「頭のいい人」は、シンプルに仕事する!: 「8割捨てる」発想、そして実行が、あなたの人生を変える
- 三笠書房 (2012年3月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784837924432
感想・レビュー・書評
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タイトルに「頭のいい人」とついた物をいくつか並行斜め読みしてみた。どんなことが書いてあるのか。もっと具体的に言うと、この枕詞がタイトルに付く本を買う人にはどんな内容が刺さるのか。
分かってはいたけど、どこかで見聞きしたことのある内容ばかりだった。「単純化」「選択と集中」「上手に断る」「朝イチスタートダッシュ」etc。手垢の付いた表現ばかりでオリジナリティは
そこに見出せなかった。
そのことが分かっただけでも良しとしよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
概ね意識できていることが多かった。さらにブラッシュアップして捨てること、を意識して時間を大切にしていきたい。
メモ
パレートの法則を意識
いつでも片手は空けておく
各分野の金メダルを探す
2割増しで予定時間(打ち合わせ時間)を見積もる
人生の1/3は探し物をしている
強制的に情報はアウトプット
人間の脳の97パーセントはいつもと同じことを考えるようにできている。3パーセント脳を刺激する方法
①異性と仲良く ②年の離れた人と仲良く
③異性のメディア、食べ物、趣味を体験
④異性が集まる場所やイベントに参加
⑤外国人と仲良く
⑥大金持ち、貧困層と仲良く -
この本から実行しようと思ったことは、今ここでしていることの「全体像」を常につかんでおくことと、1日の中で集中したい時間を決めることである。たくさんの工程がある中で一つの作業ばかり夢中になって取り組むと、全体のバランスが悪くなる。そのため、ところどころで手を止めて、全体がどうなっていてどう作業を進めていくべきなのかを確認したい。また、朝から晩まで集中できる人はほとんどいない。この本では、この時間だけは集中したいので話しかけないで欲しいと宣言する制度がある会社を紹介していた。このように、集中する時間を1日の予定に入れることをしていきたい。
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重要だと感じた事が3つ。
1つ目、仕事を大別する。
①こなす仕事
②さばく仕事
③はしょる仕事
仕事が出来ない人ほど、②が出来ないと感じる。
また、さばく際も、自分の場所にボール(仕事の進捗)を置かない事を意識する事が重要。仕事も多い為、自分の仕事(量、優先度)を把握しづらくなる。
2つ目、強制的にアウトプットする。
これは、本当にそう感じる。人間の脳は忘れる様に出来ている、これを少しでも頭に入れる事が出来る作業がアウトプット。
アウトプットする事で頭に入りやすくなるが、インプットした事の精度も上がる。
※繰り返す事で、簡潔に伝える事が出来る様になる。
3つ目、まずは自分で「仮説」をたてる。
仕事が出来る=仮説思考がある、だと感じる。
仮説が弱いと、ゴールは見えにくい。
仮説思考を強くするには、出来るだけ事実を整理する現状把握が重要だと感じる。
現状を抑え傾向を掴む、そこから仮説を立てる。 -
パレートの法則は2割の原因から8割の結果が生まれる。メリハリをつけて重要な2割を見極めて取り組むことで8割の結果出る。
ビジネスの
世界では初対面で魅力あふれる人間だと認めてもらうことが大切。古今東西人が会いたいと思うのは面白い人です楽しい人明るい人です。素晴らしい情報を送れるけど暗くてつまらなくて仕事でなければ絶対に会いたくない人では話になりません。
正論を言う時ほど慎重になるべきである。正当性があるつまり筋が通っている議論は人を傷つけると言うことに注意が必要。正しいからごり押しして良いものではなく、正しいからこそ謙虚にものを言うと言う姿勢が大切なのです。
人は筋論や理屈で生きているわけではありません。無理が通って道理が引っ込むと言う例えのように、ときには清濁合わせ飲む治療が求められることがあるのです。 -
簡潔に言うと、
指示待ち人間にならないようにするのと、
話すときは結論から。
そしてまず初動を早くする。
ちょっと当たり前の事なんだけど中々出来てないひともいますよね。反省です。 -
心に響くフレーズ
① 仕事をシンプルにするためには、何が大事で、何が大事でないのか、その本質をつかむための思考力を磨く必要がある。
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この手の「仕事術本」を、私は山ほど読んでいる。最初から「1冊読んでいくつか役に立つ点があればいいや」と割りきって読んでいるので、中身が薄くてもべつに腹は立たない。
本書も凡庸なアドバイスが多い中身の薄い本だが、いくつかメモしておきたい一節があったので、よしとしする。ビジネス書によくある「改行が異様に多い文章」だから、すぐに読み終わるし……。
著者の本業は経営コンサルタントだそうだ。だからこそであろう、ありきたりなことを書いていてもその説明の仕方(たとえ話の用い方、薀蓄の盛り込み方など)がうまくて、引き込まれるくだりが多い。
たとえば、次のような一節――。
《「リスク」と「デンジャー」は違うのです。問題意識の高い人でも、このリスクとデンジャーとの違いがわからないために、ビジネスや人間関係でいたずらに地雷を踏んでしまうケースは少なくありません。
「リスク」はもともとアラビア語で「明日の糧」という意味です。リスクは、積極果敢にチャレンジして獲得しなければならないものなのです。一方、「デンジャー」は、絶対に避けるべきもので、果敢にチャレンジなどしてはいけないものなのです。「君子危うきに近寄らず」というのはそれがデンジャーだからです。「虎穴に入らずんば虎児を得ず」というのはそれがリスクだからチャレンジするのです。
「危機」という言葉がありますが、「危」は「デンジャー」です。「機」は「チャンス=リスク」なのです。》
ね、会社の朝礼とかで受け売りしたくなるうまさがあるでしょ?
「リスクとデンジャーは違う」なんて話自体は手垢にまみれているし、そもそもリスクとデンジャーを見分けられないから苦労するわけで(※)、この話が実際の仕事に役立つかといえば、なんの役にも立たない。それでも、読んでいて「ためになる話だなあ」と思わせる。著者は経営コンサルタントとして、顧問先企業でこんなふうに話して相手を唸らせているのだろう。
※内田樹さんの定義によれば、デンジャーは“偶発的で不可避な、コントロールできない危険”で、リスクは“予測可能で、コントロールすることによって回避可能な危険”。そう言われると見分けがつきそうな気がしてしまうが、実際には2つを見分けるのはなかなかの難事である。
もう1つ例を挙げる。“仕事における「直感」をもっと大事にしよう”という話の中の一節である。
《直感は知識とは違います。
「知識=覚えた量-忘れた量」ですが、「直感=覚えた量+忘れた量」なのです。見たり聞いたり、感じたり、体験したり、たくさんの失敗や少しの成功を繰り返すことで得られた情報が、脳みそのどこかに仕舞い込まれたもの。
それこそが直感なのです。
その堆積がアイデアやひらめきとしてポンと引き出されたり、窮地に陥ったときにひょんなことから舞い降りてきたりするのです。》
これも、説明の仕方としてうまい。思わずメモしたくなる。
仕事に役立つかどうかはともかく、朝礼の話材探しなどに使う分には有益な本だ。