在な食べ物。だから人々から永く愛されるのだろう。
    あの織田信長が宣教師からビスケットを献上されていたことにもびっくり。もうあの時代にビスケットが日本にあったのねー。
    時代が変わって形や素材がほんの少し変わっても、やっぱりおやつはその時代の人々に愛される食べ物。
    日常生活における、ささやかなお愉しみなんだな。

    子供の本に出てくるおやつに纏わるエッセイ。
    もとしたいづみさんの子供の頃のエピソードが軽快で面白く、何度も笑った。

  • まずはもうこのタイトル!おいしそうな黄色とデザインの表紙!たまらぬ…。頁を開けばたくさんのお菓子とそれにまつわる思い出だったりのエッセイ。そしてそしてその中には物語や、絵本も散りばめられているものだから、そちらの本も読みたくなっちゃうなんて素晴らしい無限大なの…。
    読みながら、自分自身の「お菓子」への思い出もよみがえってきて、書き留めたくなっちゃう。

    文字になっているたべもののなまえが大好きなので、さらに幸せあふれる1冊でした。

  • 図書館より。

    某雑誌のコーナーで知り、タイトルに惹かれて借りてみた。さらりと読了。

    絵本をマジマジと読むようになったのは、子どもが産まれてから。すごく美味しそうな食べ物の出てくる絵本が、短い文章でありながら魅力的に書かれている。やっぱり絵本作家さんはスゴいわ。

    私的に、かがくいひろし先生がお亡くなりになっていることをこの本で初めて知った。びっくり。
    子どもが好きだったのは布団の絵本だったような。

    子どもの読む絵本選びの参考にしたいと思う本でした。

  • 主に喫茶店やお家で作るお菓子に温かみあるお菓子を著者のエピソードと共に絵本の紹介がされている。召し上がるタイミングも共感です。
    なかでも、108頁の『焼き芋にまたがって』には分かる分かると思いながら読んでいました。確かに年をとるとともに私も焼き芋さんが好きになっている。
    あとがきに
    「おやつは、ささやかだけど大切な「暮らしの愉しみ」だ。」とある、私も母とのティータイムの時間が大好きな時間です。
    そんな時にはお茶を淹れて簡単なおやつも用意している。
    いつも描かれている本の様に贅沢なおやつを頂くことはできないけれど
    ちょっと頑張ったご褒美と思う時に頂きたい、そんなおやつの紹介に私もおやつにまつわる思い出を作っていきたいと思う。
    本を読み五感で感じる1冊でした。

    この本で紹介されている、絵本や童話を読んでみたいと思う。
    2022/12/16読了

  • 作者の絵本とおやつに対する愛情を感じる一冊。
    コメントにちょこちょこ毒っ気があり、クスッと笑える。
    装幀も可愛い。

  • 絵本好きにはわくわくの一冊。

    絵本作家のもとしたいづみさん。
    出てくるお菓子たちがとてもおいしそうで...
    登場する絵本を順番に読んでみたくなります。

  • 喫茶店などのスイーツにまつわるお話が多く出てきて、ほっこりする作品でした。

  • 絵本や児童書の中に書かれた美味しそうなお菓子たち、読んだことがない作品でも作者の紹介の仕方が上手くて、胃袋を刺激されまくりでした。
    そして、チラリと覗く作者のざっくばらんなオバサンっぽさに(失礼な言い方ですが褒めてます)思わず笑いが漏れてしまいます。
    ところでマドレーヌの話の中で、お楽しみ会の折にクラス全員分のマドレーヌを焼いてくれるクラスメイトの母親「マドレーヌ母」がいて、作者の転校先にもいたし、子供の学校にもいたとのことですが、そんな話聞いたことないよ!子供時代にもいたことなかったよ!!私の地域にいないだけなの?

  • 私の好きなレモンパイ。でも、レモンパイってなかなか置いてる所が少ないですよね。
    このインパクトがある、題名に惹かれて借りました。
    作者さんの、心の声やそのおやつへの思い、共感する事も多く、おやつの時間が楽しみになりました。
    私の知らない、絵本や物語が沢山登場したので、少しずつ読んでみたいです。

  • どれも美味しそうな話でした。
    紹介されていた童話や絵本も面白そうで気になった。
    実在するお店の名前も書かれていて、調べてみたら美味しそうだったので、東京に行ったときは食べに行ってみたい。

全34件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

絵本・童話作家、翻訳家。大分県生まれ。『ふってきました』(講談社)で、日本絵本賞、講談社出版文化絵本賞受賞。『どうぶつゆうびん』(講談社)で、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞受賞。現在『せつぶんセブン』ほかセブンの行事絵本シリーズ(世界文化社)で、活躍中。著作は400冊以上。

「2023年 『たなばたセブン 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

もとしたいづみの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×