自分の品格

著者 :
  • 三笠書房
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837922667

感想・レビュー・書評

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  • 歴史上の偉人に学ぶところはいっぱいありますよ、って話。今は軽視されているような価値観でも、こういうところとかさ、西郷隆盛とか、吉田松陰とか、そういう人達の、まさにあの時代を生きていたときに発揮されていた感覚、潔さ、確固たる信念を持っていたということ、多くの人が「コイツについていこう!」って思えるような人間性、家康のような、実はファイターでもあった一方でちゃんとした人々との繋がりとかを保てていた人、などなど。色んな才能があって、色んな天才性があって、素敵だなぁ、って思うのです。

  • ・ 真に「品格のある人」の特徴は何か。私はまず「簡単に物事を諦めないこと」を挙げたい。
    ・ 人生でいちばん大切なことは何か、一つあげよと問われたら、私は躊躇なく「できない(やらない)理由を探すことなく、志を保ち、自分で自分を尊敬できる人間になれ」、と言いたい。これが私の考える「自分の品格」でもある。
    ・ 成功するためには、成功している人たちの集まりの中にいなくてはならない。

  • 著者である渡部氏によれば、どのような分野であっても一流になっている人には共通して「品格」というものが漂っているそうです。

    彼らに共通しているのは「諦めない」ことで、今は難しくても、「いつか必ず自分にはできる」と思い続けることが重要とのことです。

    今までの自分の人生を俯瞰してみると、成功の道をひたすらに信じ続けていて(潜在意識に落とし込んで)何らかのアクションをとり続けていた時に成功への扉が開かれてきたと思います。この本を参考に、品格を身に着けるためのヒントを見つけ出して、自分のものにしたいと思いました。

    >>>>2009年6月7日入力

    品格を身に付けることはとても難しいことだと思います、幼児期の親の躾も大いに影響するでしょうし、成人してからも自分が何を求めて生きてきたかにも関わると思うからです。

    この本は自他共に認める勉強家である渡部氏の著作で、歴史上で有名な人物の生き方や渡部氏自身のエピソードを取り入れることで、品格を高めるための指針をアドバイスしてもらった感じを受けます。歴史のエピソードにおいて、徳川慶喜が敢えて新政府軍と戦わずに逃げ帰ったことが日本を欧州列強の植民地化を免れたという考え方(p137)には、初めて聞きましたが納得させられました。

    以下はためになったポイントです。

    ・明治35年に結ばれた日英同盟は、それまで他の国とは平等の条約を絶対に結ばなかったイギリスが初めて結んだ平等の軍事同盟である、当時の日本に品格があったことを物語っている(p18)

    ・日清戦争の勝利以外に、1900年に起きた北清事変(義和団事件)において、当時世界で一番裕福であったイギリス軍よりも軍規が厳しかったことはイギリスを感服させた(p21)

    ・アメリカの制度は、無能な指揮官はどんどんすげ替え、新しい発明はどんどん採用するというシステムであり、これが太平洋戦争での勝因である(p33)

    ・就職するというのは、結婚と似ている、相性がよくないと分かった段階で、諦めるて一生共にするか、離婚して出直すか(p44)

    ・仕事とは、身も心もくたくたになるほど全力投球してみた途端に、面白さが出てくるものである(p54)

    ・仕事を選ぶ場合、絶対になりたくない職種を明確にしておいて、それ以外から選ぶという考え方も役に立つ(p56)

    ・直観力を行動に結び付けられるかどうかは、何を見て、そして何を感じるかにかかわる、そのためにはボルテージを上げておく(アンテナの感度を良くする)ことが必要(p78)

    ・リーダーに不可欠と言われている資質に、品格と統率力がある、両者のバランスが大切(p92)

    ・徳川家康や晩年のイメージと異なって、実績から見るとファイター(三方ヶ原、姉川、小牧・長久手の戦い等)であった、この点が石田三成と異なる(p103)

