- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784835617060
感想・レビュー・書評
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元サッカー日本代表の前園真聖氏の栄光と苦悩の軌跡を書き著した本。
アトランタ五輪でサッカー日本代表をキャプテンとして牽引し、マイアミの奇跡の立役者となり、時代の寵児となったゾノ。その後には、予てからの夢であった海外移籍を実現させ、日本代表の中心選手として登り詰めていくはずだったが…。一度狂った歯車は二度と元に戻ることはなかった。
前園氏が日本サッカー界を避けるかのように海外のチームを転々としていたのは、スポーツ紙などでも報道されていたので知ってはいたが、やはり実情は大変だったようだ。スポーツ選手に限った話ではないが、モチベーションとタイミングというのは大切なんだと再認識させられた。
通用したかどうかはわからないが、全盛期のゾノのスペイン、リーガ・エスパニョーラ挑戦を見てみたかったと思う人は多いのではないだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前園のトークショーを見たけれど、そういえば昔勢いで買った本が積読の中にあったよなと思い、本棚の肥やしから出して一気に読了。
お酒の勢いでのしくじり先生な前園ですが、改めて彼のサッカー選手としてのキャリアを振り返ってみると、いろんなしくじりもあったんだなと。
しかし、あの世代のキャプテンとして、時代の流れの先頭に立ったからこそ、今の日本サッカー界があるんだよなとも実感。ちょっと彼が好きになりました。
ヒデと二人でラ王のCMをやっていたころが懐かしい。 -
96年アトランタオリンピックでマイアミの奇跡を演出した時のキャプテンの前園のフットボール人生を書いた物。サッカーが一つ過度期を迎え、少しずつ変わっていく場面であった事から、其処で苦悩する部分と、まだいきなりフラッシュを当たった時の対応を上手く対応できない若者の苦悩を書かれているが、少し抽象的な内容で終わっている感がある
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オリンピック日本代表が、劇的な「グラスゴーの奇跡」を起こした次の日に、本書に出会うのも、また運命かと思い、一気に読んでしまいました。
マイアミの奇跡は、本当に奇跡であって、必然はなかったのですが、あのチームで、キャプテンとして輝いていた前園のドリブルの動きは勝利を納得させるものでした。
その後の、マスコミの前園の持ち上げ方と、横浜Fからの移籍問題は、イメージ的なものが多く、的をついていたものではなかったのですが、Jリーグバブルも重なり、真実よりもイメージ先行の報道が多かったように思います。
たび重なる移籍と、選手として試されながら、周りのサポートもないまま孤独の中で歩んできたことを思うと、彼の厳しい人生を本書を通して次の世代や、若手に生かしてほしいと思います。
まさに、マスコミの変更報道ではない、真実が書かれた本だと思います。 -
サッカーファンではない人でも前園真聖と聞けば「アトランタオリンピックでのマイアミの奇跡」を思い出す人が多いと思います。この本は「マイアミの奇跡」を軸に前園真聖という選手がどういう選手でどのようなサッカー人生を送ったのかが綴られています。
私がこの本を買った理由は「前園真聖」のファンであるから。あの当時切れ切れだったドリブルは忘れません。また代表での実質稼動期間は短いもののマイアミでのブラジル撃破(小さいながらあの試合はよく覚えています)をハイライトとしてプレーの質はとても高かったように思います。横浜Fでの活躍も印象的です。
このマイアミの奇跡は日本代表にとって大きな成功です。しかし前園真聖という選手にとって果たして良い出来事だったのか…そこが一番の悩み所です。プロの世界は実力の世界です。しかし時として様々な要素が選手のキャリアに影響を与えることがあると思います。前園真聖選手にとって「マイアミの奇跡」はそんな要素のひとつだったのかも知れません。
正直私はマイアミ後ももっと代表や海外、日本でプレーする前園真聖を見たかった。 -
前園の現役時代をつづった本。
今テレビに出ている前園さんはだいぶ優しい目になってますが
数年前までは解説者なのに、現役時代のような
するどい眼光をしていたのが印象的です。
そんな鋭い眼光がピークだったころの写真が
表紙になっている点もポイント高いですね。
マイアミの奇跡や海外移籍消滅、孤独な引退、
CM出演など当時を知る人にとっては面白い一冊。 -
セビージャに移籍していれば。
ヴェルディに移籍しなければ。
言い出したらきりが無いけど、日本は惜しい選手をなくしたと思います。
この本を読んで本当の前園真聖の事がちょっとわかった気がしました。