子育てで絶対やってはいけない35のこと (単行本)

  • 三笠書房
4.00
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837927167

作品紹介・あらすじ

◆親子がともに楽しく成長していくために――!
私はカナダのトロント大学で児童心理学を学び、その後、アメリカのスタンフォード大学で教育学の博士号を取得しました。そして、理論だけでなく3人の子供を育て上げたひとりの母親として、実にさまざまな「子育て法」を身につけてきました。
3人の息子はのびのびと育ち、全員アメリカのスタンフォード大学に進学し、すでに3人とも成人しています。
本書では、私が特に気をつけて大事にしてきたことを、皆さんとシェアしたいと思います。 ――はじめにより(アグネス・チャン)

◆3歳までにさまざまな刺激を与え、8歳までに複雑な脳をつくる――!!
・子供を他人と比べてはいけない
・子供の代わりに選択してはいけない
・勉強と遊びを区別してはいけない
・同じような毎日を過ごさせてはいけない …他

長男・和平(かずへい)による「息子の視点」コメント付き!

感想・レビュー・書評

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  •  今日は、歌手のアグネス・チャンさんを取材。都内某所の事務所兼ご自宅にて。
     アグネスさんを取材するのは数年ぶり。還暦を過ぎているのに、相変わらずお美しい。スタイルもまったく変わらない。

     今回は、婦人誌の「母の日」特集のために、お母さまの思い出を語っていただく取材。
     私自身が1ヶ月前に母を亡くしたこともあり、ひときわ胸に迫るお話であった(アグネスさんのお母さまはご健在である。念のため)。

     資料として、出たばかりのアグネスさんの新著『子育てで絶対やってはいけない35のこと』(三笠書房/1404円)を読んで、取材に臨む。
     3人の息子さんが全員米スタンフォード大学に進み、すでに成人されたアグネスさんが、子育てにおいて気をつけてきたことを綴ったもの。

     ……というと、勉強法が中心の本だと思われるかもしれないが、そうではない。
     むしろ、「こういうふうに勉強を教えた」という話はほとんど出てこない。息子さんたちが両親の愛情を感じてのびのびと育ち、楽しく生きていけるような環境づくりのほうに、重点が置かれているのだ。

     そういえば、私がこれまでに取材で出会った頭のいい人たち(第一線の科学者とか)に子ども時代のことを聞いた経験では、親御さんから「勉強しろ!」と口うるさく言われて育ったという人はいなかった。
     大切なのはガミガミ叱ることではなく、「勉強は楽しい」と思えるような環境づくりなのだろう。

     なお、『子育てで絶対やってはいけない35のこと』には、35個の各項目のあとに、ご長男の和平(かずへい)さんが、その項目についていまどう感じているかを1ページ分ずつコメントしている(ゆえに共著)。
     親の見方と子どもの見方の両面が見られる立体的な作りで、それがとてもよい効果を上げている。

  • 普通の芸能人と思っていたけど、留学して勉強し、博士号を取ったりすごい努力の人だと言うことを知りました。そして素晴らしい子育てをしていると言うことも

  • アグネスチャンの本は2冊目。
    子供に対する接し方、考え方がとても好き。

    子供目線でもしっかり考えられるからこそできる行為だと思うし、でも咄嗟にでる言葉に後悔することも多々ある私は見習いたいと思う。
    夫とよく子育て方針について話し合い、子供を尊重した生活を送るための参考になる貴重な本なので、ぜひ母になったら一度手にとって欲しい本です。

  • 内容は「スタンフォード大に3人の息子を合格させた50の教育法」とほぼ同じだが、長男のコメント付きなのが新しい。
    愛情深さが伝わる。こんな風に育ててあげられたら。