    ・マッカーサーは、ニミッツ司令官の主張を退けて、マリアナ海戦で勝利した後に硫黄島、日本本土へ進攻せずにフィリピンへ上陸したので終戦までに時間がかかった(p108)

    ・未発達な組織は、リーダシップや団結力が重要になる(p110)

    ・アメリカの司令官は大戦績をあげると一時帰国などの休暇があったが、日本は同じ司令官(例:南雲中将)を使い続けて、結局は致命的な失敗を犯すことになる(p121)

    ・人は危機感や不安感があるから、活力を出すことができる(p131)

    ・小栗上野介の提案(北海道をフランスへ割譲して海軍導入)を慶喜が受け入れていれば徳川家はつぶれなかった可能性がある、そうすればイギリスは沖縄、九州を割譲していた可能性がある(p137)

    ・明治政府は後になって徳川慶喜の功績の大きさに気づいて、慶喜を公爵にしたり、その子を貴族院議長にしたりと名誉回復をした(p139)

    ・若いうちは、平等よりも自由に重きを置いて、競争の中に身を置くくらいのファイトが必要で、自由な競争こそがバイタリティと成功を生む(p164)

    ・明治政府が処刑した江戸幕府の大物は、近藤勇(維新の志士を斬った張本人)、小栗上野介(北海道をフランスへ割譲しようと計画、海軍を使って新政府軍を潰そうとした)の二人である(p173)

    ・源頼朝が天下を制圧できたのは、1)わずか十数歳のときに見せた大胆さ、2)剃髪しなかったこと、3)全国の情報を把握し続けたこと、にある(p193)

    ・成功するための必要3条件として、1)運、2)鈍(かるがるしく動かない)、3)根(根気がある)、がある(p222)

    ・成功するためには、成功している人たちの集まりの中にいること(p233)

  • 「鏡よ、鏡」と問いかける


    毎朝鏡を見ながら、自分の顔を観察するのがわたくしの日課でございます。けっしてうぬぼれておるのではございませんぞ(笑)。「四十を過ぎたら、自分の顔に責任を持て」という有名な言葉のとおり、自分がどのような顔を人に向けて生きているかは、とても大切なことなのです。
              
    執事の仕事には、お屋敷で働く者に規律を守らせるといった側面がございます。この仕事、実務はさることながら、まず紳士たることが求められるのです。それゆえ若いときから一流の考え方、一流の発想で取り組み、すでに理想の姿になったつもりで振る舞いを重ねていく習慣を身につけなければなりません。この長年の継続が「品格」を生み出します。


    続きは「若ダンナさまの本棚」で。。
    http://blog.starbrand-the-library.com/?eid=995260

  • まだ途中。参考にはなるけど、ハッとすることはないかも・・・。でもまだ途中なので!

  • ゆるぎない生き方とは?

    戦時中の軍人を主な例として描いた、美しい生き方のヒントになる一冊。

  • 自分磨きについて述べられた本。論理というよりは著者の主張といった感じで、その内容については賛否色々に感じた。まあ、もっともと思う部分もあるので、気分転換に読んでみるのもいいかも。

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著者プロフィール

上智大学名誉教授。英語学、言語学専攻。1930年、山形県鶴岡市生まれ。1955年、上智大学大学院修士課程修了後、ドイツ・ミュンスター大学、イギリス・オックスフォード大学へ留学。ミュンスター大学における学位論文「英文法史」で発生期の英文法に関する研究を発表。ミュンスター大学より、1958年に哲学博士号(Dr.Phil.)、1994年に名誉哲学博士号(Dr.Phil.h.c.)を授与される。文明、歴史批評の分野でも幅広い活動を行ない、ベストセラーとなった『知的生活の技術』をはじめ、『日本そして日本人』『日本史から見た日本人』『アメリカ史の真実(監修)』など多数の著作、監修がある。2017年4月、逝去。

「2022年 『60歳からの人生を楽しむ技術〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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