    ・人と比べるのではなく自分と比べる

    ・子供が曲がり角に立った時、最も賢い選択ができる人間に育てる。そのために子供に選択するチャンスを沢山与える。

    ・子どもの脳は8歳までに様々なことを吸収し、8歳の時のIQは一生変わらない

    ・子供が質問してきたら、よく聞いてくれたと褒め、手を止めて丁寧に質問を聞く

    ・イライラするような事も、ユーモアを持って楽しみイライラする隙を作らない

    ・子供にやってほしくないことは、自分もしてはいけない。人のためになることを自分から率先してやる姿を子供に見せる

    ・子供に暴力(身体的にも精神的にも言葉でも)をふるうと「立場の強い人は抵抗できない人に、暴力を振るってもよい」と教えることになる

    ・各自の家事分担は決めない。自分の役割だからやるのではなく、誰かが楽になるため、誰かに喜んでもらうためにやるというマインドが育つ。

    ・親は子供に尊敬される存在にならないといけない。

    ・自立する力をしっかり与え、その時が来たら笑顔で送り出す

    ・友情、愛情、健康などお金で買えない物こそが宝。お金に依存したら幸せになれないと教える。

  • 筆者の言う35のしてはいけないこと、どれももっともなことなんだけど「自分はなぜそう思うか?」と考え、照らし合わせながら読むとおもしろかった。子供のコメントが章ごとにあるのも新鮮で、子供の感想を読むとリアルに感じられた。

  • とかく目まぐるしい育児。なかなか予定した通りに動かないと、ぐずついたり駄々をこねる子供を目の前にして、どうしても怒って言うことを聞かせたくなってしまう。一方で、長い目で考えるとそれが子供にとって良くない影響を与えることは感覚的には理解していた。本著は、そういった長い目で子供のことを考えた時に、知っておくべき心得が詰まっていると端的には言えるかもしれない。本の中で科学的根拠が提示されているわけではないが、教育学の博士号と3人の素晴らしい子供を育て切った経験からして、とても示唆に富む内容だと思う。

    ・頭ごなしに怒るのではなく、粘り強く丁寧に理を説く。
    ・学びの素晴らしさを一緒に楽しむ。
    ・本人の知的好奇心を尊重する。一番大切なのは勉強を楽しくさせること。
    ・子供も一人の人間として対等に接する。

  • 大学に二回もいき、児童心理学、教育学を学び、実際に息子を三人ともスタンフォード大学に入れたアグネスさんがどんな風に子供を育ててきたのか気になり読み始めた本。

  • 男の子を3人それぞれ立派に育てあげたアグネス・チャンさんの子育て論は、ひとりの男の子を育てるママとしてとっても興味深いものばかりでした。

    文章も硬くなく、とても読みやすかったのでサクサクッと読んでしまいました~!

    *あっという間に読めるけど、内容は「ものすごく濃い」です。

    気になったところをメモして書き出したので、これからも折を見て読み返そうと思います。

    今、子供は8歳ですが、もっと早くに読みたかったなぁ~。

  • 人と比べず、比べるなら昨日の自分と比べるって大人になっても大事なこと。息子さんがアグネスチャンさんの教育を振り返ってコメントしているのが参考になった。

  • 親としての覚悟
    子育ては親育て

    子供に強く元気に育ってほしい。美しく、しなやかな心を持ち、聡明な「脳力」を持つ人間になってほしい。

    自分の行動や発言ひとつが、子供の将来を左右する

    1. 子供を他人と比べてはいけない
    2. 子供を赤ちゃん扱いしてはいけない
    3. 子供の個性を殺してはいけない
    4. 子供の代わりに選択してはいけない
    5. 同じような毎日を過ごさせてはいけない
    6. 「文字嫌い」な子にしてはいけない
    7. 子供の質問に「ちょっと待って」と言ってはいけない
    8. 一方通行で子供の話を聞いてはいけない
    9. 子供が望むまで別々に寝てはいけない
    10. 子供との約束を破ってはいけない
    11. 我が家独特の「暗号」の力を軽く見てはいけない
    12. 勉強と遊びを区別してはいけない
    13. 結果だけを重視してはいけない
    14. 習い事を無理やり続けさせてはいけない
    15. 子供にイライラしてはいけない
    16. 兄弟に、愛情の差をつけてはいけない
    17. 高校時代の恋愛を止めてはいけない
    18. 子供にやってほしいことは親もやってはいけない
    19. 大人だけで会話してはいけない
    20. 暴力で躾をしてはいけない
    21. 仕事を最優先にしてはいけない
    22. 家族の役割分担を固定してはいけない
    23. 親子は友達関係になってはいけない
    24. 子供に依存してはいけない
    25. 子供にひとりでご飯を食べさせてはいけない
    26. 食べ物の好き嫌いをうるさく言い過ぎてはいけない
    27. 子供に甘い飲み物を飲ませてはいけない
    28. インターネットを無条件に使わせてはいけない
    29. 子供を漫画中毒にさせてはいけない
    30. ご褒美を「物」にしてはいけない
    31. お小遣いで金銭感覚を教えてはいけない
    32. 思春期のホルモンのメカニズムを無視してはいけない
    33. アイデンティティの確認をおろそかにしてはいけない
    34. 自己中心的な子に育ててはいけない
    35. 感謝の気持ちを忘れさせてはいけない

    もし比べるのなら、自分自身と比べればよい

    子供の吸収する力を信じて、赤ちゃんの頃から普通の言葉で話しかけることをお勧めします。

    子供を赤ちゃん扱いしないことが大事です。

    グローバル社会で生きる子供たちを育てるときに「個性」は最大の武器です。

    我が子の個性を見つけられるのは親。

    情報を与えて、想像させてから選択肢を与えると、子供は自分ですすんで答えを出します。

    子供が間違った選択をした時は、その結果を味わわせるのも教育です。

    0歳から3歳の間は、子供に毎日違う体験をさせて、生活に刺激を与えることで、脳の発達が活発になる。

    シナプスは、0歳から3歳までの間に一番多くつくられ、新しい刺激があるたびに新しいシナプスがつくられる。

    考えられることをすべて体験させて、子供の五感を刺激しましょう。

    8歳を過ぎると、脳は使わないシナプスをきっていきます。

    人生にはいろいろなハプニングがつきものです。

    文字によって自分達の知識を後世に残せたからこそ、文明が開花した

    本好きな子にすること。
    自ら文字を覚える遊びをさせること。
    今の時代にふさわしい文字を学んでもらうこと

    たとえ何かをしていても、必ず手を止めて、丁寧に質問を聞く。

    意識して子供が相談しやすい状況をつくっていく。

    どんな小さな子供でも、一人前の人間として、向き合うことが大切です。

    川の字になって寝るという習慣。
    家族みんなが安心できる場所であり、家族にとっての団欒の場でもある。

    子供は一緒に寝るだけで、無意識に親の存在を感じます。

    心から信頼できる人がいれば、人は毎日安心して生活を送れます。

    家族は頼り合うことで、仲間意識が生まれます。互いをおもいやることで、愛情が育まれるのです。

    家族に共通する習慣や、家族にしかわからない約束事があると、絆は強くなります。

    遊び感覚で勉強に取り組ませることが大事
    学習の楽しさを、子供達に実感させる

    見て、聞いて、触って、匂いをかいで、時には食べてみる

    どういうふうに学んだか、どうやって結果にたどり着いたのか?そのプロセスの中に、評価できるものがあるのかどうか?

    試験というシステム
    優秀な子供を選別するための手っ取り早い方法だったから。

    点数を追いかけるだけの勉強だけでなく、内容をよく理解して、楽しく学習をすること

    子供がわからないところをとことん探し出して、わかるまで説明してあげる。

    努力したことは、決して無駄にはならない。スポーツは心身が健康になるためにやるものであって、勝ち負けはその後についてくる。

    外国語は小さい頃から学び始めるのが有効。
    自分の国の文化を小さい時から身につけると、子供は自信と誇りを持って外国の人と付き合える。

    家計に負担をかけるほど、多くの習い事をする必要はない。

    愛情が伝わりやすい子と、なかなか愛情が伝わらない子がいる。

    異性にモテたい気持ちは、子供達の自分磨きに発破をかける。人を愛することは、とても素敵なことです。

    大人の社会からいじめがなくならない限り、子供の社会からもいじめはなくなりません。

    子供は、大人の会話から学ぶことがたくさんあります。子供にとっては、すべてが社会勉強の授業です。

    話を振る習慣をつけると、子供は聞き耳を立てて大人の話を聞くようになります。
    理解力、集中力、考えをまとめる

    暴力は、人を服従させるためだけの最低の手段。どんなメッセージが相手に伝わったか。

    一度傷つけられた心を立て直すのは大変です。

    プランA、プランB、プランCといろいろ計画していれば、どんなことが起きても、「想定内」で済ませることができます。

    毎日違う表情を見せる我が子の成長の瞬間を見逃したら、それこそ一生の後悔になります。

    家事はみんなの責任、みんながそれぞれ自分のできる範囲で100%やるのが当たり前に。手が空いていたら、何でもやる。先に帰ってきた方が必要な家事をする。そして、みんなで感謝をする。

    友人関係と親子関係とでは、責任の重さが違います。親は襟を正して、子供に尊敬される存在にならなければいけません。

    自分の存在価値をすべて子育ての成果に委ねるようなことがあってはいけません。最初から選択肢を狭められてしまったら、子供にとっては悲劇でしかありません。

    テストで良い成績をとることと、授業の内容をどれだけよく理解したかは違います。

    子育ての最大の課題は「子離れ」です。
    いつまでも親のそばにいて欲しいと願う気持ちは、子供の自由を奪う行動で、単なる親のわがままです。

    食卓は家族の団欒の場で、お腹を満たす以上の役割があります。気遣うことや思いやること。みんなでご飯を食べると、子供は小さいうちからコミュニケーション能力を身につけることができます。

    体を強くするために、毎日のエネルギー減のために、食事は子育てのとても大きな柱です。一度身についた食の知識は、子供にとって、一生の宝になります。

    炭酸飲料は、インスリンの分泌が乱れ、糖尿病になりやすい体になる。500mlで40-60gの砂糖が入っている。

    情報の信憑性をきちんと区別できない子供を、玉石混淆のインターネットの情報の海に泳がすのは危険です。
    嘘の情報、児童ポルノなど

    インターネットの個人情報収集は大きなビジネスです。消費社会のターゲットです。
    前向きな意見より、攻撃的で個人の鬱憤を晴らすようなネガティブな書き込みが多い。

    脳が成長段階にある子供を漫画中毒にしてはいけない。

    勉強すること自体がご褒美なのだと教えてあげる。ご褒美に慣れてしまうと、子供は自ら勉強することをしなくなってしまう。
    物やお金ではなく、楽しい思い出を作ってあげる。

    本当に大事なものはお金では買えない。お金に依存したら、幸せになれないという本当の金銭感覚。

    思春期は、成長過程で自然に起こる生理現象であり、周りの環境とは無関係です。
    9歳ごろからホルモンのメカニズムを教える。

    子供は反抗しているのではなく、成長しているのです。

    私は誰?
    どうしてここにいるの?
    これからどこに向かうの?
    アイデンティティ(自己認識)の確認

    最終的に、子供は悩みながらも自分で答えを出さなければなりません。
    自己確認ができると、子供は驚くほど前向きに、実力を発揮できるようになります。

    人に優しくする喜びを体験させる。親はまず、自分から率先して、人のためにいろいろやってみせる。公共心の大切さを教える。

    人の大切さがわかれば、自己中心的な言動は確実に減っていきます。

    自分の今の状況は、稀なほど恵まれていると気づくこと。感謝の気持ちを持てない人は一生満たされない。

    人生の楽しみも苦労も、感謝と恩返しの気持ちを持って生きられる人間は幸せです。

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著者プロフィール

歌手、エッセイスト、教育学博士

「2020年 『10歳までに鍛えておきたい20の能力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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